03アメリカンビーフ × フレイル
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フレイル対策には、肉の栄養面の違いに注目

フレイルから健康に戻るために

新型コロナウイルス感染症の流行を機に、フレイル化が加速しました。コロナ対策は引き続き必要ですが、フレイルにならないための対策もとても重要です。

健康維持のためには、しっかり噛みながら栄養バランスのよい食事をとること、なるべく体を動かすこと、そして人とのつながりを持つこと、この3つが基本原則です。
食事については、特にたんぱく質の摂取を意識しましょう。65歳以上の方は、体重1㎏につき1.2〜1.5gのたんぱく質が毎日必要です。なぜなら、年を重ねるほど筋肉量は減り、さらにたんぱく質を取っても筋肉に吸収されにくくなるからです。

アメリカンビーフのたんぱく質は約2倍

よく勘違いされる方がいらっしゃるのですが、肉を100g食べたからといって、たんぱく質が100g摂取できるわけではありません。肉に含まれるたんぱく質量は、和牛サーロインの場合、重量の10分の1程度(下グラフ)です。

しかし、アメリカンビーフのサーロインならたんぱく質量は約2倍含まれています。効率よくたんぱく質を摂取するなら、アメリカンビーフがおすすめといえます。
「肉はカロリーが高くて、コレステロールが上がってしまう」と敬遠されている方もいるでしょう。赤身が中心のアメリカンビーフは、霜降り肉の和牛に比べて、カロリーやコレステロール、さらに脂質も少ないという特長もあります。

※米国食肉輸出連合会調べ

和牛の約2倍のたんぱく質!
アメリカンビーフと和牛のたんぱく質(g)比較(可食部100g当たり)
アメリカンビーフ和牛
肩ロース17.813.8
サーロイン21.611.7

フレイル脱却のカギは肉食

噛むことが不安な方は、薄切り肉や細切れ肉フレイルから健康に戻るためにでもいいのです。毎日の食事で肉を意識的に摂取することが、筋肉や骨をつくり、口腔機能を高めます。

積極的なたんぱく質の摂取を半年間続ければ、体や日常の活動性に変化を感じるでしょう。そうすればおのずと、外出や人と話す機会が増えることにもつながり、フレイルから健康な状態に戻れるきっかけになります。この先も、自分らしく豊かな毎日を楽しむために、まずは肉を食べることから始めましょう。

村田先生のフレイル対策レシピ05アメリカンビーフといんげんのホイル焼き

シニア世代に不足しがちな栄養素には、たんぱく質のほかに鉄もあります。アメリカンビーフは、鉄が多く含まれるという点でもおすすめです※。さらに、たんぱく質の吸収を助けるビタミンB群も豊富です※。ご紹介するレシピは、アメリカンビーフの焼き肉用を使いました。ホイル焼きなので、やわらかくジューシーな仕上がりに。後片付けも簡単です。

レシピをみる

材料(2人分)

  • アメリカンビーフ(牛肉)焼き肉用 2〜3枚(約200g)
<A>
  • しょうが(すりおろし)大さじ1/2
  • 白すりごま大さじ1
  • しょうゆ小さじ1
  • オイスターソース大さじ1
  • 大さじ1
  • 片栗粉大さじ1/2
  • ごま油大さじ1/2
  • 塩・こしょう各少々
  • いんげん3本
  • えのきだけ1パック

作り方

  1. アメリカンビーフは食べやすい大きさに切り、<A>をよくもみこむ。
  2. えのきだけは根元を切り落とし、粗くほぐす。いんげんはへたと筋をとり、長さ3等分の斜め切りにする。
  3. アルミホイルを30cm四方に切ったものを2枚用意する。えのきだけの半量をホイルの片側に置き、その上に(1)の半量、いんげんの半量をのせ、(1)の残ったたれの半量をかける。ホイルを半分に閉じ、空気を抜きながら三方を2~3回折りたたんで包む。もう1個も同様に作る。
  4. オーブントースターの天板に(3)を並べ、12~13分間焼く。

教えてくれた人

東京大学高齢社会 総合研究機構
飯島 勝矢教授

老年医学を専門とする医学博士。
各地で講演を行いフレイル対策を広めている。

レシピ開発

管理栄養士
村田裕子先生

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