7月第1週まで予想を越える上昇を続けていた生体牛現金取引とビーフカットアウト価格は、第2週に入って下落に転じた。今後のカギとなるのは需要だ。統計上、6月から7月にかけての牛肉需要は3%減少する。全米を覆う熱波も、牛肉需要減退の一因になるだろう。
肥育牛の供給は、引き続き潤沢だ。アナリストによると、7月1日付のフロントエンド(肥育日数150日以上)の牛は推定267万9000頭、前年同月比10.1%増となっている。
7月第1週の主要5州の去勢牛平均価格(100ポンド当たり)は、生体牛197.09ドル、枝肉313.69ドルで、それぞれ前週比1.28ドル高と0.22ドル高。生体牛価格が190ドルを超えたのは4週連続で、枝肉価格は7週連続で300ドルを超えていた。しかし同週の主要5州の取引頭数は、祝日(7月4日)の関係もあって、わずか3万8763頭だった。
このため、第2週にはパッカーの手当が活発化することが予想されたが、週前半の取引はアイオワ・ミネソタで生体牛190〜191ドル、カンザス・テキサスでは185〜191ドル、北部では生体牛194〜199ドル、枝肉312〜315ドル。南部では生体牛187〜192ドルと、全体的に取引価格は頭打ちとなった。
一方、7月第1週のカットアウト価格は、チョイスの平均価格が前週比7.18ドル高の325.60ドルだったが、第2週は前半4日間で8.78ドルも下落した。木曜日の終値は321.65ドルとなった。
ただ、カットアウト(カット、ひき材、トリム)の全体平均価格は324.47ドルで、前年同週比で2.5%高い。これは、90CL(赤身率90%の牛ひき材)が372.01ドルと史上最高値を更新し続けていることが要因だ。
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