01アメリカンビーフ × フレイル
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フレイルを加速する粗食・孤食

コロナで粗食が増加

新型コロナウイルス感染症が流行して以降、食事を簡単に済ませる方が増えた印象があります。特に外出自粛期間中は、食材の買い出しへ行く回数を減らすために、即席麺やパン、お菓子などを食事代わりにしていた方もいたとか。

コロナ禍でなくても、歳を重ねると足腰が弱り買い物が億劫になるため、毎日の食事が簡素になる傾向にあります。65歳以上は、体重1㎏につき1.2〜1.5gのたんぱく質を毎日摂取する必要があるのですが、足りていない方が非常に多いというのが現状です。粗食によるたんぱく質不足で筋力が低下すれば、将来要介護になる可能性が高まります。

一人での食事はうつ傾向が約4倍に

コロナ禍の外出自粛で、一人で食事をすることが増えた方も多いでしょう。実は、同じ料理を食べたとしても、一人で食べるか誰かと食べるかで人が受ける影響は大きく変わります。
実際、同居者がいるシニアの方でも、一人で食事をする方は一緒に食事をする方に比べて、約4倍もうつ傾向にあるという調査があります

私が訪問診療をしている一人暮らしのシニアの女性は、食が細く一人で食事をすると一人前が食べられません。それが、仲の良い友達と一緒に食事をすると、一人前を完食できるのです。私たち人間にとって、食卓の楽しい雰囲気や人とのつながりも、おいしさのうちなのだと改めて実感しました。

孤食が増えると、社会的フレイル、心理的フレイルが進行して活動も減り、身体的フレイルにもつながります。
普段は簡単な食事で済ませてしまう方でも、たまにはステーキなど特別感のあるメニューで楽しく食事をすることがおすすめです。気分もあがり、栄養の偏りも防ぐことが期待できます。

※飯島勝矢 監修.東京大学高齢社会総合研究機構.フレイル予防ハンドブック.2016 Kuroda A. Iijima K. et al. J Am Med Dir Assoc. 2015 Jul ;16(7):578-85

村田先生のフレイル対策レシピ03アメリカンビーフのバターじょうゆステーキ

ステーキは、つくる手間がかからないので、料理が面倒だと感じている方にこそ、ぜひ普段のメニューに加えていただきたいです。アメリカンビーフは、赤身肉なのでたんぱく質が豊富なうえ、脂が少ないので栄養が効率的に取れます。ジューシーでやわらかいアメリカンビーフのステーキで、食べる楽しさを堪能してください。

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材料(2人分)

  • アメリカンビーフ(牛肉)ステーキ用1枚(約300g)
  • ブロッコリー1/4個
  • たまねぎ1/4個
  • エリンギ1本
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  • しょうゆ大さじ1
  • 大さじ1
  • みりん大さじ1
  • サラダ油小さじ2
  • バター大さじ1

(温かいごはん…丼2杯分)

作り方

  1. アメリカンビーフは、余分な脂と筋をとりのぞき、室温に約30分間おく。
  2. ブロッコリーは小房に分け、たまねぎはくし切り、エリンギは長さを半分に切って縦4等分に切る。
  3. フライパンにサラダ油小さじ1を入れて中火で熱し、(2)を加えて全体に油が回る程度に炒める。水大さじ1(分量外)をふってふたをし、ブロッコリーがやわらかくなるまで2~3分間蒸し焼きにし、取り出す。
  4. フライパンを洗い、サラダ油小さじ1を加えて強火で熱し、(1)をしっかりと焼き色がつくまで1~2分間焼く。裏返してさらに1~2分間焼く。
  5. 中火にして、<A>、バターを加えてひと煮立ちさせて全体にからめ、火を止める。
  6. 肉をとり出し、食べやすい大きさに切り分ける。
  7. 器に(6)、(3)を盛り、たれをかける。

教えてくれた人

東京大学高齢社会 総合研究機構
飯島 勝矢教授

老年医学を専門とする医学博士。
各地で講演を行いフレイル対策を広めている。

レシピ開発

管理栄養士
村田裕子先生

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