USDA-ERSの最新レポートでは、2024年の牛と畜頭数は去勢牛と未経産牛が前年比で増加したが、経産牛は大幅に減少。乳牛、雄牛も減少した。未経産牛・経産牛・乳牛のと畜頭数に占める割合から判断すると、2026年には牛群の維持・拡大に向かうことが予想される。
と畜頭数全体に占める未経産牛と経産牛の割合は、2023年から約2ポイント減少した。過去25年間では3番目に高い割合だが、2024年の価格上昇で収益が向上した生産者の増頭意欲が高まったようだ。
一方でERSは、2024年第4四半期の牛肉生産量予測を5000万ポンド引き下げた。この下方修正は、全ての区分のと畜頭数が前回予想から微減したことを反映している。と畜頭数の減少は、枝肉重量の増加によって一部相殺される。
枝肉重量の増加は、と畜頭数に占める去勢牛の割合が大きいこと、またフィードロットから出荷される去勢牛と未経産牛の体重が全般的に増加していることによるものだ。その結果、2024年の牛肉生産量は、前年比0.1%増の269億8500万ポンドになったと推定される。
2025年の牛肉生産量予測は、前回予測から1億2500万ポンド引き上げられ、257億9000万ポンドに上方修正された。2025年の第1四半期の予測は、肥育牛のと畜が第1四半期から第2四半期にずれ込むことから下方修正。その反動で、第2四半期の牛肉生産量は上方修正された。
第3四半期と第4四半期は、肥育牛の出荷が増加するとの見込みをもとに、牛肉生産量予測が上方修正された。2025年下半期の出荷増は、2024年第4四半期のフィードロット導入頭数が予想よりも多かったことを反映している。
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