印刷する
 

TRADER'S Be & Po

vol.408 Aug.22.2022
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 7月のビーフカットアウト価格、予想超えて上昇
季節的な供給減で豚スポット市場混乱、供給は今後回復
輸出動向 上半期の牛肉輸出額は月間10億ドルペース、豚肉前年割れ
ポーク関連ニュース 6月末豚肉在庫、前年比22%増も品目ごとにバラつき
生産動向 肉牛の繁殖農家、厳しい状況続く
消費動向 米国の牛群縮小・牛肉価格の高騰が家計に追い打ち
フードサービス インフレ下でもステーキブーム再燃
USMEFインフォメーション 「FABEX関西2022」「FOODSTYLE Japan2022」に出展 日本企業13社と共同で多彩な米国産ブランドビーフを紹介
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2022年6月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
定期購読(無料)の登録はこちら バックナンバーはこちら
 
市況ニュース

7月のビーフカットアウト価格、予想超えて上昇

 
 

7月のビーフカットアウト価格(100ポンド当たり)は、例年の傾向に反して上昇を続け、最終週には266.23ドルまで続伸した。4週間で5.26ドルの値上がりとなり、週平均としては4月第3週以降の最高値を付けた。

牛肉の小売価格が前年を上回って推移する中で、牛肉需要は力強い回復力を見せたが、その要因はガソリン価格の値下がりしたことに加え、外食市場、特にステーキハウスチェーンの売上が復活したことだ(別項参照)。

8月第1週のカットアウトは、前半4日間でチョイスが2.96ドル安、セレクトは1.90ドル安となったが、アナリストは、「7月のカットアウト価格が月始に比べて月末が高値になったのは2014年と2009年だけで、牛肉需要にとって良い兆しだ。最近のガソリン年次価格は、ピーク時に比べて1ガロン当たり約0.85ドル下落したが、これは、ガソリン以外に支出できる金額が約1210億ドル増えることを意味し、特にインフレで収入が圧迫されている低所得層の助けになる」と指摘する。

一方、7月最終週の生体牛現金取引価格は、主要5州の平均価格が100ポンド当たり139.83ドル、前週比1.29ドル安。8月第1週は水曜日までの取引で、アイオワ・ミネソタ141〜144.50ドル、ネブラスカ140〜147ドル、カンザスとテキサスは135ドル。依然として南部と北部で開きがあるものの、総じて横ばいとなった。

 

※2022年8月8日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

季節的な供給減で豚スポット市場混乱、供給は今後回復

 
 

豚肉の供給は夏場に一年の底を迎える。豚の出荷が減り、また暑さが肉豚の成育に影響を与えることが理由だ。USDAのデータから推測すると、7月最終週の豚肉生産量は4億8650万ポンド(前年比0.8%増)で、5月から6月前半までの週間生産量5億ポンド超と比べると、かなり少ない。

同週の豚と畜頭数は229万1000頭で前年比1%減。7月29日のアイオワ・ミネソタの肥育豚(リーンホッグ)価格の終値は100ポンド当たり121.18ドルで、7月20日に比べ4.1ドル高、前年同日比では9.2ドル高となった。

この時期は、スポット市場への供給が少ないため、通常よりも価格変動要因が増幅されるが、と畜頭数の減少は予想されたことだ。6月1日の飼養動向調査でも180ポンド超の肥育豚は前年比で推定0.8%減とされ、この肥育豚が出荷される期間のと畜頭数は0.5%以上の減少になることは推測できた。

生産者は6月以降に積極的な出荷を進めてきたため、肥育豚の平均重量が急激に減少した。7月後半の3週間の週あたり平均と畜頭数は227万7000頭(同1.4%減)。これは、予想された0.7%減より少ないが、6・7月を通した平均値を取れば、週当たりと畜頭数は0.8%減程度となる。

今後6〜8週間の見通しでは、と畜頭数だけでなく重量も注視することが重要だろう。昨年は、8月第1週のと畜頭数が232万7000頭、その後の3週間は240万頭台まで増加した。これを踏まえると、今週(8月第1週)のと畜頭数は前年より1600〜2000頭少ないが、8月末に向けて供給可能量は明らかな回復が見られるだろう。

