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TRADER'S Be & Po

vol.390 Nov.22.2021
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛続伸、カットアウトは8月以来の安値に
生体豚価格下げ止まり、カットアウトは季節的な下落
ワールドトレード 世界の牛肉供給ひっ迫へ、米国の生産減で―ラボバンク
トピックス USDA工程プログラムで低炭素牛肉(LCB)認定
ポーク関連ニュース 豚肉在庫は過去5年平均比22%減、ベリー60%減
USMEFインフォメーション アメリカ大使館の食卓〜ビーフステーキ、プルドポーク動画配信
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2021年10月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛続伸、カットアウトは8月以来の安値に

 
 

生体牛の現金取引価格は、10月中旬から続伸している。11月最終週の主要5州の去勢牛価格(100ポンド当たり)は、前週比5.06ドル高の138.17ドル。過去最高値(2017年5月第1週の144.60ドル)に次ぐ水準まで上昇した。

これは、1週間の上昇幅としても過去最高(昨年5月17日週の7.81ドル高)に次ぐ急上昇で、過去4週間で11.88ドル、同7週間で15.21ドルの上昇となった。

12月第1週の取引は、水曜日までに北部で8049頭が136〜139ドルで取引された。南部の取引頭数は1183頭と少なかったが、木曜日に取引が活発化し、テキサスで141ドルを付けると、南部・北部ともに142ドル台での取引となった。

一方、ビーフのカットアウト価格はこの3週間で急反落し、7月末以来の安値をつけている。11月最終週のカットアウト価格は、前週比1.14ドル安の279.44ドル。12月第1週はさらに低下しており、チョイスは前半4日間で7.99ドル下落して272.02ドルとなった。

アナリストは、「予想された通り、感謝祭(11月25日)週の小売での牛肉販売は鈍かった。一部の小売業者は値下げに踏み切ったようで、今後の販売量は上向くだろう」と見る。

ホリデーシーズンが目前に迫っているため、今後は反発する気配もあるが、年末までの事前取引量が記録的な高水準にあり、これがカットアウト価格の短期的な下げ要因になる可能性もある。一部のアナリストは、「チョイスは265ドル付近まで下がり、そこで底値を探る攻防になるだろう」と述べている。

 

※2021年12月6日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

生体豚価格下げ止まり、カットアウトは季節的な下落

 
 

この2週間、生体豚とカットアウトの先物価格は変動性が強まっている。COVID-19の新たな変異株の広がりが、豚肉需給にも影響を与えるのではとの懸念があるためだ。

生体豚の現金価格は100ポンド当たり61ドル付近で推移しており、底を打ったとみられる。先週は、と畜頭数が266万7000頭と稼働能力の上限に迫ったものの、アイオワ・ミネソタの生体豚の取引価格は64ドル、前週比約8ドル高となった。

10・11月の出荷遅れは現金価格を軟化させる一因となったが、出荷豚の重量は依然として2020年・2019年の水準を超えている。来年1月の現金取引価格を予想するには、今後2週間のと畜頭数と生体重量の推移を注視する必要があるだろう。

1・2月の週当たりと畜頭数は250万頭に減少すると予想されているが、大きな不確定要素は、カリフォルニア州の「Prop12」(家畜に対する残酷な行為を防止するための法案)の施行による影響だ。一部ではすでにグループケージ内の母豚数を減らすなど、この法案が定める条件に適合する対策を講じているが、混乱や生産システムの非効率化を招く恐れもある。

また、輸出も不確定要素だ。最新の輸出データによると、メキシコ向けが堅調で、中国向けにも新たな予約注文が入りつつある。2月・4月限の先物相場は、輸出需要の影響を強く受ける。また、2・3月のモモの価格は、イースター(2022年は4月17日)が支えになるが、ここを過ぎれば輸出需要の重要性がさらに高まる。

