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TRADER'S Be & Po

vol.439 Feb.5.2024
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
生産動向 2024年は牛肉供給ひっ迫、豚肉生産者の赤字続く
市況ニュース 寒波によると畜減で、豚肉価格が一時的に上昇
トピック 牛肉の遠隔格付けプログラムを実施―USDA
ポーク関連ニュース 穀物価格の下落で、豚肉の供給縮小は軽減
リテール CVSでの豚肉拡販への取り組みを強化―NPB
USMEFインフォメーション アメリカンミートトレードセミナー2024 IN 沖縄を開催
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2023年11月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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生産動向

2024年は牛肉供給ひっ迫、豚肉生産者の赤字続く

 
 

Urner Barry誌は、2024年冬季特集号で、2023年の豚肉・牛肉の供給状況と2024年の見通しをまとめた。それぞれのポイントは以下のとおり。

◎豚肉 アイオワ州立大学(ISU)の調査によると、2023年上半期の一貫経営の平均収益は、一頭当たり34.64ドルの赤字。夏季には短期的に黒字化したものの、第4四半期を前に生産者は再び赤字に直面した。USDA発表の10月の肉豚の全国加重平均価格は100ポンド当たり72.45ドルで、前年を20%近く下回った。

この大幅な損失によって、豚群を減らす機運が高まり、昨秋から今冬には淘汰に拍車がかかった。このため、2024年春以降の肉豚供給は一時的にひっ迫する可能性もある。ISUの2024年見通しでは、一頭当たり平均18ドルの損失を予測しており、この2年間の養豚業の収益性は過去最悪となる恐れがある。

2023年のカットアウト価格は、2021〜2022年の水準を下回って推移し、7月に年間のピークに達した後、ベリー、ハム、トリムなどに引きずられて下落基調をたどっている。USDA公表の9月度の豚飼養動向調査では、飼養頭数は前年比で微増したが、6〜8月期の繁殖豚は同1.2%減、分娩見込み頭数は同2.9%減と報告されている。同期の一腹頭当たり産子数は11.61頭、同4.3%増と過去最高を記録。母豚の生産性が急上昇したことで、分娩見通しの縮小はほぼ相殺されると予想される。

EUとカナダでも、豚肉生産は減少している。世界の他の地域でも、不採算を理由に生産の縮小や撤退の動きがみられ、長期的に見て世界の豚肉供給はひっ迫する可能性がある。

◎牛肉 米国の牛飼養頭数は、2014年まで7年連続で縮小した後は拡大に転じて、2019年には9480万頭に達した。以後は4年以上続く干ばつにより、2023年1月までに6%減少し、過去61年間で最少の8930万頭となった。

2023年の年初から11月11日までの牛肉生産量は、前年同期比5.3%減。と畜頭数は同4.7%減少した。供給低下により、2023年の肥育牛の現金取引価格は記録的な水準まで高騰。主要5州の生体牛(去勢)平均価格は、第1四半期に160.55ドル、第2四半期には178.28ドルと、いずれも同時期の過去最高値を記録した。

ISUの調査では、肥育去勢牛1頭当たりの生産者利益は、第2四半期の144.10ドルから、第3四半期には325.56ドルにまで上昇。カットアウト価格も2023年を通じて過去最高値、または記録的な高値で推移した。

小売価格も過去にない領域まで上昇したが、パッカーマージンは第3四半期までに赤字領域へと落ち込んだ。この影響もあってフィードロットの出荷率が低迷したことで、USDA発表の10月1日時点のフィードロット飼養頭数(前年比100.6%)は、同日としては1996年の統計開始以来2番目に多い水準となった。これにより、2024年上半期の肥育牛供給は予想以上となる可能性がある。

しかし長期的な肥育牛供給は、今後数年間にわたって不足し続けるだろう。USDAの2024年の牛肉生産量予想は258億1000万ポンドで、前年比4%減。長引く干ばつや導入コスト高などの逆風により、生産者の牛群再構築への動きは緩やかになると予想される。

 

※2024年1月10日 FOODMARKET.com

 
市況ニュース

寒波によると畜減で、豚肉価格が一時的に上昇

 
 

1月第2週の豚と畜頭数は、寒波の影響もあって227万9000頭にとどまったと推定される。これはクリスマス週に近い水準で、過去3週間の平均と畜頭数は230万頭前後と、ホリデーシーズン前に比べて約3万頭少ない。