と畜頭数が増えない場合は、その要因は「USDA調査で供給が過大評価されていた」あるいは「生産者の出荷遅れが生じ始めた」かのいずれかであり、それは今後出荷される肥育豚の重量に表れるだろう。

 

※2022年8月1日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  米国の週当たり豚と畜頭数の推移
  ポークカットアウト価格の推移
 
輸出動向

上半期の牛肉輸出額は月間10億ドルペース、豚肉前年割れ

 
 

米国の牛肉輸出は、6月も非常に強いペースを維持し、今年5回目の10億ドル超えを達成した(2021年は2度達成)。一方で、豚肉輸出は依然として前年割れで推移している。

USDA公表、USMEF集計の食肉輸出統計によると、6月の牛肉輸出量は13万638トン(前年同月比16%増)。輸出額は10億5000万ドル(同31%増)。この結果、2022年上半期の輸出量は74万3904トン(同6%増)、輸出額は61億9000万ドル(同33%増)となった。上半期の牛肉生産量に占める輸出割合は15.4%(正肉単体では13.2%)。

USMEFのダン・ホルストロム会長兼CEOは、「多くの主要市場で経済的逆境が拡大し、海運や輸送面の課題が継続している状況にあって、上半期の米国産牛肉の輸出は驚異的というほかにない。アジアや欧州の多くの輸出市場が完全な回復からはほど遠いものの、世界の外食市場が回復したことが輸出増加に繋がった」としている。

6月の牛肉輸出は幅広い市場で増加したが、特にリード役となったのは日本市場。日本向けの6月の輸出量は2万7891トン(同12%増)、輸出額は2億1170万ドル(同15%増)。日本向けの上半期輸出量は15万5513トンでほぼ横ばいだが、輸出額は12億5000万ドル(同20%増)。このうちバラエティーミート(主にタンとスカート)は2万8045トン(同1%増)、輸出額は2億8740万ドル(同41%増)。

一方、6月の豚肉輸出量は21万9131トン(同8%減)、輸出額は6億4990万ドル(同7%減)。この結果、上半期の輸出量は129万トン(同18%減)、輸出額は36億2000万ドル(同16%減)といずれも前年を下回った。上半期の生産量に占める輸出割合は26.4%(正肉単体は23.5%)。

「中国で国内生産が回復し、輸入の必要性が低下していることを踏まえると、上半期の輸出減少は想定内だった。中国の豚肉価格が6月中旬以降に約40%上昇していることから、今後はバラエティーミート需要を主体に回復することが見込まれる。最大の輸出先であるメキシコ向けが引き続き記録的ペースで伸びており、この数カ月間は韓国、コロンビア、カリブ海諸国でも需要が拡大している」(ダン会長兼CEO)。

上半期の日本向けは輸出量15万8239トン(同9%減)、輸出額6億6730万ドル(同8%減)。冷凍豚肉は、中国の需要減少で欧州産との競合が強まり、また、出荷の大部分をオークランド港が取り扱っているため、輸送上の課題もマイナスの影響を与えた。上半期の日本向けチルドポーク輸出量は10万4204トン(同1.6%減)、輸出額は4億8000万ドルに達した。

 

※2022年8月9日 USMEF News Release

 
ポーク関連ニュース

6月末豚肉在庫、前年比22%増も品目ごとにバラつき

 
 

6月末の豚肉在庫は5億4100万ポンド(前年同月比22.4%増)、過去5年平均比では2.4%増となった。例年、豚肉の在庫は6月に減少するが、今年は過去5年平均の4.6%減に対して0.9%減にとどまった。

6月の豚肉生産量が増加する一方で、豚肉加工品の需要が鈍っていることが在庫の積み増しに繋がったようだ。昨年は在庫が少なかったため、ベリーとトリミングの価格が青天井で上昇したが、6月末のベリーの在庫は5320万ポンド(同46.2%増)、過去5年平均比でも19.7%増となった。ベリーの価格は最近反発したが、この在庫増がインフレの抑制材料になるだろう。

