クライオバッグで知られるシールドエァー社が行った「2022 National Meat Case Study」(全米の精肉陳列包装に関する研究)によると、ケースレディーミートが着実に拡大している。パッケージ形態におけるシェアは、2002年の49%から2018年には81%に増え、2022年は83%に達した。
2022年の研究では、「より多くの小売店が、よりサステナブルなパッケージを求め、発泡スチロールトレイやラップを必要としないケースレディーミートを選択していることがわかった」という。
ケースレディーミートの品数は急速に拡大しており、フレッシュミート(店内加工包装品)の品目数は減少している。労働力不足やサプライチェーンの問題もあり、2022年のフレッシュミートの品目数は2018年より10%減少し、平均130から117になったという。1店舗あたりの平均パッケージ総数は1039点で前回と変わらず。
食肉の小売販売は、コロナ過の2020年に爆発的に増加し、その後も好調を維持しており、品目と販売量はパンデック前の2019年を超える水準を維持している。IRIによる2022年の食肉売上額は855億ドルで、2021年比6.5%増。さらに、2021 Power of Meat調査によると、ケースレディーミートについて消費者の81%が「店舗でカット・包装された食肉と同程度に良い」と支持している。
ケースレディーミートの割合は、七面鳥(99%)、鶏肉(96%)が高いが、店内加工が最も多い牛肉も2019年の66%から71%に拡大している。この研究では、処理加工業者の施設番号が付加されているものをケースレディーと定義している。
同社が研究を始めた2002年は、製品の51%が店舗レベルでカット・包装されていたが、2022年はわずか17%。店内で陳列販売される83%が店舗外で加工・包装されている。
2002年の57%から2018年には72%へと一貫して増加してきたボンレス製品(骨なし製品、ひき肉等は含まず)は、2018年以降、牛肉が92%から87%へ、豚肉が69%から64%へ、鶏肉が61%から56%へと減少した。これは加工業者の労働力不足が直接関係している。
同研究では、消費者に食料品のオンライン購入が普及し、同時に利便性への関心と、食品を新鮮なまま保存したいとの要望が強まったことで、真空パックの需要が拡大し、PVC(ポリ塩化ビニル)ラップが減少。また持続可能性への関心の高まりからスチロールトレイが減少していることなどが数値で明らかになっている。
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