教えて!井上かなえサン みんなが知りたい肉料理のコツ - 人気料理家井上かなえさんが、ブログ読者の皆様から寄せられた肉料理のギモンを解決!!美味しいレシピも一緒に毎月お届けします。

12 試す価値あり!ビーフを格段に美味しくする焼き方

クローバーさん
(30代)

ステーキやローストビーフの焼き方が難しいです。
ついつい焼きすぎになってしまうので、ほどよい焼き方やコツなどがあればご伝授下さい。

クローバーさん、こんにちは!ご質問をありがとうございます。
ステーキやローストビーフって、焼く時に緊張しますよね。せっかくのお肉だから上手にベストな状態で焼き上げたい!と思えば思うほど、緊張~!
わたしの場合だと、昔はどちらかといえば焼きすぎてしまうのが怖くて、逆に焼かな過ぎて中がレアっていうか生、みたいな焼き上がりにしてしまうことが多かったんですけど(汗)
クローバーさんの場合はその逆で、焼きすぎてしまうんですね~!
わたしと真逆だ!笑

まず、お肉なんですが、、、必ず室温に戻してから焼き始めること。
お肉が冷たいままだといくら表面にばっちり焼き色が付いたとしても、中がいつまでたっても冷たく、生っぽい仕上がりになってしまいます。

強火で両面、そして側面もしっかり焼いたお肉はすぐに切り分けず、必ずホイルに包んで休ませてから切り分けること。
こうすることでじんわりと中心部まで火が入り、肉汁が中に閉じ込められるので、噛んだ時にとってもジューシーでうまみたっぷりの肉汁を味わえるのです。

この二つさえ守れば、表面は香ばしく、中はしっとりジューシーなステーキに焼きあがりますよ。
あとはもう、感覚を忘れないうちに何回も焼いてコツをつかんでいく!これに限ります。

ステーキにおススメの部位はやっぱり赤身が上品で脂身とのバランスの良い、サーロイン。
アメリカンビーフのサーロインは肉質がジューシーで柔らか、味わいは肉のうまみが濃く美味しく、たくさん食べても胃もたれしません!

基本のキ!サーロインステーキの焼き方

材料(2人分)

  • アメリカン・ビーフ(牛肉)サーロイン(ステーキ用)2枚
  • 塩、ブラックペッパー各少々
  • オリーブオイル小さじ1
  • 玉ねぎ大1/2個(小1個)
<A>
  • 大さじ1
  • 醤油大さじ1
  • 肉汁全量
  • ニンニク(すりおろし)小さじ1

作り方

  1. アメリカン・ビーフは、調理をし始める20分前に冷蔵庫から出して室温に置いておく。表面のドリップをキッチンペーパーで押さえ、塩、ブラックペッパーを全体に振る。玉ねぎは半量を薄切りに、半量をすりおろす。
  2. フライパンにオリーブオイルをひいて強火にかける。フライパンが温まってきたら(1)の肉を並べ、2分ほど焼く。裏返して火を中火にし、2分半ほど焼く。最後に肉を立てて脂身の部分もこんがりと焼きつける。
  3. アルミホイルに包み、10分~15分ほど余熱でおいて中までしっとり仕上げる。
  4. 空いたフライパンに玉ねぎの薄切りを入れて弱火で炒める。しんなりしてきたらすりおろした玉ねぎと<A>を加え、2分ほど煮詰める。(3)のホイルをあけ、出てきた肉汁はフライパンの中に戻し入れて一緒に混ぜ、火を止める。
  5. (3)の肉をカットし、皿に盛り付ける。(4)のソースを添える。
  • 最近はサーロインよりもややお手軽な価格で肩ロースのお肉も厚切りで売られていますね。こちらもコクがあっておいしい部位のお肉ですが、肉質がしっかりしているのでしっかり筋切りし、脂身の部分がしっかり焦げ色が付くくらいにこんがりと強火で焼き上げ、中はレアで仕上げるのが美味しく楽しむコツです。