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TRADER'S Be & Po

vol.363 Sep.23.2020
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース カットアウト・肥育牛価格は下落見通し
生体豚は秋季の供給増へ、価格は輸出需要がカギ
供給動向 肥育牛の供給、今後も潤沢な見込み
フードサービス 全米レストラン協会が「外食復活キャンペーン」を開始
ポーク関連ニュース 豚肉在庫は予想外に少ない、前年同月比25%減
リテール 小売の食肉売上、大幅増加続く
ワールドトレード ドイツで野生のイノシシに初のアフリカ豚熱
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2020年7月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

カットアウト・肥育牛価格は下落見通し

 
 

レイバー・デー(9月第1週の月曜日)に向けた1週間は、年間で牛肉の売上が三番目に高まる時期だ。小売業者は様々な牛肉の販促を展開したが、期待されたよりも品目数は少なく、価格も高かった。

6・7月にビーフのカットアウト価格は急落したものの、それ以前に小売業者は牛肉でかなりの損失を出したため、例年並みの販促を渋ったようだ。また外食店の営業再開が非常に遅いために、小売では販促をしなくても牛肉の売れ行きが好調なことも販促を控えめにさせる要因となった。

小売の牛肉販売は前年を大幅に上回っている。210 Analyticsによる最新の週間データをみると、8月第3週の食肉全体の売上高は前年同週比16%増、販売量は7%増。牛肉の売上高は20.5%増で、羊肉に次いで高い伸びを示している。

しかし8月最終週は、牛肉よりも安価な豚肉や鶏肉のチラシ掲載が増加。カットアウト価格および生体牛価格は下落に転じつつあり、この傾向は9月末まで続く見通しだ。

8月24〜28日までのカットアウト価格は100ポンド当たり220.10ドル、前週比8.23ドル高。チョイスは平均220.76ドル、同8.96ドル高。スポット市場では、8月31日からの週の前半4日間でチョイスは2.16ドル下げ、227.24ドルとなった。

生体牛の現金取引価格は、8月最終週から軟化を続けている。先週の主要5州の去勢牛平均価格は100ポンド当たり105.06ドル、枝肉価格166.53ドル。それぞれ前週比1.50ドル安、2.88ドル安。祝日週の稼働短縮により、パッカーの買付けが絞られたことで続落した。

また、フィードロットでの牛の滞留が解消されていないことも、先安要因となっている。多くのアナリストは、滞留が完全に解消されるのは10月中になるだろうと予想している。

 

※2020年9月7日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

生体豚は秋季の供給増へ、価格は輸出需要がカギ

 
 

8月最終週の豚のと畜頭数は、推定266万4000頭(前年同週比7.9%増)。過去4週間の豚の総と畜頭数は、1040万2000頭(同5.7%増)。と畜の増加によって生産者の出荷ペースも保たれており、生体豚の現金取引価格は堅調だ。

ここ5日間の平均枝肉重量は207ポンド未満。前年同期比0.8%減で、2018年と比較しても低い。依然として生体豚の出荷滞留があり、秋季には季節的な供給増加が予想されることから楽観視はできないものの、重量の低下は生体豚価格にはプラス材料。事実、ここ数週間の生体豚価格は上昇傾向にある。

例年、レイバー・デー以降は需要が低下する。需要低下は通常、生体豚価格にはマイナス材料となるが、今年は例外だ。週間と畜頭数が再び少なくなることで、パッカーはその後の売上を回復しやすくなる。一部カットは価格の上昇が予想されている。

懸念は、COVID-19の感染防止の新たな規則や手順があっても、パッカーがと畜ペースを維持できるかどうかということだろう。先週、カナダの大手パッカーの工場で感染が発生しており、と畜工場には依然として大きなリスクがある。

これは米国の家畜・家きん類の生産者ならびに食肉業界全体のリスクだが、生体豚価格のもう一つのリスクは輸出需要だ。国内の小売需要は依然良好だが、今後の豚肉供給増を考慮すると、パイプラインの停滞を防ぐためには、輸出ビジネスが重要だ。

先週の中国向け豚肉総輸出量は1万1216トン。それ以前の3週間の総輸出量は3335トン。中国は秋に米国産豚肉を大量に購入するという噂は依然多く出回っているが、今のところ、それが実際に起きるという具体的な兆候はない。市場関係者は、中国は継続的な大豆の購入に加えて、「両国当事者が中国による米国産品購入の大幅な増加について話し合った」という最近の米通商代表の声明について、今後の動きを注視している。

 

※2020年9月1日 Pork Merchandiser's Profit Maximizer

  米国の週当たり豚と畜頭数の推移
 
供給動向

肥育牛の供給、今後も潤沢な見込み

 
 

USDA(米国農務省)が公表した7月のフィードロット飼養動向調査では、7月の導入頭数は189万3000頭(前年同月比11.0%増)。増加した重量区分は600ポンド未満が6万頭増、600〜699ポンド5万5000頭増と、重量の軽い2つの区分で61.2%を占める。

8月1日時点の総飼養頭数は112万8400頭(同11.5%増)で、8月としては過去最高を記録している。アナリストの多くが、USDAが示したフィードロット外にいる若い牛の頭数に疑問を呈しているが、それでも9月ならびに10月1日時点のフィードロット飼養頭数も過去最多を記録するだろうと予想している。

フィードロットの導入頭数は、8月も増加したとみられる。7月の導入が重量の軽い区分で多かったことや、工場の稼働率低下で出荷が滞留していることを考慮すると、2021年初旬までの生体牛の供給は潤沢な見通しだ。

肥育期間が150日以上を過ぎた牛は、6月1日時点の83万4000頭増をピークに少しずつ減少しているが、8月15日までの去勢牛・未経産牛の累計と畜頭数が前年同期比で5%少ないことから、肥育牛の滞留は10月までは解消されない。この滞留は、3・4月の導入減を補うのに役立つだろう。

去勢牛・未経産牛の枝肉重量は、11月にピークを迎え、その後は2021年5月へ向けて下降するはずだ。通常通りであれば、今年第2四半期の記録的な重量増加が2021年に繰り返されることはない。

最新の週間レポート(8月15日まで)によると、去勢牛の平均重量は909ポンド、未経産牛は833ポンドと、それぞれ前週比3ポンド増、1ポンド増。前年同週比では28ポンド増、24ポンド増となっている。

 

※2020年8月31日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
フードサービス

全米レストラン協会が「外食復活キャンペーン」を開始

 
 

全米レストラン協会(NRA)は、マルチメディアで新たに「外食復活キャンペーン」を開始した。このキャンペーンは、外食に関連した光景や音を活用して、「食べに行かない?」と外食回帰を誘っている。NRA初の全国消費者広告キャンペーンで、タイソンフーズ、カーギル、ホーメル、コカ・コーラなど多くの企業が協賛している。

NRAのトム・ベーネ会長兼CEOは、「このキャンペーンは、消費者が胸にしまっている“食べに行く”という記憶を呼び覚まそうというもの。テイクアウトや宅配で一部のレストランの食事を楽しめてはいるが、私たちはみな“テーブルへご案内します”という言葉が聞きたいし、食べに行かなければできない体験が恋しい。お客様が戻るには、安全性が最優先事項であることは承知している。だからこの広告は、慣れ親しんだ光景と音を、マスクを着用した店員や店内の掲示など、新たな安全性の視覚イメージと組み合わせている」という。

新キャンペーンは、主要レストランチェーンの来店客数の落ち込みが、21週連続の2ケタ台から1ケタ台へと回復したことを機に始まった。NPDグループによると、8月16日までの週の来店者数は前年比9%減、最も落ち込みの激しかった4月12日までの週の44%から35ポイント回復した。

NRAのマーケティング・コミュニケーション担当のバイスプレジデント、ティア・マットソン氏は、「このキャンペーンに対する支援は業界全体に広がっている。有名で信頼性の高いブランドをはじめ、レストランを支えるサプライヤーやディストリビューターまで、外食コミュニティのあらゆるパートが一体となってレストランの再起を後押ししている。レストラン業界の雇用は国内で2番目に大きな民間部門だ。強いレストランの復活は、わが国の経済回復を促進するのに役立つ」としている。キャンペーン動画は下記参照

https://www.youtube.com/watch?v=Bnn_AWX-qU8&feature=youtu.be

 

※2020年9月10日 Foodmarket.com

 
ポーク関連ニュース

豚肉在庫は予想外に少ない、前年同月比25%減

 
 

食肉(牛肉、豚肉、鶏肉、面鳥肉)の7月末時点の冷凍在庫は、総じて前年同月を下回ったが、特に豚肉在庫は予想外の低水準となっている。豚肉の冷凍在庫は4億5890万ポンドで前月比0.3%減、前年同月比25%減、過去5年比0.4%減。

7月の週間豚肉生産量が前年実績より平均10%多かったにもかかわらず、在庫は減少した。大幅な生産増とほぼ同水準で在庫が消化されたことは、今春から輸出が増加を続けていることが要因だろう。

豚肉の冷凍在庫が増えなかったもう一つの理由は、エンドユーザーが先物価格のリスクを認識していないため、ヘッジのために冷凍在庫を備蓄しようと考えなかった可能性もある。

生産増加が現在の予想に見合わない場合や輸出が急増した場合、エンドユーザーは例年より多くの在庫を備蓄する必要性に気づき、対応を迫られるかもしれない。リブ、ハム(モモ)、ピクニック、トリムの在庫は、特に例年より少ない。ハムの在庫も前年比25%減、過去5年平均比で27%減と少なくなっている。

 

※2020年9月1日 Pork Merchandiser's Profit Maximizer

  米国の豚肉の冷凍在庫量の推移
 
リテール

小売の食肉売上、大幅増加続く

 
 

消費者の食費支出は、外食から小売へとシフトを続けている。これに伴い、小売における食肉の売上は金額・数量とも依然として大幅に増加している。8月16日までの最新の週間データによると、食肉の売上額は前年同週比16%増、販売量は同7%増。

売上高では、羊肉が19.8%増、牛肉19.5%増、七面鳥肉11.2%増。鶏肉9.6%増、豚肉8.9%増。同週の小売の食品売上額は、前年同週比10%増だった。この分析データを公表した210 Analyticsのアン・マリー・ローリンク社長は、「ソーシャル・ディスタンシングの継続的な指示、消費者のウイルスへの懸念増大、経済的な圧力、バーチャル・スクーリングの影響などで、当面の食肉の売上は2019年の水準を大幅に上回って推移するだろう」と分析している。

 

※2020年9月7日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
ワールドトレード

ドイツで野生のイノシシに初のアフリカ豚熱

 
 

9月10日、ドイツ東部で野生のイノシシにアフリカ豚熱(ASF)の症例が確認された。ドイツでの発生は初めて。発生場所はブランデンブルク州東部のドイツとポーランドの国境付近。ドイツのユリア・クレックナー農務大臣が記者会見で明かした。

9日夜、一頭の野生のイノシシに疑わしい症例が報告され、フリードリヒ・レフラー研究所が試験を行った結果、陽性が確認された。この疾病は人間には害がないが、豚などの家畜では致死率が高い。一部の国は、野生のイノシシであっても、症例が見つかった国からの輸入を禁止している。

 

※2020年9月10日 Foodmarket.com

 
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ポーク・ファクト・シート