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TRADER'S Be & Po

vol.430 Aug.28.2023
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース フィードロットの頭数多いものの、生体牛は高値維持
ワールドトレード 世界の主要豚肉供給国で母豚減少、ブラジルのみ増加
輸出動向 上半期の豚肉輸出量14%増、広範な地域で成長
上半期の牛肉輸出、記録的水準だった前年を下回る
ポーク関連ニュース 豚肉生産量は増加も国民一人当たり供給量は減少
USMEFインフォメーション 「FOODSTYLE Japan 2023」に13社と共同出展
多彩な米国産ブランド牛肉紹介、豚肉加工品も
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2023年6月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

フィードロットの頭数多いものの、生体牛は高値維持

 
 

8月1日時点のフィードロットの飼養頭数は、1110万頭前後と予想される。前年同月比2%減と20万頭近く少ないが、アナリストは、「過去5年平均比では9万3000頭減。7月から8月の減少幅は、過去5年平均の18万7000頭減に対して、今年は4万9000頭減にとどまったと推定される。フロントエンド(肥育日数150日以上)の牛は、11月1日までに前年および過去5年平均を上回る見通しだ」という。

今年上半期の導入頭数は前年比15万6000頭減、同期間の出荷頭数は30万4000頭減と推定され、フィードロットの飼養頭数は高い水準を保っている。しかし、生体牛の現金取引価格は依然として高値に張り付いている。

8月第1週の主要5州の去勢牛平均価格は、100ポンド当たり186.70ドルで、前週比では1.89ドル高。週間平均価格としては今年2番目に高い。枝肉平均価格は295.14ドル、同1.51ドル高で、同3番目に高い水準だ。第2週は、水曜日までに取引があったのは北部のみで、生体牛が187〜189ドル、枝肉は292〜298ドルだった。

一方、第1週のカットアウト平均価格は、前週比1.89ドル高の301.15ドル。チョイスの平均価格は302.00ドルと0.69ドル安だったのに対して、セレクトは283.05ドル、同5.78ドル高だった。第2週はほぼ横ばいで推移した。

 

※2023年8月14日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
ワールドトレード

世界の主要豚肉供給国で母豚減少、ブラジルのみ増加

 
 

2010年以降の世界の豚肉供給国上位4カ国(地域)の母豚の飼養頭数と、豚肉供給量の推移をみると、母豚が最も大きく減少しているのはEUだ。2023年初めのEUの母豚飼養頭数は、1040万頭と推定され、2010年に比べて26%・360万頭少ない。

EUの2023年の豚肉生産量(推定値)は2160万トン。2010年比では4%の減少にとどまっており、生産効率が向上している。域内消費と世界需要の変化により、EUの豚肉輸出量は2010年の160万トンから、2022年には410万トンへと拡大。2023年の輸出量は370万トンに減少する見通しだが、2010年比では124%増となる。

ブラジルの母豚頭数は推定300万頭、2010年比では4%増。同期間の豚肉生産量は40%・127万トン増加しており、過去10年の生産効率が約36%向上したことを示している。

ブラジルの豚肉輸出量は、2010年の60万トンに対して、昨年は約130万トン、2023年は150万トンに達すると予想される。飼料生産の拡大に伴い、ブラジル産豚肉は南米・カリブ海・メキシコなどで米国産豚肉との競合が強まるだろう。

米国の母豚頭数は、今年の年末までにおそらく15万頭ほど減少すると予想されている。5月第1週以降、母豚のと畜頭数は前年同期比で9%・約6万7000頭増加している。この一因は、公表されていた大手パッカー系列の母豚農場の閉鎖だが、地域別に見ても、母豚のと畜頭数の増加は広範囲に分散している。

主要4カ国は、ASFが発生した中国の国内供給の穴を埋めるために、2019・2020年に生産を急増させた。中国の供給が回復した現在、主要輸出国は中国からの需要減に対して、生産性向上でバランスを取ろうとしており、今後も母豚は減少するだろう。

 

※2023年8月14日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  世界の豚肉輸出主要4カ国・地域の繁殖母豚の飼養頭数の推移(2010年を100とした場合) (左図)/世界の豚肉輸出主要4カ国・地域の豚肉生産量の推移(2010年を100とした場合)(右図)
 
輸出動向

上半期の豚肉輸出量14%増、広範な地域で成長

 
 

USDA発表・USMEF集計の食肉輸出統計によると、今年上半期(1〜6月)の米国産豚肉(バラエティーミート含む)の輸出量は147万トン(前年同期比14%増)、輸出額は40億5000万ドル(同12%増)と、2ケタ台の成長となった。上半期の豚肉生産量に占める輸出割合は30%(正肉単体25.7%)。

最大輸出先のメキシコ向けは53万2934トン(同14%増)・10億7000万ドル(同21%増)と記録的なペースで拡大。特にバラエティーミートは7万7818トン(同49%増)・1億3660万ドル(同43%増)と劇的な伸びを示した。

日本向けは18万7270トン(同1%減)・7億4940万ドル(同6%減)。フローズンが増え、チルドは前年を下回っているが、これは円安と、長引いた輸送・物流の問題が一因だ。6月には3万2420トン(同1%増)・1億3170万ドル(同3%増)と回復している。

