肉のたんぱく質で丈夫な身体へ
老年精神医学の第一人者である和田秀樹先生より、日々を元気に生きる秘訣を、人気料理家の浜内千波先生より、食事からのアプローチを教えていただく連載の第2回のテーマは「丈夫な身体」です。今回は、年齢を重ねても活動的でいるための、丈夫な身体づくりに欠かせないたんぱく質を効果的にとるポイントを教えていただきました。
良質な食材選びがたんぱく質摂取のカギ
健康で丈夫な身体づくりのため、たんぱく質の摂取を心がけている方も多いでしょう。たんぱく質の一日の摂取量については、国の基準で女性は50グラム、男性は60〜65グラムが望ましいとされていますが、年齢を重ねるとたんぱく質の吸収率が落ち、効果的に取るのが難しくなります。また、推奨される量のたんぱく質を一食で取ることは困難ですから、一日のなかでたんぱく質豊富な食材を何食かに分けるなど、バランスよく上手に取るのが肝心です。
なかでも注目してほしいのが肉です。肉は動物性たんぱく質に加え、体内で生成できない必須アミノ酸や、ビタミン類も摂取できる優れた食品といえます。特にアメリカンポークは、良質なたんぱく質が効果的に取れ、国産豚肉に比べて必須アミノ酸の含有量も高く、脂質が少ないのが特徴。アメリカンビーフも、良質なたんぱく質をはじめ、必須アミノ酸や疲労回復に欠かせない鉄分なども豊富なので、50代を迎えて、疲労感や身体のコンディションが気になる方におすすめです。
元気で活動的な将来のため注目したい肉の必要性
私は著書のなかでも強調していますが、これからの人生、ただ長生きするのではなく、「長生きで、かつ元気」ということが重要です。ですから、まだまだ元気な50代の方には、今からしっかりと将来を見据えた健康な身体づくりを意識し、食生活にも配慮していただきたいと思います。
専門医の調査結果に加え、私自身の実感でもありますが、高齢でも元気で活動的な方というのは肉の好きな方が非常に多いです。
超高齢社会が進むなか、日本人にとって肉の重要性は今後より高まるでしょう。なぜなら、内臓も血管も皮 膚も髪の毛も、身体の多くはたんぱく質で構成されており、年齢を重ねるほどその必要性が高まるからです。ぜひ、おいしく肉を食べて、元気でアクティブな将来に向け、健康な身体を作っていきましょう。
アメリカンビーフ&ポークは素材そのものがおいしい!
アメリカンビーフ、ポークにはうまみがたっぷり含まれ、だしの役目も果たしてくれるからなど市販のだしなど塩分の多い調味料は不要。油も極力少量で良いので、料理もヘルシーに。ビーフサラダはビーフのたんぱく質と生のフルーツに含まれるビタミンが一緒に摂れて栄養バランスが良いです。ポッサムは生野菜の酵素がポークをよりやわらかくしてくれます。味噌やキムチの発酵食品は腸内環境のバランスを整える効果がありますよ。
American Beef
アメリカンビーフと
フルーツのサラダ
旬のフルーツ×アメリカンビーフちょっとリッチな大人のサラダ
レシピをみる
材料(2人分)
- アメリカンビーフ(牛肉)ステーキ用 200g
- 塩 小さじ1/3
- こしょう少々
- リンゴ(食べやすい大きさに切る)1/2個
- 柿(皮をむき、食べやすい大きさに切る)1/2個
- ベビーリーフ適量
- ハチミツ小さじ1
- 酢大さじ1/2
- からし小さじ1/2
- サラダ油大さじ1
- 玉ねぎ(みじん切り)少々
作り方
- アメリカンビーフに塩、こしょうをし、中火で熱したフライパンで1分ほど焼く。ひっくり返して5秒ほど火を通したら、フライパンを濡れふきんの上にのせて冷ます
- 再び弱火で焼いて取り出し、5分ほど冷ましたら食べやすい大きさにスライスする
※焼き加減はお好みで(1-2分でレアでも、しっかりウェルダンでも) - 全体を盛りつけ、ドレッシングをかける
American Pork
アメリカンポークの
ヘルシーポッサム
蒸すだけカンタン、カロリー控えめ、やわらかジューシー
レシピをみる
材料(2人分)
- アメリカンポーク(豚肉)かたまり(ロースがおすすめ)400g
- 塩小さじ1/3
- ニンニク(すりおろし)1かけ
- 酒大さじ1
- 長ねぎ1本
- サニーレタス、キュウリ、ラディッシュ、パクチー、キムチ 適宜
- 味噌大さじ2
- ごま油小さじ2
- 長ねぎ(みじん切り)4cm長さ
- すりごま・砂糖・酢各小さじ1
- 七味唐辛子少々
作り方
- アメリカンポークに塩、ニンニクをすりこませ、酒をまぶしておく
- 長ねぎを青い部分ごと1/4長さに切り、フライパンに並べ、その上に(1)の肉をのせる。蓋をして、弱火で10分ほど加熱し、ひっくり返してさらに10分ほど加熱する
- 肉を指で押してみて、しっかりと弾力が出てきたら火を止め、蓋をして10分ほど置いたのち一口大の薄切りにする
- <A>を混ぜ、野菜、キムチをそえて、いただく
教えてくれた人
精神科医
和田秀樹先生
アンチエイジングにも詳しく、50代以上に向けたベストセラーも多数。
レシピ開発
料理研究家
浜内千波先生
料理教室「ファミリークッキングスクール」主宰。講演会や多数のメディアで活躍。