USDA発表、USMEF集計の食肉輸出統計によると、2024年の米国産豚肉の輸出は、量・金額ともに過去最高を記録。牛肉は輸出量がわずかに減少したものの、輸出単価が過去最高を記録し、輸出額は前年比で5%増加した。
12月の豚肉輸出量は26万7132トンで、前年をわずかに下回ったが、輸出額は1%増の7億7180万ドルとなった。その結果、年間の輸出量は303万トン(前年比4%増)となり、2020年に記録した過去最高(298万トン)を上回った。輸出額は86億3000万ドルで、2023年に記録した最高値から6%増加した。
USMEFのダン・ハルストロム会長兼CEOは、「長年にわたり輸出市場の多様化を推進してきたが、2024年は広域にわたる成長がかつてなく明白な年になった」とコメント。メキシコ向けが4年連続で過去最高を更新したのをはじめ、中央アメリカ、コロンビア、NZ、マレーシア、カリブ海諸島で、豚肉の年間輸出量と輸出額の記録を塗り替えた。輸出額は、韓国、オーストラリア、ドミニカ共和国で過去最高を達成した。
日本向けは、円安が続いているにもかかわらず需要はほぼ安定しており、輸出量は33万6692トン(前年比2%減)、輸出額は冷凍豚肉が増加、チルドが減少したため13億8000万ドル(同1%減)となった。
12月の牛肉輸出量は11万171トン(同1.5%増)、輸出額は8億9760万ドル(同4%増)で、7月以来の高水準となった。年間の輸出量は129万トン(同0.5%減)、輸出額は104億5000万ドル(同5%増)。
「2024年は供給面の課題に加えて、上半期はアジア市場で為替面での強い逆風があったことを考慮すると、牛肉輸出は予想以上に健闘した。アジアの経済情勢は緩やかな改善を示しており、メキシコ向けの2桁成長や、多くの新興市場で年間輸出量・金額が記録を達成するなどの輸出市場の多様化も、米国産牛肉に対する国際的な需要の強さを物語っている」。
韓国向けは輸出量が23万2481トン(同6%減)と減少したにもかかわらず、輸出額は22億2000万ドル(同4%増)と4年連続で20億ドル超えを達成。台湾向けは、上半期は低調だったが、下半期には好調に転じ、6万2503トン(同4%増)・7億920万ドル(同13%増)と、過去2番目に高い水準となった。
日本向けは、豚肉と同様に需要が安定していた。輸出量は24万2869トンと微減したが、輸出額は18億7000万ドル(同3%増)と増加した。中国・香港向けは21万5603トン(同6%減)と引き続き減少したが、年後半に回復傾向を見せ、輸出額は20億ドル(同2%減)まで戻した。
|