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TRADER'S Be & Po

vol.488 Feb.24.2026
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 牛肉小売価格高騰で消費後退の兆し、生体牛は続騰
ポークカットアウト下落も今後は供給減・輸出増で上昇か
生産動向 牛群再建、実質的な開始の兆候見られず
ワールドトレード 米台相互貿易協定署名、台湾向け輸出拡大を期待―USMEF
2025年のアジアの牛肉貿易、中国の輸入量は2.5%減
トランプ大統領、アルゼンチン産牛肉に特恵拡大
トピック 動物取扱いガイドライン・監査(2026年版)公表―NAMI
USMEFインフォメーション FOODEX JAPAN(3月10〜13日)にメンバー企業と出展
ファクトシート ビーフ(2025年12月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

牛肉小売価格高騰で消費後退の兆し、生体牛は続騰

 
 

牛肉需要は、これまでのところ堅調に推移している。しかし、小売価格が過去最高値を続けていることで、消費が減退する兆しも見られる。年明け以降の5週間のビーフカットアウト価格は、100ポンド当たり12.80ドル上昇した。

しかしアナリストは、「この期間の牛と畜頭数は11.7%減、牛肉生産量は9.7%減だった。前年比の減少幅がこの水準であれば、カットアウト価格はさらに高い水準になるはずだ。あまりの高値に消費がついていけなくなってきている」という。

2月第1週のカットアウト価格は、総合平均が366.50ドルで、前週比では5セント安だった。チョイスは362.90ドルで、同72セント高。第2週は、前半4日間でチョイスが4.49ドル下落して364.84ドルとなった。

一方、生体牛の現物価格はさらに上昇を続けている。2月第1週には、サザンプレーンズで過去最高値を更新した。金曜日には、生体牛が100ポンド当たり240〜245ドルの価格帯で取引され、平均価格は244ドルを付けた。

同週の主要5州の去勢牛価格は、平均で241.31ドル、枝肉は378.00ドル。それぞれ前週比で1.87ドル、1.84ドル上昇した。第2週は、水曜日までの取引がカンザス州の263頭のみで、生体牛価格は243ドルだった。

 

※2026年2月13日 Cattle Buyer’s Weekly

 
 

ポークカットアウト下落も今後は供給減・輸出増で上昇か

 
 

12月から1月中旬まで、ハム(モモ)の価格は前年比16%高で推移していたが、2月に入ると下落基調に転じ、100ポンド当たり85ドルを下回った。これに伴い、カットアウト価格も値下がりした。

この時期のハムの値下がりは珍しいことではないが、今後の注目はメキシコへの輸出量だろう。現在、メキシコへの船積み待ちは昨年よりも15%増加していると見られ、輸出業者は積極的に船積みを行っている。現在の価格水準を考慮すると、2月・3月も増加傾向が続くと予想される。

豚のと畜頭数は、春の終わりから夏にかけて、週当たりで現在より20万頭少なくなると見込まれる。このため、輸出業者はイースター(今年は4月5日)の手当が終わった後の3月下旬から4月にかけても、輸出用の買いの機会を模索するだろう。

一方でメキシコ向けの輸出需要は、USMCA交渉と瀬戸際政策が焦点化する中で、大きな下落リスクの一つにもなっている。これまでのところ、先物市場はほとんど注意を払わず、投資ファンドも約13万のネットロングポジション(買い持ち高)を保有している。

また、今冬の疾病の発生状況が価格上昇のリスクになるとの見方もある。最新の先物取引でも、その兆候が現れている。疾病の影響を定量化するのは難しいが、昨年の供給不足が冬季の疾病が一因だったことを考慮すると、今年も同様の現象が起こる可能性がある。

 

※2026年2月9日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  米国の週当たり豚と畜頭数の推移
  ポークカットアウト価格の推移
 
生産動向

牛群再建、実質的な開始の兆候見られず

 
 

USDA(米国農務省)の牛飼養動向の年次レポートによると、米国における肉用牛群の再構築の兆候はまだ表れていない。

2026年1月1日現在の牛の総飼養頭数は、8615万5000頭(前年比0.4%減)。このうち繁殖用雌牛は、2760万7000頭(同1.0%減)と引き続き減少。更新用に保留された未経産牛は471万4000頭(同0.9%増)で、微増にとどまった。乳用牛の繁殖牛は2.0%増加した。

