上昇基調にあった生体牛の現金取引価格は反落に転じた。例年、牛肉需要は1月上旬までは強いが、中旬から2月に向けて低下するため、価格の下落も予想されていたことだ。
フィードロットのフロントエンドの供給(肥育日数150日以上の牛)が記録的な高水準にあることから、この余剰感が解消されるまでは、生体牛価格は下落しやすい状況が続くだろう。
1月第2週の主要5州の去勢牛平均価格は100ポンド当たり111.27ドル、枝肉価格は175.79ドル。それぞれ前週比で0.24ドル安、0.12ドル高だったが、第3週は週明けとともに下落。火曜日にネブラスカおよびアイオワ・ミネソタで、約4万頭が生体牛108〜110ドル、枝肉価格173〜174ドルで取引された。水曜日は南部で取引が活発化し、1万6803頭が110ドル、北部では1万3561頭が106〜112ドル、枝肉価格172〜173ドルで取引された。
アナリストは「フロントエンドの供給が記録的な水準にあり、年始の価格上昇は短期的なものと予想されていた。2月1日までに肥育日数150日以上の牛は前年水準を24%上回り、3月には26%増とピークを迎える」と予測する。
2020年第4四半期の素牛導入は、前年同期比で55万頭減少したと推定されることから、6月1日までにフロントエンドの供給は前年比で25%減少すると推測される。しかし、現在は過去5年平均比でも11%増加しており、供給面からの市況回復は、第2四半期後半から第3四半期になるかも知れない。
第2週のカットアウト価格の平均は100ポンド当たり206.76ドル、チョイスは204.80ドル。前週比ではそれぞれ1.75ドル安、1.94ドル安。第3週は前半4日間でチョイスが6.57ドル上昇し、213.37ドルに。セレクトも4.38ドル上昇して201.07ドルとなった。
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