USDAが6月25日に豚飼養動向調査(四半期調査)を発表して以降、生体豚の先物価格は上昇している。同調査の重量区分ごとの飼養頭数を基に、夏から秋冬へ向けた豚肉供給を予測してみる。
6月〜7月中旬:同調査の180ポンド超の出荷時期となり、と畜頭数は前年比約2%増の週当たり240万頭前後となる見込み。
7月中旬〜8月下旬:120-179ポンドの出荷時期で、この区分の飼養頭数は前年比2%増。と畜頭数は7月下旬に年間の底となり、その後8月中は回復することが多いため、8月上旬までは週240万頭前後、8月後半は245万頭前後となる見込み。
8月下旬〜10月中旬:50-119ポンドは前年比1.2%増。生産者がレイバーデーの連休週へ向けた出荷に注力するため、8月最終週のと畜は増加する傾向にある。レイバーデー後から10月下旬へ向けたと畜頭数は週260万頭前後となる見込みだが、大手パッカーのアイオワ州の工場が閉鎖されたことから、生産能力が制約される可能性もある。
10月下旬〜11月:50ポンド未満は前年より1.4%多いと推定される。週のと畜頭数は270万頭前後となり、土曜のシフトを増やす必要性が高い。結果として、過去2年間に比べて、生体豚とカットアウト間の価格差が広がると考えられる。
冬季以降:最大の指標である6月1日時点の繁殖豚飼養頭数は前年比3.2%減。6-8月期の分娩見込み頭数は同2.5%減。繁殖豚に対する分娩見込み頭数の割合は49.3%で、過去2年間と変わらず。
分娩見込み頭数の減少は、一腹当たり産子数の増加で相殺されるとの予想もあるが、3-5月期の一腹当たり産子数は同1.8%増加しているものの、コロナ前のトレンドラインを割り込んでいる。6-8月期も同様に推移すれば、一腹当たり産子数は前年比でほぼ横ばいとなり、12-2月期あるいは3-4月までの期間のと畜頭数は減少することが予測される。
|