モモは1億3920万ポンド(同6.6%増)だが、過去5年平均比では7.1%減。モモの在庫は秋に季節的な増加を見せるが、6月の在庫は過去5年平均の15%増に対して10%増にとどまっている。祝祭日向けの七面鳥が不足していることや、メキシコからの強い需要を勘案すると、在庫の積み増しペースは遅く、これが現状のモモの価格を下支えている。トリミングの在庫は4680万ポンド(同30.2%増)、過去5年平均比20%増。

 

※2022年8月1日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  豚肉の月末在庫量の推移
 
生産動向

肉牛の繁殖農家、厳しい状況続く

 
 

干ばつに改善の兆しが見えない中で、肉牛の繁殖農家は厳しい状況が続いている。未経産牛のフィードロットへの導入は引き続き高い割合にあり、6月調査では前年比2.9%増加しており、繁殖用に未経産牛を保留する動きは抑制されている。

肥育牛の高値と干ばつによる牧草地の状況が、未経産牛のフィードロット導入を促進する動機になっている。LMIC(家畜マーケティング情報センター)のアナリストは、「導入におけるこうした軌道から見て、キャトルサイクルの底はまだ2、3年先になる可能性がある」と分析する。

経産牛のと畜頭数は前年比14%増と大幅に増加しており、7月1日時点の肉牛飼養動向調査によると、繁殖牛の飼養頭数は3035万頭(前年比2.5%減)と減少。500ポンド超の未経産牛・去勢牛の飼養頭数はそれぞれ1%以上減少。フィードロット外にいる肥育素牛は、推定100万頭・2.7%の減少。子牛生産頭数も推定で1.4%減。

500ポンド未満の未経産牛・去勢牛・種牛は2.5%減。乳牛も5万頭減少している。今年の牛乳価格は記録的な高値にあるが、飼料コストの高騰によって生産者の利益はわずかな増加にとどまっている。

ミズーリ大学の農業エコノミストは、「7月1日時点の肉用雌牛頭数は、近年のピークだった2018年比で6.3%減少しており、過去3回のキャトルサイクルで起きた初期の廃業フェーズと非常によく似ている」という。

過去の3サイクルで、肉用雌牛の飼養頭数は平均7.1%減少した。最も大幅な減少は、1980年代初めから半ばにかけて起きた12%減。その後、1990年代後半は5.4%減、2000年代後半は3.9%減。牛群の淘汰(減少)期間は8〜9年にわたった。こうした過去のサイクルから判断すると、現在の牛群の淘汰過程は中間地点付近にいるとみることができそうだ。

 

※2022年8月8日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
消費動向

米国の牛群縮小・牛肉価格の高騰が家計に追い打ち

 
 

急激なインフレと闘う米国の消費者にとって、牛肉価格の上昇はさらなる打撃になる。専門家によると、干ばつと飼料コストの高騰を受けて、牧場経営者が牛群を縮小させており、それによって今後数年間は家畜の供給がひっ迫する。

高騰していた穀物価格はここにきて水準を下げているが、この下落が食品価格の値下げに直結しない理由を「飼養頭数の減少」が示している。飼料は、肉牛の育成にかかるコストの大部分を占める要素だが、大手牛肉パッカーはと畜できる牛が減少する中で、家畜に高い価格を支払わねばならず、人件費や燃料、他の費用の支払いも増加しているという。

農業エコノミストは、「穀物価格と食肉売場の製品価格の間には、実に大きな乖離がある」と話す。トウモロコシの先物価格は、ロシアのウクライナ侵攻で世界的な供給懸念が勃発した4月に過去10年間の最高値をつけたが、それ以降、現在までに26%下落し、ブッシェル当たり約6ドルとなった。

この下落は、家畜生産者にとっては有益だが、7月1日時点で農場経営者はすでに牛群を縮小させていた。政府統計では、牛群は前年比約で2%減、同日としては過去7年で最低の水準になった。干ばつが淘汰をさらに進める可能性があり、大手パッカーは「牛と牛肉の価格は2023年から2024年にかけて上昇する」と見通す。

