生体牛の現金取引価格は、いわゆるドッグ・デイズ(夏枯れ期)を迎え、回復のタイミングを逸しつつある。6月第1週の生体牛価格(100ポンド当たり)は平均113.76ドル、枝肉価格は184.21ドル。いずれも前週比で2ドル安。第2週も続落基調で推移した。
6月は年間で牛肉需要が最も高まる月。次いで独立記念日(7月4日)の週末が年間で2番目に牛肉が売れる時期だ。しかし、現金取引価格はこの3週間で8ドル近く下げ、第2週には年間最安値となる106.87ドルをつけた。
第2週の現金取引は水曜にスタートしたが、主要5州の取引は6314頭と非常に少なく、北部で枝肉が185〜186ドル、生体牛は113〜114ドル。カンザス、テキサスではわずか850頭が112ドル強で売買された。
アナリストは「年間で牛肉需要が最も高まる時期にこうした取引状況であれば、価格回復は難しい。今後、需要面では夏枯れ感が強まる。7月4日の週までの3週間で、小売が牛肉の販促をどれだけ強化するかがカギになる」という。
6月の小売の牛肉売上は好調だが、と畜頭数が増加していることでボックスビーフ価格は下押している。第1週のと畜頭数は推定66万2000頭、第2週は推定66万5000頭。7月4日までの販促次第だが、アナリストは「チョイスのカットアウト価格は夏期の初めに212〜215ドルまで下落し、長期的には202ドル付近で底を打つ見通し」だという。
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