テキサス州ラボックのRFD TVニュースのレポートによると、牛群の再構築に向けた動きが期待される中、新たな疑問も生じているという。

最近の大手パッカーの工場閉鎖や生産削減により、と畜能力と肥育牛の供給のバランスが変化している。そのため、牛群が本格的に拡大を始める前に、と畜能力が縮小してしまう可能性があるのだ。パッカーが必要とする頭数が減ることで、フィードロットへの素牛導入の動きも鈍くなる可能性があるという。

USDAのデータは、依然として、未経産牛の留保が実質的には始まっていないことを示している。肥育中の未経産牛頭数は第3四半期を通じて横ばいで、生産者がまだ牛群の再建にシフトしていないことを裏付けている。処理能力がさらに縮小すれば、繁殖農家やフィードロットの拡大意欲がそがれ、強いては牛肉供給のひっ迫や回復の遅れが固定化する懸念もある。

 

※2026年2月6日 Cattle Buyer’s Weekly

   
ワールドトレード

米台相互貿易協定署名、台湾向け輸出拡大を期待―USMEF

 
 

USTR(米国通商代表部)は2月12日、米国と台湾間の相互貿易協定の調印を発表した。本協定には米国産赤身肉に対する大幅な市場アクセス拡大が含まれている(詳細はUSTR fact sheet,参照)。

これを受けて、USMEF(米国食肉輸出連合会)のダン・ホルストロム会長兼CEOは、次のようなステートメントを発表した。

USMEFは、相互貿易協定を通じて、台湾の米国産牛肉・豚肉に対する関税障壁・非関税障壁の解消に尽力したUSTRの姿勢を高く評価する。台湾は、米国産牛肉の輸出額(約6億5000万ドル)で第5位の市場であり、米国は、台湾にとって最大の牛肉供給国である。

焼肉やバーガー向けに需要の高い製品を含めて、全ての米国産牛肉のアクセスが拡大することで、さらなる成長の可能性がある。米国産牛肉の関税撤廃は、我々の競争力を確実に高めるだろう。

米国産豚肉は、台湾市場において長らく不利な立場に置かれており、台湾の豚肉輸入はEUおよびカナダが主導していた。USMEFは、関税障壁と非関税障壁の双方が引き下げ・撤廃されることで、台湾向けの豚肉輸出が拡大すると確信している。USMEFは引き続き、台湾の消費者に向けて、米国産豚肉の信頼を高める取り組みに注力する。

本協定には、米国産バイソンのアクセスを明確化する重要な文言も含まれており、さらに米国産ラム肉に対する関税も撤廃される。USMEFは、米国の農産物輸出の障壁撤廃に継続的に注力するトランプ政権に謝意を表するとともに、台湾との合意が円滑に実施されることを期待している。

 

※2026年2月12日 USMEF News Release

 
 

2025年のアジアの牛肉貿易、中国の輸入量は2.5%減

 
 

Expana社の分析によると、2025年のアジアの牛肉貿易は、前年よりも変動が大きく、勝者がより明確になったという。これは、需要の変化や為替の変動、政策の動きによって、アジア太平洋地域の貿易フローが大きく再編されたためだ。

アジアの主要な牛肉輸入国では、豪州産およびNZ産に依存する傾向が強まった。また一部地域では、通貨の下落や主要食材の価格上昇が、家計における食費を圧迫。輸入量と消費量が数年ぶりの低水準に落ち込んだ。

中国は、2019年以降、世界最大の牛肉輸入国としての地位を維持しているが、生活費の高騰が長期化し、牛肉消費は圧迫され続けている。2025年の牛肉総輸入量は前年比2.5%減。豪州からの輸入量は年間で最大の増加を記録したが、メルコスール加盟国からの輸入の増減は、国によってバラツキがある。第4四半期以降は、大半の供給業者が「強化監督リスト」に入ったことで輸入が急減。通関時間の長期化によって港湾・サービスコストが上昇し、物流の遅れや乱れが発生した。

