米国通商代表部(USTR)と米国農務省(USDA)は3月24日、日本と米国産牛肉のセーフガード(以下SG)の発動基準を変更することで合意したと公表。これを受けて、米国の関係団体から歓迎するステートメントが発表された。
米国食肉輸出連合会(USMEF)ダン・ホストロム会長兼 CEOのステートメント
USMEFは、日本の米国産牛肉に対するSG調整に関するUSTRとUSDAの努力に大変感謝しております。日米貿易協定は、日本の米国産牛肉に対する関税の大幅な引き下げを含め、米国食肉業界にとって非常に画期的なものです。しかしながら、このSGがあることで、競争条件が完全に公平になったわけではありませんでした。
今回発表された変更は、SGの潜在的な影響を軽減し、米国の輸出業者とその日本の顧客にとって、より混乱を防ぐものとなります。米国の対日牛肉輸出は 2021年に32 万トンを超え、23億8000万ドルの新記録を樹立いたしました。しかし、2021年に米国産牛肉は輸入量がSG発動数量を超過し、3月中旬から4月中旬までの30日間、他の輸入国より高い関税が課されていました。
全米肉牛生産者牛肉協会(NCBA)ケント・バッカス国際貿易市場 アクセス担当シニアディレクターのコメント
日本が輸入する米国産牛肉に対するSGについて、米国と日本が大筋合意したとの発表を歓迎する。日米貿易協定の条件の一環として、2021年3月にSGが発動された後、両国は協議に入った。NCBAは、牛肉SGの発動基準の変更が日本の消費者と米国の肉牛生産者の相互にとって、有益なものとして改善される取り組みを強く支持する。
合意内容の詳細開示はこれからになるが、今回の発表によって、長期的な解決を確保するための重要なステップを踏み出したことに、NCBAは勇気づけられている。この長期的な解決は、米国の肉牛生産者が日本の消費者へ高品質な米国産牛肉を競争力のある価格で提供し続けることができるようにすることを目指すものだ。NCBAは、キャサリン・タイUSTR代表のリーダーシップと、この1年間尽力してきた交渉担当者の努力に感謝している。
なお、合意内容の概要は以下で閲覧できます。
USTRとUSDAの共同プレスリリース
United States and Japan Reach an Agreement to Increase Beef Safeguard Trigger Level Under the U.S.-Japan Trade Agreement | United States Trade Representative (ustr.gov)
農林水産省 日米貿易協定に基づく牛肉SGに関する協議の実質合意について
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