10月末時点の豚肉在庫量は、過去5年平均を22%下回っている。加工業者や小売のバイヤーが早めに在庫補充に動く可能性もあり、1月下旬から2月上旬のカットアウト価格は、現状より10〜15ドル高と予想される。

 

※2021年12月6日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  生体豚の現金取引価格(日次)の推移
  ポークカットアウト価格(日次)の推移
 
ワールドトレード

世界の牛肉供給ひっ迫へ、米国の生産減で―ラボバンク

 
 

ラボバンク社の第4四半期牛肉レポートによると、世界的に需要が増加している牛肉は、米国の生産が縮小傾向に向かっていることから、今後は供給がひっ迫する見通しだ。

2021年に米国の経産牛のと畜頭数は6%増加しており、2022年の牛肉生産量は2.5%減少する見通しだ。干ばつと牧草の状況は改善しているものの、飼料や牧草の供給は依然として限られている。

米国産牛肉の輸出は、2022年も高い回復力を維持すると予想さている。日本・韓国・メキシコ・カナダへの輸出が堅調なことに加え、中国の需要増が輸出拡大を加速すると予想される。

同レポートでは、米国の牛肉輸入量は生産の縮小にともなって増加する可能性があるという。しかし、経産牛のと畜頭数は依然高い水準にあり、豪州やNZからのカウミートの輸入量の増加は限定的だろう。ブラジルからの輸入は、2021年前半の9カ月間で61%増加したが、BSE発生に伴う懸念が輸入増に歯止めをかける可能性があるという。

COVID-19により、多くの国でフードサービス店に規制がかかっている。特に厳格な規制を敷く中国と感染が増加する欧州では、現在の規制・対策が成功しない場合、今後数カ月間にわたりフードサービス市場での牛肉需要が減る可能性がある

しかし、中国では高品質な牛肉への需要が高まっていることから、米国からの中国向け輸出は拡大を続けると予想している。同社のアナリストは、「現在も続く豪州産の供給制限や南米からの輸出停止も相まって、この拡大が世界市場での価格高騰のベンチマークになるだろう」と分析する。

米国の牛肉生産量は、今後少なくとも2023年までは回復する可能性が薄い。中国の牛肉輸入が拡大を続け、日本・韓国の輸入需要も好調を維持すれば、米国産牛肉への輸入需要はさらに拡大する。ブラジルや他の輸出国の輸出が拡大しなければ、2022年末に世界の牛肉市場は、より厳しい供給状況になるかもしれない。

 

※2021年12月6日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
トピックス

USDA工程認証プログラムで低炭素牛肉(LCB)認定

 
 

USDAーAMS(米国農務省農業販売サービス局)の工程認証プログラム(PVP)で、「Low Carbon Beef」(低炭素牛肉)が認証された。これは牛肉生産におけるライフサイクル上の温室効果ガス排出量(GHG)を算出するもので、牛肉生産者はGHGを削減して育てた牛肉を差別化して販売することが可能になる。

「LCB認」は、GHG削減の定量化を可能にする方法を提供することを目的としており、牛を育成する際にGHGが削減されたことを、ライフサイクルの包括的評価を用いて証明する。

Low Carbon Beef社を設立したコリン・ビール博士は、「我々は、変化を語るよりも、測定し、証明し、より良い製品を提供する。『Low Carbon Beef』認証を通して、消費者は生産性が高くサステナブルな方法で生産された牛肉を買うことができるようになる。LCBは第三者として小売業者やレストラン事業者、消費者に信頼できるデータを提供する」と話す。

家族経営農家、牧場主、フィードロット経営者、そして牛肉パッカーが、LCB認証牛として登録することができる。このプログラムに合格するには、Low Carbon Beef Scoring Tablesに表記される業界基準に比べて10%以上、GHGを削減する必要がある。飼料、燃料、肥料、牛のパフォーマンスに関連して、20項目にわたる基準から評価される。

