USDA公表・USMEF編さんの食肉輸出データによると、2019年の米国の豚肉輸出は量・額とも過去最高に達し、輸出額は70億ドルに迫る勢いをみせた。
12月の豚肉輸出量は28万2145トン(前年同月比34%増)と急増し、過去最高(2019年11月)を9%上回った。輸出額は7億6000万ドル(同44%増)。この結果、2019年の年間輸出量は267万トン(同10%増)、輸出額は69億5000万ドル(同9%増)に達し、それまでの記録を量(245万トン・2017年)、額(66億5000万ドル・2014年)ともに上回った。
2019年の1頭当たり換算の輸出額は53.51ドル(同4%高)。年間豚肉生産量における輸出比率は26.9%、前年(25.7%)を上回り、2012年以降で最高となった。正肉単体では23.6%(前年22.5%)。
中国・香港向けは12月も右肩上がりで、輸出量11万876トン(昨年の4倍強)、輸出額2億7490万ドル(同約6倍)。2019年の年計は66万5665トン(前年比89%増)、14億5000万ドル(同71%増)。
メキシコ向けも好実績を残した。12月は6万6181トン(同10%増)、1億3760万ドル(同46%増)と過去2年間で最高。年間では5月までの報復関税の影響で、70万8133トン(同9%減)、12億8000万ドル(同2%減)。
リーディングマーケットである日本向けの年計は36万9891トン(同6%減)、15億2000万ドル(同6%減)。減少の一因は、欧州やカナダ産と比べて関税面で大幅に不利だったシーズンドポークが8600万ドル減少したことだが、1月1日より日米貿易協定が発効し、米国産豚肉および豚肉調整品に対する日本の関税率は競合国と同レベルに引き下げられた。
その他の市場では、南米向けが15万2125トン(同12%増)、3億8230万ドル(同16%増)と過去最高を更新。中央アメリカ向け9万8182トン(同14%増)、2億3950万ドル(同19%増)、オセアニア向け11万6113トン(同31%増)、3億3920万ドル(同34%増)といずれも過去最高を記録した。
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