日本の2025年の牛肉輸入量は、ここ10年で最低水準に低下。経済的な圧力と消費者の優先順位の変化が影響し、輸入量は2015年以来初めて50万トンを下回った。輸入業者は円安局面でコスト上昇に苦慮している。

 

※2026年2月11日 FOODMARKET.com

  2025年のアジアの牛肉貿易
 
 

トランプ大統領、アルゼンチン産牛肉に特恵拡大

 
 

トランプ大統領は、アルゼンチンとの新たな貿易協定に基づき、米国へのアルゼンチン産牛肉輸入量を4倍に拡大する可能性がある大統領令に署名した。

アルゼンチン外務省によると、2月5日に署名された新協定により、アルゼンチン産牛肉は、米国市場の特恵的アクセス枠を、現在の2万トンから10万トンへと前例のない規模で拡大される。これはアルゼンチンの牛肉輸出額を8億ドル押し上げることに相当するという。

この大統領令により、米国は年末までの間、四半期ごとに追加で2万トンの牛肉をより低い関税率で輸入できるようになる。アルゼンチンとの合意の対象は、赤身の加工用牛肉に限定されるが、アルゼンチンが実際にどの程度の数量を米国へ輸出できるかは不明。

豪州の専門紙ビーフ・セントラルは、「赤身トリミングは、豪州の対米輸出の中核であり、今回の発表は豪州産牛肉に直接的な影響を与える」と伝えている。昨年、豪州の対米牛肉輸出(45万トン)のうち、冷凍トリミングおよび牛ひき材は約70%を占めていた。

 

※2026年1月26日 NPB Pork Checkoff Industry News

   
トピック

動物取扱いガイドライン・監査(2026年版)公表―NAMI

 
 

NAMI(北米食肉協会)は、動物福祉監査および食肉産業推奨動物取扱ガイドラインの更新版を公表した。主な改訂内容は以下のとおり。

  • 監査の各評価項目に配点を設定し、利用者が継続的改善のために各要素別の目標を設定できるようにした。
  • バイソンに対する輸送およびと畜監査を追加。
  • と畜監査における牛のボーカリゼーション(鳴き声)の評価方法を、種間の整合性を保つために、豚と同様の基準で採点する方式に変更。

家畜の最適な取扱い方法は、パッカーにとって倫理的な観点からだけではなく、職場の安全確保にも不可欠であることから、同ガイドラインは、動物の取り扱いに関する効果的なプログラム作成を支援し、従業員教育のための情報を提供することを目的としている。

また、動物福祉監査は、「測定できないものは管理できない」との観点から、動物福祉の成果を測定し、企業がより効果的に管理・改善するためのツールとしても機能する。NAMIは、動物福祉監査を完了したパッカーおよびプロセッサー会員は、2030年までに生体を扱う全会員が、第三者による動物輸送・と畜監査に合格することを目指している。

 

※2026年2月11日 FOODMARKET.com

 
USMEFインフォメーション

FOODEX JAPAN(3月10〜13日)にメンバー企業と出展

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、3月10〜13日の4日間、東京ビッグサイトで開催される『FOODEX JAPAN 2026』に、メンバー企業とともに出展します。USMEFブース(東4ホールUSAパビリオン内C12-41)では、アメリカンビーフ・ポークの需要拡大に向けた2026年の活動計画と販促提案を紹介するとともに、以下のメニューの試食を行います。

【アメリカンビーフ】

➀ショートプレートチャーシュー ➁ブリスケットスカート焼肉 ➂赤センマイ煮込み

【アメリカンポーク】

➀リブロースステーキ ➁クッションミートのしゃぶしゃぶ ➂豚タン煮込み

【共同出展メンバー企業】

・Smithfield

USMEFブースでは、5月18日から展開をスタートする「父の日を”牛肉を食べる日に”!〜アメリカンビーフ父の日キャンペーン〜」の案内をはじめ、各種パンフレット・ガイドブック等も配布しますので、ご来場の際は是非ともUSMEFブースにお立ち寄り下さい。

 
 

ビーフ・ファクト・シート