と畜頭数の減少によってスポット市場への豚肉供給が減り、結果として卸売価格を下支えした。1月12日のカットアウト価格は、100ポンド当たり86.1ドル。前週比で2.2%・2ドル高となり、先物の取引価格を大きく上回った。

カットアウト価格の上昇に最も寄与したのは、ベリーとトリミングだ。ベリーのプライマル価格は前週比15%高と、他のプライマルカットの上昇率を大幅に上回った。一方でピクニックは同9%安と、供給減にもかかわらず季節的要因で値下がりした。

12月公表の豚飼養動向調査で、肥育豚の頭数が予想よりも多かったことに加えて、Prop12をめぐる不透明感が値下げ圧力になると予想されていたが、供給が減少したことで、これらの懸念は一時的に解消された。しかし懸念が消失したわけではなく、と畜頭数は間もなく255万頭超に回復するだろう。

牛肉と同様に、今回の供給混乱は一時的な出来事であり、見通しの修正は短期的なものにとどめるべきだ。豚肉価格の上昇リスクが高まるのは、今年の下半期から2025年初めになるだろう。

 

※2024年1月15日Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  ポークカットアウト価格の推移
  ベリープライマルの価格推移
 
 
トピック

牛肉の遠隔格付けプログラムを実施―USDA

 
 

USDA(米国農務省)は1月19日、牛肉遠隔格付けパイロットプログラム(RGPパイロット)を開始すると発表した。これは、AMS(農業マーケティング局)が、イメージング技術と堅牢なデジタルデータ管理およびプログラム監視を組み合わせて、牛枝肉の公式な品質格付けと認証をリモートで決定するというものだ。

「USDAプライム」「USDAチョイス」などの等級は、生産者、パッカー、加工業者、流通業者、そして消費者までのサプライチェーン全体で、牛肉の品質を正確に伝えるための公式な制度で、現在、米国で生産される牛肉の90%以上がこの制度によって格付けされている。

RGPパイロットは、USDAの格付員が牛肉処理施設に駐在することで発生する経費を大幅に削減することで、独立系の中小ビーフパッカーでも全体的なコスト削減が可能になる。

AMSは、この方法を「USDA品質評価サービス」の一部として正式採用する前に、今回二度目となる大規模なテストを行うことにした。USDAは今回のテストを通じて、実際の関連コストやプログラムの整合性確保に必要な監視レベルについて、より多くの情報を収集する。同プログラムの概要と動画については、下記のリンク先から閲覧できる。
USDA Remote Grading Pilot for Beef Overview (pdf)
Video: USDA Remote Grading Pilot for Beef

◎牛生産者は牛肉遠隔格付けを歓迎―NCBA

USDAがRGPパイロットの推進を発表したことを受けて、NCBA(全米肉牛生産者・牛肉協会)は歓迎のコメントを発表した。「このパイロットプログラムを通じて、USDAの格付員がリモートで等級を割り当てられるようになれば、小規模な地元加工施設に販売を行う生産者が、より多くの格付けオプションを利用できるようになる」としている。

NCBAのイーサン・レーン政府担当副社長は、「USDAの品質等級は、消費者に広く認知され、高品質な牛肉を育てた生産者が報われるための重要な手段だ。このパイロットプログラムの開始により、小規模な地元加工施設で食肉格付けを行う機会が拡大することを嬉しく思う。これによって、生産者は出荷の機会を広げ、製品からより多くの価値を引き出すことができる」とし、パイロットプログラムの実施および評価へ向けて積極的に協力すると述べている。

 

※2024年1月19日 USDA ならびに NCBA news Release

 
ポーク関連ニュース

穀物価格の下落で、豚肉の供給縮小は軽減

 
 

USDAが公表した最新の農産物需給予測で、市場関係者を最も驚かせたのは、昨秋のトウモロコシの収穫量推定が、エーカー当たり平均177.3ブッシェルと前回予測を約3ブッシェル上回り、過去最高の見通しとなったことだ。

USDAは1月末に最終的な推定収量を発表し、これを用いて農場内外のトウモロコシ在庫を評価するが、12月の穀物在庫調査では、供給予測量は1億ブッシェルも増加した。これは、秋の収穫が多かったためか、あるいは需要が低かったためか、もしくはその両方が要因かも知れないが、HPAI(鳥インフルエンザ)によって家きん類が2100万羽余りも淘汰されたことも、飼料需要に影響を及ぼしているようだ。

飼料の供給見通しが明らかになったことで、豚肉の今後の焦点は需要に移るだろう。12月1日の繁殖豚飼養頭数は、前年比3.3%減。一腹当たり産子数の増加は、短期的には支えになるものの、豚肉の需要が大幅に拡大する要素は少ない。

