USDA発表・USMEF集計の食肉輸出統計によると、6月の牛肉輸出量(バラエティーミート含む)は11万155トン(前年同月比4%減)と減少したものの、輸出額は9億3830万ドル(同3%増)と2022年8月以来の高水準となった。
これにより、上半期(1〜6月累計)の牛肉輸出量は64万3733トン(同4%減)、輸出額は52億2000万ドル(同5%増)となった。上半期の牛肉生産量に占める輸出割合は14.1%、正肉単体では11.8%。
日本は、米国産牛肉の最大の輸出先市場としての復活を遂げた。6月の日本向け輸出量は2万2308トン(同8%増)、輸出額は1億8150万ドル(同9%増)に達し、上半期累計は12万7020トン(同2%減)・9億7820万ドル(同6%増)。
米国産牛肉は、日本の小売業で強い存在感を維持する一方で、訪日観光客の急増によって外食産業からの需要も高まっている。今年の訪日観光客数は、過去最高の3500万人に達すると予想される。6月末時点の日本の輸入牛肉在庫は、前年同期比で9%近く減少しており、2024年下半期にも輸入需要が見込まれることを示唆している。
上半期の台湾向けは、3万710トン(同9%減)・3億3480万ドル(2%増)。カナダ向けは5万1438トン(同1%減)・4億6900万ドル(同12%増)。韓国向けは11万6338トン(同13%減)・11億ドル(微増)。
一方、上半期の豚肉輸出は152万トン(同3%増)・42億6000万ドル(同5%増)で、2023年の記録的なペースを上回っている。上半期の生産に占める輸出割合は30.5%、正肉単体では26.3%。
主要市場では、メキシコ向けが56万3200トン(同6%増)・12億ドル(同13%増)と、昨年の記録的なペースをはるかに上回っている。韓国向けも13万5419トン(同33%増)・4億5960万ドル(同38%増)と大幅に増加。韓国の輸入豚肉市場における米国産のシェアは38%(前年上半期26%)と大幅に拡大した。
日本向けは18万1550トン(同3%減)・7億3700万ドル(同2%減)。日本は長引く円安によって価格に敏感な市場となっているが、最近の日銀の利上げと、米国の利下げの期待から、日本円は7月中旬の1ドル=160ドルから約145ドルに上昇。また、6月末時点の輸入豚肉在庫が14%減少していることなどから、下半期には輸入が増加する可能性を示している。
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