過去3週間の豚と畜頭数は、前年同週比で8%減・4.9%減・3.3%減だった。この減少幅は、USDAの12月の豚飼養動向調査に基づく予測とはかなりずれている。
飼養調査では、180ポンド以上の豚は1375万7000頭(前年比0.5%減)、120〜179ポンドは1482万4000頭(同0.6%減)。これに対して、1月後半から2月8日までの4週間のと畜頭数は1019万8000頭(同4.1%減)だった。
12月第1週以降、週間と畜頭数は1.5%減少しており、調査結果に基づく予測に比べて1ポイント低い。と畜頭数の減少は、在庫にも影響を与えており、特にベリーは在庫薄で高値になっている。直近のカットアウト価格は97ドル、前年比13%高。ベリーのプライマルは165ドル、同37%高。
メキシコ・カナダとの関税問題が、今後の価格にどう影響するかは不透明だ。予測は難しいが、関税紛争の展開に応じて、短期的な影響と長期的な影響を区別することが重要だ。
例えば、カナダからは非常に多くの肥育素豚が輸入されているが、その多くはマニトバ州から来ている。米国が25%の関税を課した場合、カナダの生産者が単純に追加コストを米国の顧客に転嫁できる保証はない。
カナダには、生産した子豚を全て肥育する収容力はないため、一部で生産の縮小あるいは事業からの撤退も考えられる。短期的には価格への影響が弱くても、最終的には、関税を反映した価格調整をサプライチェーン全体で負担することになるだろう。
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