11月19日のポークのカットアウト価格は、100ポンド当たり89.92ドル。前週比で約5ドル安となった。これはロイン、ピクニック、ベリーの下落が要因であり、特にベリーが急落した。これまで最も高い価値を維持していたベリーの下落が、カットアウト全体に大きく影響した。
11月12日時点で、ベリープライマル価格は152ドル、これに次いでリブは133ドルをつけていた。しかし先週金曜までに、ベリーは約30ドル(19.4%)値下がり。9月下旬以降で見ると、ベリーは41%も下落しており、同期間のカットアウト価格の下落の半分近くを占めている。
10月上旬以降、ポークの卸売価格も下落傾向にある。季節的なと畜増加と、祝祭日による稼働休止といった短期的な要因も影響している。例年、肉豚のと畜頭数は12月上旬に年間のピークを迎える。11月第3週の週間と畜頭数は、推定263万5000頭(前年同週比3.4%減)、2019年比5%減だが、それでも8月下旬に比べると18〜20万頭多い。
10月上旬以降、出荷豚の重量は5ポンド増加しており、同期間としては過去5年で最も速いペースで増加した。その要因は生産・供給過剰ではなく、処理工場でフル稼働が困難になっていることだ。
10月の平日の1日当たり平均と畜頭数は、47万5934頭(前年比2.1%減)、2019年比2.4%減。土曜日の平均は20万4998頭(同18.5%減)、同19.7%減。生産者が出荷のタイミングを守ろうとすればするほど、生体豚価格に値下げ圧力が加わることになる。
今秋初めまでカットアウトの高値をけん引してきたロインとベリーの急落は、処理工場の休日シフトや小売業者のホリデーシーズン向けの在庫補充の影響が強いように見える。小売業者が販促を拡充し、ベーコン加工業者が春季の需要増へ向けた手当を再開すれば、2022年上旬にはこの2品目が再びカットアウト価格を押し上げるはずだ。
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