一部の消費者は、安価な鶏肉などにシフトして食品コストを抑えているが、牛肉以外の食肉も値上がりしている。鶏肉価格は20.1%上昇し、卵の卸売価格も鳥インフルエンザによる採卵鶏が淘汰の影響で1ダース3.40ドルと過去最高値を記録。

オレゴン州ユージーンの主婦(40歳)は、「牛肉、鶏肉、卵、ソーセージなどの価格が上昇したため、月々の食費が40%も跳ね上がり、1200ドル以上になった。節約のために外食を止めたが、こうした生活は長くはもちません」と嘆いている。

 

※2022年8月9日 FOODMARKET.com/Thomson Reuters

 
フードサービス

インフレ下でもステーキブーム再燃

 
 

今年上半期の急激な食品インフレにもかかわらず、アメリカ人はレストランで食べる高品質なステーキに再び熱中していることを、ステーキチェーン店の四半期売上データが示している。

Longhorn Steakhouse社は、5月29日までの3カ月間の既存店売上高が前年同期比10.6%増加した。第1四半期のチェーン全店売上高は16%増加した。レストランのコンサルティングを行うTechnomic社で消費者および業界分析ディレクターを務めるロバート・バーン氏は、このステーキブームを次のように解説する。

パンデミック前もステーキの需要は拡大していた。しかし、過去2年間に多くの人が、より多くの時間を自宅で過ごすようになった。宅配や自炊の頻度が増加する中で、外出する際には有意義な時間を過ごしたいとの思いが強まり、ステーキハウスのような雰囲気の良い場所で、満足感のある食事をすることを選ぶ傾向が強くなったようだ。

消費者は、ファストカジュアルやファストフードよりも、ステーキに支払う方がより賢いお金の使い方だと感じている可能性もある。Texas RoadhouseやLonghorn Steakhouseのような、価格が比較的安くてステーキのポーションが大きいチェーン店へ行けば、特にそう感じるだろう。より大きなステーキを食べることで、人々は良い買い物をしたように感じる。これは急激なインフレの局面では、特に重要だ。実際のところレストランでの食事全般が「今この時間を買っている」という感覚かもしれない。

6月までの1年間で、食料品価格が12.2%値上がりしたが、メニュー価格は7.7%の値上がりにとどまっている。最近は、スーパーのビーフステーキ用の価格も実質0.3%値下がりしており、自宅調理のステーキも“お得な買い物”になりつつある。

 

※2022年8月8日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
USMEFインフォメーション

「FABEX関西2022」「FOODSTYLE Japan2022」に出展
日本企業13社と共同で多彩な米国産ブランドビーフを紹介

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、9月に開催される展示会「FABEX関西2022」と「FOODSTYLE Japan 2022」に連続出展し、多彩な米国産ブランド牛肉を紹介・提案します。

両展示会の「USMEFアメリカンビーフ パビリオン」では、近年、種類や取扱いが増えている米国産ブランド牛肉を中心に紹介いたします。今回は趣旨に賛同頂きました13社が一堂に会し、各社のこだわりが詰まった商品が多数展示されますので、 是非ともアメリカンビーフのバラエティに富んだ品揃えを実感ください。

パビリオン内のUSMEFブースでは、ガイドブックの配布及び販促提案等も実施いたします。共同出展社と主な展示ブラントおよび両展示会の開催概要は以下のとおりです。来場の際はいずれも来場者事前登録が必須となります。

■ ファベックス関西2022 開催概要

【会場】 インテックス大阪 6号館
〒559-0034 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目5-102
【会期】 2022年9月7日(水)〜9日(金) 10:00〜17:00 (3日間共通)

■ FOODSTYLE Japan 開催概要

【会場】 東京ビッグサイト 東1・2ホール
〒135-0063 東京都江東区有明3丁目11−1
【会期】 2022年9月28日(水)〜29日(木) 10:00〜17:00 (3日間共通)
 
  共同出展社と主な展示ブランド
 
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート