―日米貿易協定施行の年― 『2020年 新たな挑戦の年に向けて』
米国食肉業界を代表し、旧年中の格別のご愛顧ならびにご厚情に深謝申し上げますとともに、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
2020年の日本は、いよいよオリンピック・イヤーを迎えて社会経済の活性化が期待されます。アメリカン・ミートにとりましても、新たな飛躍に向けたスタートの1年となります。日米貿易協定の施行により、日欧EPAやTPP11加盟国と同等な関税率の下で、いよいよアメリカン・ミートの真価を発揮できる環境が整います。
昨年、アメリカン・ビーフについては『アメリカン・ビーフはパティがうまい』をキャッチコピーに、本格的なハンバーガーの紹介を通じて、アメリカン・ビーフのおいしさへの理解促進を図りました。グルメハンバーガーショップと連携したインスタグラム・ツイッターキャンペーンを首都圏だけではなく、京阪神にも拡大して展開しました。
一方で、ベーシックな素材である「切り落とし」商材の新たなメニューの開発・提案とともに、アイダホ州のソウルフードである「フィンガーステーキ」を日本初上陸の新メニューとして提案し、いずれの施策も新しい切り口での提案として、多くの量販店や外食企業で採用されるなど、大きな反響を得ることができました。
アメリカン・ポークにつきましては『三ツ星 ごちそうアメリカン・ポーク』キャンペーンの一環として、「かんたん低温調理」を提案し、アメリカン・ポーク本来のジューシーさを味わえる調理法を継続して紹介。また、米国で人気の「プルド・ポーク」の新たな販促資材を作製し、セミナーやイベントを通じて普及しました。
さらにビーフ、ポークの共通施策として、米国パッカーと日本企業が連携して開発した多彩な「ブランド・ミート」の訴求にも注力。展示会「外食ビジネスウィーク」(8月)、「ファベックス大阪」(10月)に出展し、それぞれのストーリーや独自性へのこだわりをアピールしました。また、現在、人気の高まっているBBQについても「URBAN BBQ」のコンセプトの下で、一層の浸透を図り、大きな成果を上げることができました。
2018年9月から輸入が再開されたアメリカン・ラムについては、「ラムの常識がかわる」とのキャッチコピーで、その品質の高さとおいしさをお伝えしてきました。
昨年5月の月齢制限撤廃に続き、日米貿易協定が施行される今年は、アメリカン・ビーフ、ポークともに様々な選択肢が広がります。関税率が段階的に下がることにより、付加価値の高い商材や加工度を高めた製品の可能性が出てきます。アメリカン・ビーフの取り組みでは、量販店や焼肉店などに対し、ロイン系をはじめよりグレードの高い部位の提案を充実させ、アメリカン・ポークではやわらか・ジューシー・おいしさの3拍子揃った「三ツ星 アメリカン・ポーク」の特長を活かす提案を継続強化すると同時に、加工食品分野での取り組みも強化していく方針です。
東京五輪では、世界の多くのアスリートの活躍を通じて感動が日本中に広がり、それが社会の活況にも繋がるものと推察します。その源となる健康的でより豊かな食生活にアメリカン・ミートが寄与することによって、日本のビジネス・パートナーの皆様が繁栄に満ちた1年となりますように、米国食肉業界が一丸となって邁進していく方針ですので、今後とも「おいしいアメリカン・ミート」へのご支援とご指導をよろしくお願い申し上げます。
米国食肉輸出連合会 ジャパンディレクター 山庄司 岳道
|