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米国の豚肉価格の下落は、需要の弱さが要因だ。それに拍車をかけているのが、世界市場での競争激化である。米国の豚肉生産量の約4分の1は輸出に回され、モモやピクニックなど一部の部位では、輸出比率はほぼ半分に達する。
ブラジル、デンマーク、スペイン、カナダなど、主要輸出国の肥育豚価格は、前年を大幅に下回っている。下表は、各国の肥育豚価格をUSドル/kgで示したものだ。特に注目されるのは各国の前年比である。
現在、ブラジルの肉豚価格は前年を約42%下回り、世界有数の豚肉輸出国であるデンマークでも45%下落している。他のEU諸国の下落幅は、デンマークほどではないものの、ドイツ・イタリア・ポーランドでのアフリカ豚熱(ASF)の発生の影響と、スペイン産豚肉に対する輸入制限が、EU域内での価格競争の激化を招いている。
さらに、中国の関税措置も輸出市場に影響を及ぼしている。ブラジルは、中国の需要拡大への対応に加え、飼料生産の増加を背景に豚肉生産を拡大してきたが、現在は他市場への販売を積極化しており、米国産豚肉との競合が激化している。
米国産豚肉の主要市場の一つである日本市場では、ブラジル産豚肉の輸入量が前年比で70%以上増加。また韓国でも同35%以上の増加をみせている。さらに、これまで米国産豚肉にとって重要な市場であったドミニカ共和国やフィリピンでも、ブラジル産豚肉の輸入が増加している。
こうした動きは、米国の豚肉生産者が直面する需要面での課題を浮き彫りにしており、今後の繁殖豚群の増頭判断にも影響を与えると見られる。
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