寒波の影響で肥育牛のと畜頭数が激減し、フィードロットの出荷遅れが深刻になりつつある。厳しい寒波が直撃したここ2週間のと畜頭数は、65万2383頭、60万6208頭と低下し、今後2週間は55万2000頭前後まで落ち込む可能性がある。
肥育業者は年初から、フロントエンドの供給(肥育日数150日以上の牛)に余剰感を抱えていた。1月1日時点で、前年に比べて13万8000頭多かったが、2月1日には44万4000頭増にまで拡大。アナリストは、「この寒波によると畜頭数の減少で、フロントエンドの供給は前年比68万頭に達している」と警告している。
こうした状況の中で、生体牛の現金取引価格は4週連続でほぼ横ばいで推移している。2月第3週の主要5州の去勢牛平均価格は100ポンド当たり114.07ドル、枝肉価格は180.57ドル。前週比でそれぞれ0.24ドル高、0.47ドル高。2月第4週は前半3日間で生体牛が114ドル、枝肉は179〜181ドルで取引された。
と畜頭数・牛肉生産量の減少に伴い、上昇していたボックスビーフ価格は、上げ止まる傾向をみせている。生産量が通常レベルに回復する見込みであることと、寒波後の在庫補充用の手当が予想より少なかったことが要因。2月第3週のカットアウト価格の全体(カット、ひき材、トリム)の平均価格は100ポンド当たり232.04ドル、前週比0.85ドル高。チョイスの平均価格は231.12ドル、同2.45ドル高。
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