生体牛の現金取引価格は、7月に入って回復基調に転じた。6月最終週に今年の最安値(100ポンド当たり週間平均110.13ドル)を付けた後、7月第1週には1ドル余り回復。第2週も続伸気配を見せ、木曜午前の取引ではコーンベルト地帯で数ドル上昇した。昨年7月も最安値から一転し、第1週で6ドル近く回復し、月末までに112.61ドルまで続伸したが、今年7月も同様の展開が見込まれる。
一方でボックスビーフ価格は依然として下落している。6月最終週のカットアウト平均価格は213.74ドル。前年同週比3.0%高だが、これは50CL(赤身率50%のひき材)の平均価格が92.89ドルと同50%高をつけたことによるもの。
50CLの大幅高は、昨年の価格が落ち込んでいた反動もあるが、枝肉重量が前年水準を大きく下回っているため(去勢牛で11ポンド減)、1頭から取れる50CLの供給が減少していることも要因。
ひき材は、スーパーやクイックサービスレストランの双方で売れ行きが好調だ。アナリストによると「第2四半期のひき材価格は全体平均で3%高だが、小売店の販売量は前年同期比7%増。7月4日の祝日週は、ひき材とリブの売れ行きが最も好調だった」という。テクノミック社の最新報告によると、ハンバーガーを自宅やフードサービス店で週に1回以上食べる消費者は55%と上昇している。
生体牛価格はコーンベルト地帯に大幅なプレミアムが付いている。春季まで寒波が長引いたことが影響している。7月第1週は南部平原が109〜110ドルであったのに対し、コーンベルト地帯は112〜114ドルで取引された。第2週はアイオワ・ミネソタで9300頭余りが生体牛平均114.43ドル、枝肉平均183.08ドルで売買され、ネブラスカで3000頭が枝肉平均184.28ドルで取引された。
7月第1週のカットアウト価格は前週比でチョイスが3.90ドル安、セレクト4.01ドル安。祝日後の在庫補充が予想より少なかったため、値下げを余儀なくされた。ただ注目されるのは、プライムのミドルミート(ロイン系)が上昇していることだ。コストコとサムズクラブが大量買い付けを行ったことが主因で、プライムの在庫は不足している。
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