ボックスビーフの価格上昇が続いている。今年の1月は、昨年よりと畜稼働日が2日少なかったこともあり、牛肉生産量が昨年より大幅に減少した一方で、小売店での牛肉の売れ行きが好調なことが要因だ。
カットアウト価格は、過去3週間にわたって急上昇した。1月第1週のカットアウト平均価格は、100ポンド当たり206.76ドル。第2週は3.95ドル高、第3週は5.64ドル高。先週はさらに7〜8ドル上げ、チョイスは前半4日間で9.17ドル急伸した。
チョイスの格付割合が1月第2週の73%から先週には77%まで上昇しており、カットアウト全体に与える影響も大きくなっている。小売業者はチョイスを中心に販売しており、12月のチョイスの平均小売価格は、ポンド当たり6.29ドル(前年同月比3.3%高)。生鮮牛肉全体の平均小売価格も6.23ドル(同4.5%高)と上昇した。
アナリストは「ビーフ全体の需要見通しは依然良好だ。今後も消費者は牛肉を選ぶだろう。低所得層の賃金が上昇している中で、この傾向はより強まる。牛肉の小売価格は昨年6月をピークに下落しており、小売業者のマージンも活発な販促を続けるのに十分な水準を保っているため、食肉部門全体の売上増をけん引するだろう」と予想している。
1月前半3週間の牛肉の生産量は、前年比7.5%減。牛と畜頭数は、第2・第3週に65万頭を超えたものの、同9.8%減。先週は推定65万3000頭だったが、今週から2月末にかけて、週間と畜頭数は急激に減少する見込みだ。主要パッカーの少なくとも3社が、毎年実施している工場のメンテナンスのために一時閉鎖や稼働時間の短縮を行うことから、週当たりのと畜頭数は62万8000〜63万5000頭に減少すると予想される。
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