教えて!井上かなえサン みんなが知りたい肉料理のコツ - 人気料理家井上かなえさんが、ブログ読者の皆様から寄せられた肉料理のギモンを解決!!美味しいレシピも一緒に毎月お届けします。

01 ダイエット中でも楽しめるヘルシー肉料理

ひよこ
(20代)

私は大のビーフ派なのですが、主人は体型を気にしてそうでもないみたいなんです。
そこで、家族で楽しめるヘルシーレシピを教えてください!

初めましてこんにちは!
このたびはご質問をいただきありがとうございます。
わたくし、周りは牛肉好きばかり!という関西へ嫁に来て20数年の井上かなえと申します!

ご主人は体型を気にしていらっしゃるのですねー!
奥様のひよこさんの年代から察するに、まだご主人もお若いと思いますが、結婚後は体型なんてどうでもいいや、という方が多いのに、なんと意識高い系!!素晴らしいことですね。
アメリカン・ビーフは体型が気になる方にこそお勧めしたい、ヘルシーな赤身の上質なお肉なんですよ。

よく外国産のお肉は臭みが気になって、、、とか固いんじゃないの?って勝手なイメージがあったりするんですが、アメリカン・ビーフはほんっとにくさみがなく、柔らかい肉質が特長なんです。

特に、牛の赤身のお肉は鉄分を多く含み、さらに食べると体温をあげてくれる効果があります。体温が1度上がると代謝は14%もアップするんですよ。

普段わたしがよく買うおすすめなのが、サーロイン。
この部位はサー(王様)の称号を持つ高級部位で、赤身とサシのバランスがよく、とてもジューシー。ステーキ用として有名な部位ですが、ローストビーフやしゃぶしゃぶなど、シンプルでお肉本来のおいしさを味わう料理にも適しています。

というわけで、今回ご紹介するのはこのサーロインの塊肉を豪快にどーんと焼く、ローストビーフです。

大きなお肉を焼く時のポイントは2つ。

Point 1肉は調理する1〜2時間前に冷蔵庫から出して、室温におく

冷蔵庫から出したてのお肉をいきなり焼き始めるのはNG!!室温に戻して焼くのが一番のポイント。こうすると中まで均一に火が入っていくので、周りは焦げたのに中は生焼けだったなんてことが避けられます。

Point 2焼いたあとはアルミホイルに包んで休ませる

こうすることで、余熱で肉の中心部まで火が入ります。 また、肉汁が肉の中にしっかりと閉じ込められるので、しっとりジューシーな仕上がりになるのです。

ロゼ色仕上げ 絶品ローストビーフ

材料(8人分くらい)

  • アメリカン・ビーフ(サーロイン)かたまり約2kg
  • 塩、あらびきブラックペッパー適量

作り方

  1. アメリカン・ビーフを室温に戻し(Point 1)、タコ糸で軽めに縛ったあと、表面に塩、ブラックペッパーをたっぷりと刷り込む。
    *タコ糸は、しなくても可。きれいな形に整えて仕上げたい場合は縛る。
  2. 220℃に予熱したオーブンの天板にオーブンシートを敷き、1の肉を置いて40分焼く。 取り出したらアルミホイルを2重にして包み30分休ませる(Point 2)。
  3. 食べやすくカットして盛り付け、お好みのソースでいただく。

※500gくらいのサイズのお肉で焼く場合

  1. アメリカン・ビーフは調理する1時間前に冷蔵庫から出して室温に置いたあと、全体に塩とブラックペパーを振って手でなじませる。
  2. フライパンにオイルをひいて熱し、肉の表面を2分ずつ、やや強火のまま転がしながらこんがりと焼き、4面全て焼いたら最初の面に戻す。ブランデー大さじ2を振り掛け、蓋をして弱火で5分加熱して火を止める。
  3. このまま30分おき、厚手のビニール袋に肉汁ごと移す。そのまま3時間~半日ほど休ませ食べる前に薄くスライスする。
  • わさび醤油、岩塩、フライドガーリックなどをいろいろ用意し、お好みで味を変えながらどうぞ。
  • 切り分けた後、両端の部分や厚みがある部分、脂身の部分などはまとめておき、細かく刻んでご飯と一緒に炒めて、ガーリックライスにするのがおすすめ!!

(あ!!!!!ご主人が体型を気にしていらっしゃるのに、最後の最後でガーリックライスなんておすすめしてしまってすみません)