アメリカン・ポークの安全性について豚肉品質保証(PQA Plus®)プログラムについて

アメリカン・ポークの生産における安全性と品質保証に大きな役割を果たしているのがPQA Plus®(Pork Quality Assurance® Plus:豚肉品質保証プログラム)です。
もともとは「PQAプログラム」として1989年に、全米豚肉委員会(NPB)がHACCPプログラムをモデルに開発した豚肉生産者の教育および認定プログラムでした。

当初から動物用医薬品に起因する違反残留物のリスクを減らすことに焦点を当てて構築されたプログラムですが、NPBは豚の飼育方法に対する消費者の関心の高まりを反映するために、2007年6月に「PQAプログラム」と、豚の適切な健康管理と人道的な取り扱いを定めた「SWAPプログラム」、さらに責任ある抗生物質使用のガイドラン「Take Care – Use Antibiotics Responsibly TM」を融合した「PQA Plus」を開発しました。

PQA Plusは、アメリカの豚肉製品が国内および国際的に、最高品質で最も安全なものとして認識され続けられるように、食品の安全性と動物福祉に焦点を当てた継続的な改善プログラムとして設計されています。アメリカの豚肉生産者が、安全な製品を社会的に責任ある方法で継続的に生産する取り組みを、消費者に示すためのツールも提供しています。

PQA Plusの中核は、動物用医薬品の安全で責任ある使用と客観的かつ継続的な評価、および必要に応じて動物のケアを改善するガイドラインで、右の10項目を重点ポイントに掲げています。

GPP 1効率的かつ効果的な健康管理計画の確立と実行
GPP 2薬物使用の決定はVCPR(適切な獣医/生産者/患畜の関係)を基礎とする
GPP 3抗生剤の適切な使用責任
GPP 4投薬・治療記録の保持(すべての個体の特定と追跡)。
GPP 5休薬期間の遵守
GPP 6医薬品と治療用飼料の適切に保管、ラベル添付、記録管理
GPP 7適切な医薬品投与技術、注射針の使用等による粗悪品の出荷回避
GPP 8農場における適正な飼料生産および商業飼料生産方法の遵守
GPP 9農場従事者のトレーニング・プログラムの開発、実施、記録。
GPP 10豚の健康を改善、向上するための適切なケアを提供

※Good Production Practice(GPP) 適性生産基準

生産者の教育と農場の客観的な評価を組み合わせ、認定されたPQA Plusアドバイザーによって生産者のトレーニングと農場の評価を行い、受講者にはPQA認定、農場にはPQA Plusサイトステータス(有効期間3年)が付与されます。トレーニングはアドバイザーとの直接面談またはオンラインコースが選択できる。認定アドバイザーは獣医、動物科学者、獣医学博士などや関連分野で同等の経験を持つ農業教育者で、2年間の豚の生産経験を持っている必要があります。アドバイザーはPQA Plusトレーニングセッションに参加し、プログラムの知識を証明する試験に合格する必要があります。