 LCBは科学的根拠のあるプログラムとして、ライフサイクル評価における算出方法を継続的に改善していく。同時に、牛肉生産におけるGHGの影響について、土壌における炭素隔離、メタンガスを抑制する飼料添加物、肥料を使ったバイオエナジーの生産、さらにメタンガスの生成における遺伝子的影響など、新たな研究を継続して行っていくとともに、今後、より大幅な排出削減(25%削減・50%削減・カーボンネガティブ)に対応した認証の提供も目標にしている。

LCBの調査では、消費者の71%が、サステナブルな方法で生産されたと証明される牛肉に対しては、上乗せした差額を支払う意思を示しているという。

 

※2021年12月7日 FOODMARKET.com

 
ポーク関連ニュース

豚肉在庫は過去5年平均比22%減、ベリー60%減

 
 

主要食肉(牛・豚・鶏・七面鳥肉)の10月末の在庫は推定19億7700万ポンド(前年同月比11.6%減)、過去5年平均比では16.8%減。このうち豚肉在庫は4億3960万ポンド(前年比1.7%減)、過去5年平均比では22%も減少している。前月比では6.4%減、過去5年平均の減少幅3%減を上回る減少となった。

多くの品目が高値だったことで、エンドユーザーは在庫の積み増しができなかった。特にベリーは1160万ポンド(同10%減)、過去5年平均比では約60%減と極端に少ない。ベリーはここにきて急落しているが、来年春へ向けての供給や価格ヘッジが必要であることを勘案すると、この下落は短期的だろう。

モモは、例年10月に加工業者がホリデーシーズンに向けた生産を急増することから、在庫は減少する。10月末の在庫は1億5080万ポンド(同22.3%増)だが、過去5年平均比では12%減。前月比では22.5%減少と過去5年平均の減少率18%を上回った。リブは6560万ポンド(同8.5%減)、過去5年平均比では30%減。

 

※2021年年12月6日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

 
 
USMEFインフォメーション

アメリカ大使館の食卓〜ビーフステーキ、プルドポーク動画配信

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、YouTube「アメリカンビーフ&ポーク公式チャンネル」にて、アメリカで広く愛されているビーフ、ポークを使ったレシピ動画を紹介いたします。

動画はアメリカ大使館農産物貿易事務所との共同制作により、同事務所のディレクター チャンダ・バーグさんが自身の家族も大好きな「ビーフステーキ」、「プルドポーク」を自宅のキッチンで調理しながら紹介いたします。

低温調理で手軽にできる本場のレシピに加え、通常見ることのできないアメリカ大使館職員の自宅キッチンからお届けすることで、「ふだんのアメリカの食卓」を感じていただける動画となっています。

なお、この動画はシティリビングWebでも掲出されます。

  • アメリカ大使館の食卓〜ビーフステーキ、プルドポーク 動画詳細
  • 出演:農産物貿易事務所ディレクター チャンダ・バーグ
  • YouTube「アメリカンビーフ&ポーク公式チャンネル」
    https://www.youtube.com/channel/UCAxXtqKzRVG2bOtP-HQIhyg
  • アメリカ大使館の食卓〜アメリカンビーフで低温調理ステーキ
    https://youtu.be/pjfHm1jf0bo
    シンプルに塩・こしょうで肉のうまみを味わうアメリカンビーフステーキに加え、これからのホリデーシーズンにぴったりな、チャンダの祖母のVic秘伝のクリスマス・スパイスステーキのレシピも披露します。
アメリカンビーフステーキ
  • アメリカ大使館の食卓〜アメリカンポークで低温調理プルドポーク
    https://youtu.be/cJunau0woo8
    日本でも最近人気が高まっているアメリカのソウルフード、プルドポーク。低温調理器を使った簡単な作り方を紹介します。お馴染みのプルドポークバーガーに加え、チャンダ流のアレンジ、プルドポークオーバーライスのレシピも披露します。
プルドポーク
 
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート