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TRADER'S Be & Po

vol.412 0ct.24.2022
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛横ばい、カットアウト下落でパッカーマージン縮小
繁殖豚減少が先物価格を下支え、供給拡大は来夏以降
輸出動向 豚肉輸出、メキシコ向け好調で日本向け減少を相殺
生産動向 フィードロット導入増続く、干ばつの影響深刻
ポーク関連ニュース 豚肉在庫、モモの積み増し進まず価格高騰の懸念
フードサービス BurgerFiが新キャンペーンでポジショニング強化
USMEFインフォメーション 「FOODSTYLE Kyushu 2022」で米国産ブランド牛肉紹介
アメリカンポーク外食向けセミナー、オンライン同時配信で
2022秋冬「おうちで食べよう!」施策、ソース小袋4種提供
羊フェスタ2022に出展、アメリカンラムをPR
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2022年8月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛横ばい、カットアウト下落でパッカーマージン縮小

 
 

9月下旬にパッカーマージンが急激に縮小した反動で、週当たりの牛肉生産量が低下している。アナリストは、「パッカーマージンは、9月第2・第3週に1頭当たりで100ドルを割り込み、62.71ドルまで低下、29日にはわずか11.90ドルになった」という。

このため、週当たりのと畜頭数は、第3週の66万7000頭から、第4週には推定65万8000頭に低下した。小売の牛肉マージンが良好であることから、今後も牛肉の販促は続くと見られるが、季節的に豚肉との競合が強まる中で、ビーフのカットアウト価格は底値を探る動きが続きそうだ。

9月第3週のカットアウト価格は100ポンド当たりで6ドル下落し、第4週も続落。チョイスの平均価格は250.51ドル、前週比6.31ドル安。前年同週比では28.7%安となった。第4週も、チョイスは前半4日間で2.55ドル下落し、セレクトは0.47ドル上昇した。

アナリストは、「品質および歩留り等級の高い牛が不足している。チョイスやプライムの基準に届かず、セレクトに格付けされる牛が多すぎる」と指摘する。9月第3週の格付割合はプライム7.61%、チョイス71.11%、セレクト17.39%。セレクトの割合はここ数年で最高となった。

生体牛の現金取引価格は横ばいを維持している。9月第3週は100ポンド当たり144.94ドル、枝肉価格は228.99ドルで、前週比それぞれ1.75ドル高、2.15ドル高。第4週はサザンプレーンズで143ドル、北部では145ドル前後で取引された。

 

※2022年10月3日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

繁殖豚減少が先物価格を下支え、供給拡大は来夏以降

 
 

USDA(米農務省)の最新の豚飼養動向調査によると、9月1日時点の繁殖豚頭数は615万2000頭(前年同月比0.6%減)となった。前年より3万8000頭少なく、前四半期比でも1万6000頭減。繁殖母豚の縮小と、それに続く子豚生産頭数の減少は、来年の春から夏にかけての豚肉価格を下支えする要因になるだろう。

生産者は引き続き、いくつかの課題に直面している。飼料コストの高さや労働力市場のタイト感、輸出需要の不透明感、先の見えない規制の状況(カリフォルニア州の家畜福祉に関する条例Prop12についての連邦最高裁判所の判決は、来年の第1四半期以降になる予定)などだ。

これらの要因が生産拡大を妨げていることから、2023年を通して繁殖豚頭数と豚肉生産量は抑制される可能性が高い。9〜11月期の分娩頭数は297万3000頭(同2.5%減)と見込まれる。一腹当たり産子数の推定値を11.19頭とすると、同期の子豚生産頭数は前年同期比2.5%減となる。

2022年3〜5月期の週当たり平均と畜頭数は240万頭だったが、今回の調査頭数から推定すると、2023年同期の週当たりと畜頭数は234万頭前後となる。これは、来年の4月限の先物価格を85ドル以上に支える材料の一つだ。ただし、景気後退の影響と輸出動向を注視する必要があり、先物取引関係者は12月までの動きを静観してから、来年の春夏のプレミアム調整に着手することになるだろう。

アナリストは、12〜2月期の分娩頭数を前年比0.5%増、一腹当たり産子数を同1%増と予想しており、来夏の肉豚供給は同1.5%増となる可能性がある。今冬の感染症の発生状況にもよるが、今年6・7月の肉豚価格が110〜120ドルだったのに対し、来年6・7月限の先物価格は90ドル半ばにあり、需要によほどのショックがなければ、来夏の肉豚先物価格は前年よりも割安で推移するだろう。

 

※2022年10月10日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  米国の週当たり豚と畜頭数の推移
  米国の繁殖豚の飼養頭数の推移(四半期ごと)
 
輸出動向

豚肉輸出、メキシコ向け好調で日本向け減少を相殺

 
 

8月の米国産豚肉(調理済み製品含む)の輸出量は17万3335トン(前年同月比3.9%減)となった。メキシコ・韓国向けが増加したものの、日本・豪州・その他国の減少により前年同月を下回った。

日本向けの1〜8月累計輸出量は同11%減。減少幅は8月に拡大したが、これは夏期の豚肉価格の高値と、為替相場の米ドル高・円安が要因となったようだ。日本向けは、9月も29日までの4週間で前年同週を5.6%下回っている。

日本向けの輸出額の減少を補ったのはメキシコ市場だ。8月のメキシコ向け輸出量は7万482トン(同2.2%増)。輸出額は1億7500万ドル(同26%増)で3600万ドル増加。日本向け輸出額の減少分(3860万ドル)をほぼ相殺した。

9月のメキシコ向けは、4週間で前年比約15%減だが、後半の2週間は大幅な回復を示しており、11月初旬までは堅調な輸出が続くものと見られる。

 

2022年10月10日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  米国の8月の豚肉(調理済み製品含む)の主要国別輸出量の増減(2022年8月 vs 2021年8月)
  米国の豚肉(調理済み製品含む)の輸出量の推移
 
生産動向

フィードロット導入増続く、干ばつの影響深刻

 
 

8月のフィードロット導入頭数は211万2000頭(前年同月比0・4%増)。大量導入だった前年8月を上回り、米国の多くの地域で続く干ばつの深刻さを物語っている。出荷頭数は、稼働日が1日多いこともあって200万4000頭(同6.4%増)と増加したが、それでも9月1日時点のフィードロット飼養頭数は1127万9000頭(同0.4%増)で、過去2番目に多い水準だ。

導入された牛の重量区分の増減をみると、600ポンド未満が前年比2万5000頭増、600〜699ポンドは同5000頭増、700〜799ポンドが1万5000頭減。900〜999ポンドと1000ポンド超は各5000頭減で、軽量級の増加と重量級の減少が目立つ。

導入が大幅に増加したのは、アイオワ(16%増)、ミネソタ(29%増)、テキサス(9%増)などの州。アナリストは、「干ばつは米国の広範囲な地域で継続しており、それが導入増に繋がっている。テキサスでは600ポンド未満の導入が3万頭増加するなど、干ばつに起因する大規模な導入増加が見られるが、アイオワとミネソタの2ケタ台の増加は、カナダからの素牛輸入が増加している可能性がある」という。

カナダのプレーリー3州で見られる干ばつは、8月に広がりを見せた。カナダの8月のフィードロット飼養頭数は3.3%減、導入は前年の半数近くにまで減少しており、米国への肥育素牛の輸出が例年よりもかなり増加しているようだ。

オクラホマ州立大学の研究者は、「干ばつによって国外から牛が移動したことで、今年のフィードロット飼養頭数・と畜頭数は高い水準にある。今年これまでのと畜頭数は、肥育牛では0.8%増だが、内訳は去勢牛1.7%減、未経産牛4.9%増。経産牛は全体で5.6%増加し、中でもビーフカウ(肉用種の経産牛)が13.4%増。牛全体のと畜頭数は1.8%増加し、雌牛のと畜割合は50.9%を占める」という。

今年の牛肉生産量は、第3四半期までの生産量が予想を上回ったことから、年間では前年並みもしくは微増と見られるが、2023年はフィードロット飼養頭数・と畜頭数・牛肉生産量のいずれも大幅に減少し、その縮小は2024年まで続くことが予想される。

 

※2022年10月3日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
ポーク関連ニュース

豚肉在庫、モモの積み増し進まず価格高騰の懸念

 
 

豚肉の月末在庫量は、依然として前年比20%増の水準にあるが、8月末時点で過去5年平均をわずかに割り込んだ。モモの積み増しが例年よりも鈍化し、また一部の加工品の減少幅が例年より大きかったことが要因だ。

8月末のモモの在庫量は、1億6350万ポンド(前年比11.9%減)。過去5年平均比では13%減。前月比では8%増で、過去5年平均の13%増を下回った。今年は、HPAIの発生で多くの七面鳥が淘汰され、サンクスギビングデー(感謝祭・11月第三木曜日)に向けてモモの需要が一段と増加する可能性が強い中で、積み増しが例年より遅いペースとなったことで、価格が高騰するリスクが高まっている。

ベリーの在庫量は3250万ポンド(同85%増)、過去5年平均比は9.5%増。前月比は24%減で、過去5年平均の17%減より大幅だった。昨年8月のベリー在庫の減少幅は37%で、これを足がかりに価格は9月下旬から10月に上昇したが、今年も同様の動きが起こる可能性がある。

 

※2022年9月26日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  米国の豚肉の月末在庫量の推移
 
フードサービス

BurgerFiが新キャンペーンでポジショニング強化

 
 

2011年の設立からわずか10年余でファストカジュアルダイニングのリーダー企業に成長した「BurgerFi」は、「AmpliFi Your Appetite(あなたの食欲増大)」と銘打った新たなブランドキャンペーンを開始し、さらなる認知度の向上を図る。

パトリック・レナ社長は、「食への欲求を満たすためには一切の妥協をせず、高いハードルを設定している。新鮮で信頼できる食材を使ったオールナチュラルバーガーのユニークな味わいと品質で食への欲求に応え、一口ごとに食欲を増すというブランドの約束を強調する」とし、消費者の価値観に基づいたブランドのポジショニングを明確に打ち出し、世界のハンバーガーの食べ方の再定義を目指す。

BurgerFiは、冷凍していないオールナチュラルのアメリカンアンガスビーフ100%のバーガーやプレミアムWagyuビーフ、フレッシュカットのフライドポテトなど、独自調達の食材を使用した、シェフ主導のメニューをコンセプトにしている。

BurgerFi は、「USA Today」の「10Best 2022 Readers Choice Awards」で 2年連続「ベスト・ファストカジュアルレストラン」に選ばれ、Consumer Reportsからは3年連続で「Aグレード Angus Beef」評価を受けている。

 

※2022年10月11日 FOODMARKET.com

  AMPLIFI YOUR APPETITE high standards. no regrets.
 
USMEFインフォメーション

「FOODSTYLE Kyushu 2022」で米国産ブランド牛肉紹介

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、11月9〜10日に福岡市のマリンメッセ福岡で開催される「FOODSTYLE Kyushu 2022」にパビリオンを出展し、米国産ブランド牛肉を取り扱う日本企業とともに多彩なブランド牛肉を紹介・提案します。

USMEFは近年、種類や取扱いが増えている米国産ブランド牛肉の提案活動を強化しており、今回の出展は9月に開催された「FABEX関西2022」「FOODSTYLE Japan 2022」に続くものです。「USMEFアメリカンビーフ パビリオン」(小間番号A6-28)には、趣旨にご賛同頂いた10社が共同出展し、それぞれのこだわりが詰まった商品を展示・試食を行いますので、是非ともアメリカンビーフのバラエティに富んだ商品力を実感してください。

パビリオン内のUSMEFブースでは、ガイドブックの配布及び販促提案等も実施いたします。共同出展社と主な展示ブラントは以下のとおりです。来場の際は来場者事前登録が必須となります。登録は下記より可能です。
https://foodstyle.jp/kyushu/attendance.php

  Foodstyle 九州 出展社リスト
 
 

アメリカンポーク外食向けセミナー、オンライン同時配信で

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、外食市場におけるアメリカンポークの使用拡大・情報提供を目的に、外食企業向けセミナーをシリーズ的に実施しています。その一環として、10月28日には「部位ごとの美味しさご存知ですか?アメリカンポークで作る部位ごとの高付加価値メニュー」をテーマに、下記内容でセミナーを開催します。

有人でのリアルセミナーと同時に、オンラインでの配信も行います。オンライン開催には視聴人数の制限はありませんので、視聴ご希望の方は以下URLより参加登録をお願いします。後日視聴用URLを送付させて頂きます。

セミナー開催概要

  • 日時:10月28日(金) 14:00~16:00
  • 場所:株式会社名畑 NABATAテストキッチン&バー(大阪市北区豊崎3-20-20)
  • リアルセミナー定員:30名
  • オンラインセミナー形式:You tube Liveによるストリーム配信
  • セミナー内容:部位ごとの美味しさご存知ですか?アメリカンポークで作る部位ごとの高付加価値メニュー
    ◆アメリカンポークの特長と部位の特徴について
    ◆飲食店からみるアメリカンポーク
  • 【実演】ロース、ヒレ、肩ロースを使った高付加価値メニュー
  • お申し込みURL: https://forms.gle/2fR6cj5Tt3vvbmS98
  • *参加登録いただいた方は後日アーカイブ映像も視聴可能です
    本件のお問い合わせは担当:高梨(mtakanashi@usmef.org)まで。
 
 

2022秋冬「おうちで食べよう!」施策、ソース小袋4種提供

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、ご好評いただいている「アメリカンポーク おうちで食べよう!」キャンペーンの一環として、秋冬向け施策を本格的にスタートしました。

今年の秋冬向けのアメリカンポークのメニュー提案と合わせて、新たに下記のソース小袋をご提供いたしますので、アメリカンポークの販売促進にご活用下さい。 なお、提案メニューのB5POPは下記サイトよりダウンロード可能です。
https://www.americanmeat.jp/trd/publications/tool/download/index.html

  「おうちで食べよう!」ソース小袋のご紹介
 
 

羊フェスタ2022に出展、アメリカンラムをPR

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、11月5〜6日に東京・中野区の中野セントラパークで開催される「羊フェスタ2022」に出展し、穀物肥育で一味違うアメリカンラムの特長とその魅力を紹介します。

同フェスタは、羊好き・羊肉好きが集まる「羊を愛する消費者や業界関係者が集い、日本の羊文化の発展に繋がるお祭り」として毎年開催されているもので、今年は2019年以来となる有人での通常開催となります。

USMEFは会場内にPRブースを設置。抽選でアメリカンラムが当たるSNSキャンペーンや「アメリカンラム肉試食会」(11月26日開催)の告知および参加申し込みの受付を行います。

開催時間は11月5日が11〜17時、6日は10〜16時となります。同フェスタの詳細は下記を参照下さい。

「羊フェスタ2022」URL:https://hitsujifesta.com/

  羊フェスタ2022
 
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

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