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TRADER'S Be & Po

vol.406 Jul.25.2022
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 連休の牛肉の売れ行き好調でカットアウト価格上昇
今後12カ月間の豚肉供給は安定、需要が焦点に
ワールドトレード 韓国、食料インフレに対応し、牛肉の無税枠10万トン
生産動向 フィードロット頭数、過去最高も導入牛の軽量化進む
ポーク関連ニュース 米国の豚肉産業の雇用と経済貢献で新たな報告書−NPPC
食肉在庫 5月末在庫、積み増し進む、牛肉25%増、豚肉17%増
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2022年5月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

連休の牛肉の売れ行き好調でカットアウト価格上昇

 
 

7月4日(独立記念日)の連休週の牛肉の売れ行きは良好だった。5・6月の小売における牛肉の販促は極端に控えめだったが、7月4日の連休週には、リブアイの広告が大幅に増え、ロインの販促も増加した。

アナリストは、「リブの販促はイースター以降で最も活発となり、ボンインおよびボンレスのリブステーキ用の販促が増加した。ボンインリブステーキの特売価格は前年比18%安と、今年これまでで最低水準をつけ、ボンレスも同8%安と積極的な価格が打ち出された。牛ひき肉の特売価格が前年を上回ったこともあり、リブの売れ行きは良好だった」という。

急激なインフレ下で、小売の食肉販売をリードしているのは引き続き鶏肉だが、鶏肉価格も前年比18%高と高騰している。消費者の節約志向が強まっているものの、やはり牛肉を食べたいとの欲求は強い。今回の連休の成功を受けて、小売業者は今夏の牛肉販促を増やすだろう。

「連休需要の終わりとともに下落する」と予想されていたカットアウト価格は、連休の牛肉販売が好調だったことを受けて、上昇に転じた。6月27〜7月2日の週のカットアウト価格(100ポンド当たり)、前週比1.41ドル安の260.97ドル(前年同週比14.6%安)だったが、7月4日からの週は木曜日までに、チョイスが4.25ドル高の268.07ドル、セレクトは同5.11ドル高の245.58ドルと上昇した。

生体牛の現金取引価格も、引き続き上昇基調にある。6月最終週の主要5州の生体牛(去勢牛)価格は146.16ドル、前週比1.61ドル高。7月第1週は木曜日に取引が活発化し、北部では144〜149ドル、南部では平均137ドルで取引された。

アナリストは、「北部が割高なのは、プライムやトップチョイス(チョイスの上位1/3)に格付けされる牛の供給が少ないことが要因の一つ。全体の飼養頭数が減少する中でも、高品質な牛肉に対する需要は依然として強い。今後、プライムやトップチョイスとセレクトの価格差は拡大の一途をたどるだろう」と予想する。

 

※2022年7月11日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

今後12カ月間の豚肉供給は安定、需要が焦点に

 
 

USDA(米国農務省)の最新の豚飼養動向調査(6月1日現在)が示した要点は、豚肉の供給が少なくとも来春までは増加する見込みがないことだ。来春の肉豚供給は今年より少なく、2021年よりも大幅に少ない可能性が高い。

しかし、生体豚の先物価格をみると、来年4月限のリーンホッグ先物価格(100ポンド当たり)は92ドルを割り込んでいる。2021年と2022年には、4月限の先物価格は100ドルを超えていた。これは、今後の市況展開の焦点が、供給よりも需要に当てられているためだ。今後の需給予想のポイントを以下に整理してみる。

飼養頭数:6月1日時点の肥育豚飼養頭数は6635万6000頭(前年比0.9%減)。引き続き前年を下回り、ピーク(2019年・2020年)を大きく下回っている。180ポンド超の肥育豚は推定1272万5000頭(同0.8%減)。6月の4週間のと畜頭数は前年比1.4%・13万頭減。従って、7月前半のと畜は前年をわずかに超えて推移する見込みだ。

120〜179ポンドは推定1373万7000頭(同0.7%減)。これらは7月中旬から8月第3週の間のいずれかに出荷される。ここから算出すると、7月中旬から8月第1週の週間と畜頭数は230万頭弱となるが、その後8月第3週までに240万頭強に増える見込みだ。つまり、夏の間は供給減が価格を下支えするが、それ以降は各製品市場の需要が価格変動の主要な要因となる。

50〜119ポンドは1880万頭(同0.6%減)。これらは8月末から10月上旬に出荷される。昨年の同期間の週間と畜頭数が256万頭前後だったことから推測すると、今年の同期間の週間と畜頭数は254万頭前後となる。

50ポンド未満は推定2108万3000頭(同1.3%減)。3〜5月期の子豚生産頭数が前年比1%減であり、これとほぼ一致している。昨年10月中旬から感謝祭週までの週間と畜頭数は、平均261万頭前後。今年は週当たりで3〜4万頭減る見通しだが、それでも257万頭前後となる。

  四半期毎の子豚生産頭数と推移と予測
 

繁殖豚と分娩数:6月1日時点の繁殖豚頭数は616万8000頭(同0.8減)。3月1日時点からは約7万頭増加した。3〜5月期の肥育豚のと畜頭数は同5.8%減で、同四半期の未経産豚の保留率は2.5%増。同期間の生産者マージンが一頭当たり25ドル前後と良好だったことも追い風になったと見られる。また、カリフォルニア州の「Prop 12」の実施が延期され、施行されない可能性があることも生産者の意思決定に影響を与えた可能性がある。

3〜5月期の分娩数は同1.6%減だが、子豚生産頭数は0.5%改善し、結果として3〜5月期の子豚生産頭数は同1%減にとどまった。3月1日時点の繁殖豚頭数に対する3〜5月期の分娩割合は49.1%で、昨年の48.8%からアップした。

今後の供給見通し:6〜8月期の分娩頭数は、同1%減と予測される。同四半期の分娩割合は48.9%で、昨年に近いものの、2013年から2019年に見られた50%超の分娩率を大きく下回る。

6〜8月期の子豚生産頭数が昨年を下回ることから、12〜2月期の肥育豚のと畜頭数は微減する見通しだ。9〜11月期の推定分娩数は同1.4%減と予想され、同期間の子豚生産頭数は同1.3%減、結果として来年3〜5月期の肥育豚の供給は減少することになる。

生産者は、飼料コストが高騰している現状を踏まえて、今後の生産計画には「慎重」または「保守的」になっているようだ。9〜11月期の不確定要素の一つは、この4年間伸び悩みを見せている一腹当たりの産子数を増やせるかどうかだ。

 

※2022年7月5日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  四半期ごとの繁殖豚の飼養頭数の推移
 
ワールドトレード

韓国、食料インフレに対応し、牛肉の無税枠10万トン

 
 

韓国政府は、食料価格のインフレに対応するために、輸入牛肉にゼロ関税率割当(TRQ)を創設することを発表した。TRQ の割り当て数量は10万トン。7月20日に発効し、期限は12月31日までの予定。

韓国の輸入牛肉の関税率は、二国間貿易協定で優遇関税が決定されており、現在の関税率は米国産10.7%、豪州産16%、ニュージーランド産・カナダ産18.6%、EU産10%。チリ産は免税、FTAを結んでいないメキシコとウルグアイは40%。

今年1〜5月の韓国の牛肉輸入量は、計20万1721トン(前年同期比3%減)。国別シェアでは米国産が54%と最も多く、次いで豪州産35.5%、ニュージーランド産4.8%、カナダ産3.6%、メキシコ産1.5%、ウルグアイ産0.4%。

韓国のウォンは、この1カ月間の平均で前年比約14%下落。米ドルに対しては2009年以来の安値となっている。なお、韓国政府は、先に公表した豚肉のTRQについても5万トンから7万トンに拡大する。

 

※2022年7月6日 USMEFメンバーニュース

 
生産動向

フィードロット頭数、過去最高も導入牛の軽量化進む

 
 

干ばつの影響で、フィードロットに導入される牛の重量が軽量化している。5月のフィードロット導入頭数は186万9000頭(前年同月比2.1%減)、出荷頭数は191万4000頭(同2.4%増)。この結果、6月1日時点のフィードロット飼養頭数は1184万6000頭(同1.2%増)で、1996年の統計開始以来、同日としては最高を記録した。

導入頭数の重量区分をみると、600ポンド未満が37万頭(前年同月比1万5000頭増)、600〜699ポンドは27万頭(同1万5000頭増)、700〜799ポンドは46万5000頭(同5千頭減)、800〜899ポンドは46万9000頭(同3万1000頭減)、900〜999ポンド22万頭(同1万5000頭減)、1000ポンド以上は7万5000頭(同2万頭減)。

700ポンド未満の軽量の素牛導入が増加した一方で、重量の重い牛は減少した。軽量級の導入増加の半数はテキサスで発生したことだが、699ポンドを超える4区分はいずれも減少しており、700ポンド以上の導入頭数は合計で5.5%減となる。

畜産マーケティング情報センター(LMIC)のアナリストは、「テキサスは今年の干ばつの中心地の一つ。同州では600ポンド未満の導入か1万頭増加したが、他の3大州では前年比横ばいだった。テキサスとネブラスカでは、600〜699ポンド区分の導入もそれぞれ5000頭余り増加した」という。

テキサスでは、700ポンド以上の重量区分はすべて減少していることから、小麦地帯の放牧牛が早めにフィードロットに移動した可能性が高い。

現在、米国本土の45%超が干ばつの状態にあり、南東部の大部分が「厳しい」、「極度の」、または「異例の」干ばつ状況にある。最も過酷な状況にあるのがテキサスだ。当局によると、テキサス州の80%以上が年間のほとんどの期間で干ばつの状態となる恐れがある。

 

※2022年7月4日および11日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
ポーク関連ニュース

米国の豚肉産業の雇用と経済貢献で新たな報告書−NPPC

 
 

全米豚肉生産者協議会(NPPC)は、米国の養豚農家が米国の農業および経済全体にどのように貢献しているかを示す新しい経済報告書を発表した。このレポートでは、過去5年間の豚肉業界のバリューチェーンの貢献と成長を強調している。

報告書を取りまとめたNPPCのスタッフエコノミストは、「米国の豚肉産業は60万人以上のアメリカ人の雇用を支えており、直接的な売上1780億ドルに加えて、間接的・誘発的な波及効果で570億ドルの付加価値を生み出している」という。

報告書の主なポイントは以下のとおり。

  • 米国の豚肉産業は直接および間接的に61万3823人の雇用をサポートしている
  • 米国の養豚場の数は2012年以来増加しており、2021年には6万6000以上の養豚場で1億4000万頭以上の豚を出荷し、生産販売額は280億ドル以上に及ぶ。
  • 農業および加工部門は、350億ドル以上の個人所得を支え、トラック輸送、穀物エレベーター、保険、その他の農業ビジネスなど関連サービスの経済活動を促進している。
  • 2021年に米国の豚肉の約25%が輸出された。これは豚肉70億ポンドに相当し、80億ドルの価値がある。輸出は1頭当たりで62ドル以上の価値を追加した。
  • 豚肉産業は飼料穀物や投入資材の購入を通じて農業経済に重要な役割を果たしている。豚肉の生産費の56%はトウモロコシや大豆ミールなど飼料が占める。

 

※※2022年6月27日 CATTLE BUYERS WEEKLY

  米国の豚肉産業の生産フローチャート経済指標(2021年推定)
 
食肉在庫

5月末在庫、積み増し進む、牛肉25%増、豚肉17%増

 
 

食肉の在庫量が増加を続けている。畜産マーケティング情報センター(LMIC)によると、5月末のレッドミートの在庫量は合計11億ポンド(前年同月比20%増)。このうち牛肉の在庫は5億1980万ポンド(同25%増)で、内訳はボンレスビーフ4億7110万ポンド(同22%増)、ビーフカット4880万ポンド(同54%増)。

例年、グリルシーズンの間の需要増加を受けて、夏は牛肉の在庫が減少し、4億5000万ポンドを割ることが多いが、今年は毎月5億ポンド超で推移しており、季節的トレンドと逆行している。牛肉価格の高騰で、消費者の購入が鈍化していることの表れと見られる。

豚肉の在庫は5億4310万ポンド(同17%増)。年始以降、積み増しが続いており、2020年4月以降では最高の水準となった。ただ、例年の5月末に比べると依然7%少ない。部位別には、モモとリブが44%を占め、それぞれ前年同月比で16%増、25%増。ベリーは同55%増の5830万ポンド、ロインは同4%増の4210万ポンド。バットとピクニックは在庫に占める割合が4%、2%と少ないが、前年比ではそれぞれ76%増、60%増と大幅な伸び。

5月末の鶏肉の在庫は7億5140万ポンド(同3%増)、ターキーは3億7610万ポンド(同4%減)。

 

※2022年7月11日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート