USDAが発表した豚飼養動向(四半期調査・9月1日現在)によると、肥育豚の飼養頭数は7124万8000万頭(前年同月比3.5%増)となった。アナリストの平均予想値を37万7000頭も上回っているため、先物市場には弱気ムードが広がった。ただ市場関係者の多くは依然として中国への輸出に焦点を当てている。
180ポンド以上の肥育豚が1296万9000頭(同6.4%増)と多いことから、短期的には値下げ圧力が強まる可能性が大。9月の豚と畜頭数は1005万頭(同6.5%増)。飼養動向から推測すると、豚の週間と畜頭数は今後数週間で260万頭を超える見込みだ。
120〜179ポンドの肥育豚は1481万4000頭(同5.3%増)と推定され、10月中旬から11月中・下旬のと畜頭数はさらに増加することを示唆している。昨年のこの期間の週間と畜頭数は平均259万頭だったが、今年は270万頭以上に達し、過去最高を記録する可能性がある。11月下旬から1月中旬に出荷される50〜119ポンドは2084万9000頭(同2.4%増)、50ポンド以下も前年より1.9%多い。
繁殖豚は643万1000頭(同1.6%増)と6月時点よりも約2万1000頭多い。これは6〜8月の雌豚のと畜頭数が1.9%減少したことと連動している。6〜8月の子豚生産頭数は3530万6000頭(同2.9%増)と推定されることから、豚肉生産量は2020年も拡大を続ける見込み。
子豚生産頭数の増加要因は、一腹当たりの産子数が史上最高の平均11.11頭(同3.6%増)と増えたこと。繁殖豚の分娩割合は49.1%と2015年以降で最低だったが、繁殖豚の多さから推測すると、来春から夏場にかけての出荷は1.5〜2%増と拡大し続ける可能性が高い。
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