Successful Farmingの「第29回Pork Powerhousesランキング」によると、米国の養豚企業上位36社が保有する母豚数は、2023年に1万7348頭減少した。同調査で母豚数が減少したのは、2010年以降では初めてのことで、2023年が豚肉業界にとって非常に厳しい1年であったことを証明している。
同ランキングは、2万5000頭以上の母豚を有する企業養豚を対象に調査したもので、2023年は前年より1社少ない36社がランクイン。リストから外れたのは、2023年8月に豚を別の生産者に売却したWin Productions(前年2万6000頭保有)。36社合計の母豚数は416万4376頭で、米国全体の繁殖豚飼養頭数(USDA12月調査)の69%を占める。
36社のうち、母豚数が減少したのは10社、横ばいが17社、増加が9社だった。1位のスミスフィールドは、ミズーリ州北部での事業清算により、母豚数が7万5000頭減の約81万頭になったと推定される。
2位は、6万612頭増と最も大きな成長を示したパイプストーン・マネジメント。パイプストーン・ホールディングスの取締役会会長であるバリー・ケルカート博士は、「この成長は、主にカンザス・ミズーリ・サウスダコタ州で家族経営の農場を買収し、病気が発生しやすい地域の資産を買い替えたことによるものだ」と述べている。
シーボード・フーズは2万8000頭減少し、2位から3位にランクダウンしたが、ライブオペレーション担当バイスプレジデントのノエル・ウィリアムズ氏は、「減少の要因は業務の効率向上に取り組んでいるためだ」としている。
7位のプレステージファームは、5000頭減少の理由を、母豚の生産性だけでなく、全体の生産コストを遺伝学主導で改善するためだとしている。10位のザ・マシュホフの1万5000頭減は、インディアナ州の農場を売却したことによるもの。32位のクーパーファームズは、3カ所の繁殖農場をProp 12準拠に転換したため、1100頭減少した。
23位のフォード・ファミリー・ファームズの1万5000頭増は、2023年11月17日にミネソタ州のNew Horizons Farmsを買収したことによるもの。
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