トウモロコシの現在の予想価格は、2015-19年の平均である1ブッシェル当たり3.50ドルを上回っているが、インフレ調整を加味すると、当時との価格差はそれほど大きくない。

 

※2024年1月15日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  トウモロコシ先物の価格推移と最新予測
 
リテール

CVSでの豚肉拡販への取り組みを強化―NPB

 
 

全米豚肉委員会(NPB)は、米国のコンビニエンスストア(CVS)に、より多くの豚肉製品を並べて、消費者の豚肉購入頻度を高めるための取り組みを強化している。

NPBは、CVSに注力する理由として、「豚肉はCVSの朝食向け製品を独占しているが、1日を通してより多くの豚肉を購入してもらうために、CVSのパートナー各社と連携して新製品を開発し、潜在的な販売機会を発掘すること」を挙げている。「忙しい消費者は、外出先で食事を選ぶ機会が多く、CVSに特化した革新的な製品を作れば、消費者が豚肉を求める新たな機会を創出できる」としている。

またCVSは、米国の養豚農家が育てた製品の品質を認めており、消費者の認知を促したいと考えて、この取組みの青いロゴを全面的に掲示している。CVSにとっても、来店者数を維持・拡大して豚肉製品の販売促進を目指す上で、このパートナーシップは必要不可欠だという。

NPBは、2024年を通じて、より多くのCVSと提携して朝食向け豚肉製品の品揃えを拡大すると同時に、ランチやディナーなど時間帯に関わらず販売が見込める品揃えを拡大していく方針だ。最近の主な事例は以下のとおり。

Kwik Trip : ボンレスポークチョップを使用したポークフィッター(カツ)サンドを、アイオワ、ミネソタ、ウィスコンシンの162店舗で期間限定販売。

Dash In : 特製グルメソーセージとベーコンの朝食サンドや新イタリアンソーセージとペッパー製品を、メリーランド・バージニア・デラウェアの65店舗で販売。

Spinx : 5オンスの骨付きポークチョップの豚カツを、サウスカロライナとノースカロライナの84店舗で展開。

EG America : スモークソーセージの朝食サンドを、全米1681店舗で展開。

Core-Mark : スライスハムとホットコッパ(肩ロースの生ハム)、プルドポークを挟んだキューバサンドを販売(全米50州に店舗をもつ大手CVS)。

 

※2024年1月15日 Pork checkoff news

  PORK Broughr to you by USPig Farmers
 
USMEFインフォメーション

アメリカンミートトレードセミナー2024 IN 沖縄を開催

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、「アメリカンミートトレードセミナー2024 IN 沖縄」を下記内容にて開催いたします。本セミナーでは、アメリカンビーフ&ポークの最新の市場動向に関する情報提供と、USMEFの販促計画をご説明します。

また、テイスティングセッションでは、USMEFの2024年春夏向け推奨メニューや、リゾート地に適したBBQ・ステーキ、バーガー・サンドイッチなど、多彩なメニューの試食を行います。日本のユーザーの皆様との交流を深めるために、メンバー企業も多数参加いたします。

アメリカンミートトレードセミナー2024 IN 沖縄
〜米国の食肉最新事情と春夏メニュー提案試食会〜

開 催 日 時

2024年2月22日(木)
15時00〜18時30(受付開始14時30)
主催:米国食肉輸出連合会(USMEF)
協力:沖縄県食肉業務用卸協同組合

開 催 場 所

オリオンホテル那覇 2F オリオンの間
〒902-0067 沖縄県那覇市安里1丁目2-21

《主なプログラム》

【 第 1 部 】

情報提供セミナー…15:00〜
アメリカの食肉市場の最新動向
アメリカンビーフ/ポークの販促計画
フードサービス向け提案と販促サポート
USMEFメンバーパッカーからのご提案

【 第 2 部 】

テイスティングセッション…17:10〜
◇ビーフ/リブアイロール、ショートリブ、クロッド、アウトサイドフラット他
◇ポーク/テンダーロイン、ロイン、ボストンバット、バックリブ、ピクニック他

【 定 員 】

120名

【 参加費 】

無料(テイスティングセッションからの参加はご遠慮願います)

【 申込方法 】

申込フォームに必要事項をご記入の上、2月9日までに送信下さい。
(定員になり次第締め切らせていいだきますことを予めご了承願います)

◆申込フォーム https://forms.gle/7qofZiHN5gQKGdVx7

 
 

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