台湾向けは、6月の輸出量が3767トン(同915%増)と、過去14年間で最高に達した。これにより、上半期計では1万280トン(同531%増)・3350万ドル(同598%増)と昨年の低水準から急速な回復をみせている。

韓国向けは10万1969トン(同10%増)・3億3280万ドル(同2%増)。中国・香港向けは27万5358トン(同24%増)・7億1620万ドル(同20%増)で、このうちバラエティーミートが17万3647トン(同30%増)・4億6100万ドル(同24%増)と記録的なペースで増加した。

他にも、中央アメリカ向け6万1690トン(同3%増)・1億7590万ドル(同10%増)をはじめ、ドミニカ共和国向け5万5934トン(同29%増)・1億4940万ドル(同38%増)、豪州向け3万3179トン(同71%増)・1億1490万ドル(同64%増)、ASEAN向け3万5855トン(同55%増)・8620万ドル(同35%増)など、広範な地域で大幅に増加した。

  米国の豚肉(バラエティミート含む)の輸出量の推移
 
 

上半期の牛肉輸出、記録的水準だった前年を下回る

 
 

上半期の牛肉輸出量は66万9176トン(前年同期比10%減)と、昨年の記録的水準を下回った。輸出額は同19%減だが、50億ドルに迫っており、2021年同期比では8%増加している。上半期の牛肉生産量に占める輸出割合は14.4%(正肉12.2%)。

メキシコ向けは10万171トン(同14%増)・5億5750万ドル(19%増)と増加した。特にバラエティーミートが5万2659トン(同16%増)・1億4860万ドル(同21%増)と大幅に増加している。バラエティーミートは、メキシコ向けの増加に加えて、南アフリカ(1733トン・126%増)、韓国(1684トン・119%増)、インドネシア(656トン・112%増)などで倍増した。

韓国向けは13万3775トン(同11%減)・10億9000万ドル(同28%減)、日本向け12万9044トン(同17%減)・9億2400万ドル(同26%減)、中国・香港向け11万9810トン(同12%減)・10億4000万ドル(同17%減)など、アジアの主要輸出先で前年を下回った。

ただ香港向けは、観光やビジネス需要の回復で1万9526トン(28%増)・2億130万ドル(同10%増)と増加。台湾向けは3万3792トン(同9%減)・3億2760万ドル(同26%減)だが、5〜6月は非常に高い伸びを見せている。

 

※牛肉の国別輸出の詳細はファクトシートを参照下さい。

  米国の牛肉(バラエティーミート含む)の輸出量の推移
 
ポーク関連ニュース

豚肉生産量は増加も国民一人当たり供給量は減少

 
 

USDAは最新の予測で、2023年の豚肉生産量を前回予測よりも0.4%・1億700万ポンド引き下げた。それでも前年比では1%・2億6800万ポンド多い。しかし、豚肉生産量全体が増加しても、今年の国内流通における国民一人当たり供給量は2.3%減と予想され、2024年も同様の水準だ(グラフ参照)。

これは、USDAが今年の豚肉輸出量を前年比9.2%・5億8100万ポンド増の69億2600万ポンドと予想しているためだ。また、輸入量予想も前年比2億6400万ポンド減の10億8000万ポンドに減少することが、国内供給量を低下させる要因となっている。

輸出入の変化により、国内市場での流通量は8億4500万ポンド減少することになり、生産量の増加を大きく上回る。2024年の豚肉生産量は、前年比0.2%増(7100万ポンド増)の「微増」と予想されている。

繁殖豚群の減少が予想されるものの、USDAは一腹当たり産子数の増加、出荷時の肉豚重量の増加で相殺されると推測しているようだ。これにより、2023、2024年の国民一人当たりの供給量は、過去10年で最低水準になると予想されている。

 

※2023年8月14日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  米国の国民1人当たりの豚肉供給量の推移(小売ベース)
 
USMEFインフォメーション

「FOODSTYLE Japan 2023」に13社と共同出展
多彩な米国産ブランド牛肉紹介、豚肉加工品も

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、9月13〜14日の2日間、東京ビッグサイトで開催される「FOODSTYLE Japan 2023」に出展し、多彩な米国産ブランド牛肉を紹介するとともに、ポークでは、関税率が下がり調達が容易になった豚肉加工品を中心に展示紹介します。

USMEFブース(東3ホール・3D-10、3E-22)では、今年で5年目の開催となる「ブランドビーフ パビリオン」を展開します。今回は、輸入販売会社13社が共同出展し、独自の特長ある米国産ブランド牛肉製品を展示紹介します。

各社のこだわりが詰まった多種多様なアメリカンビーフ商材が一堂に介する貴重に機会ですので、是非とも来場いただき、アメリカンビーフのバラエティに富んだ商品力を確認いただき、今後の商品購入にお役立てください。

今回、新たに設けるポークブースでは、ベーコン・ソーセージ・ランチョンミートなどの加工品を中心に紹介します。USMEFブースでは、各種ガイドブックの配布及び販促提案、試食サンプルも用意しています。

共同出展社と主な出品ブランドは以下のとおりです。同展示会は、来場者の事前登録が必須となりますので、下記サイトよりご登録下さい。
《来場者事前登録サイト》 https://foodstyle.jp/tokyo/attendance/

  USMEF展示会出展社一覧
 
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート