「第17回Power of Meat調査」(2022レポート)によると、2021年の米国のスーパー等の食肉部門における年間販売額は818億ドル(前年比0.3%増)と前年を上回ったものの、販売量は前年を下回った(パンデミック前に比べると3.9%増)。
同調査では、パンデミックに起因した購入トレンドの変化として、家庭内食の増加やオンライン購入の記録的な増加、レシピの情報源がデジタルソースに変化していることなどが明らかになった。主なポイントは以下のとおり。
◇食肉の購買動向
アメリカ人の74%が、自分は食肉消費者だと回答。食肉売場への立ち寄り回数(1人当たり年間50.4回)は微減しているが、客単価は微増している。値上がりやインフレ圧力に反応して、消費者はフードサービスでの店内飲食や宅配注文の頻度を減らし、代わりに自宅でレストランの味を体験しようと、小売店で食肉を購入するようになってきている。
食肉の購入量は、生鮮品(2019年以来3.7%増)と調理済み製品(同4.3%増)が依然としてパンデミック前の水準を大幅に上回っている。生鮮牛肉の購入量は2019年以降で5%近く増加し、ベーコンは7%増、生鮮羊肉は20%近く増加。食肉製品のオンライン購入経験があるとの回答は過去最高(2019年の39%から61%)を記録し、そのおよそ半数(46%)が定期的に購入している。
◇食肉調理方法のアイデアを探す
アメリカ人は食事の80%を自宅で摂っている。57%が週4〜7回、食肉を調理している。食肉購入者の半数以上(51%)が食肉を調理する際のアドバイスに関してSNSを主な情報源としている。
食肉の調理方法やレシピをオンラインで検索する人のうち、72%がGoogle、57%がYouTubeを使用。Pinterest、Instagram、TikTokは、特にZ世代とミレニアル世代に人気が高い。全世代が検索の際に使用する三大ワードは「食肉の種類」「特定のカット」「特定の調理方法」だという。
全米食品産業協会(FMI)のリック・スタイン生鮮食品部門担当副会長は、「消費者のミートIQはこれまでになく高まっている。小売業者は、食肉売場で顧客により多くの選択肢を提供し、実店舗ならびにオンラインでの購入の選択肢をさらに広げる取り組みを続けることが必要だ」としている。
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