全米の食品雑貨チェーン最大手のウォルマートは、アンガスビーフの一貫したサプライチェーンを構築し、牛肉業界へ参入することを発表した。新たな供給ルートから選りすぐりのアンガスビーフのステーキやロースト用などの各種カットは、ジョージア、アラバマ、フロリダなど南西部州のウォルマート500店舗で販売される。
食肉部門のシニアバイスプレジデント、スコット・ニール氏は「我々は牛肉業界への参入に向けて、アンガスビーフで高い評価を持つ多数の企業の協力のもと、明確なラベル表示とトレーサビリティの透明性を高め、安定した品質と価格での提供を可能にする高度なシステムを構築した」という。
これにより、アンガス牛の生産者にとっては安定した需要が生まれ、さらにカンザス州のクリークストーン社の牛肉処理工場では250人以上、ジョージア州のFPLフード(同社運営の製品工場)では200人以上の雇用が創出される。
同社に以前から高品質なアンガス牛を提供してきたテキサスのBob McClaren of Prime Pursuitsのボブ・マクラーレン氏は「創業から4代目となるマクラーレンファミリーと44の農場の伝統は、1世紀以上前と変わらず現代にもふさわしい価値をもつ」と述べている。またMc6 Cattle Feedersのハンク・マクホルター氏は「ウォルマートは顧客の声に真摯に耳を傾け、ステーキハウス品質のナチュラルブラックアンガス牛を提供するべく、難しい課題に取り組んできた。この取り組みは、家庭でのディナーやバーベキューをより高級なものにするだけでなく、アンガス牛のサプライチェーン全体を一変する。テキサスで4代にわたって牛を飼養する家族経営農場の当社が、それに貢献できることを誇りに思う」とコメント。
またクリークストーン社の大浦理社長兼CEOは「アンガスビーフ業界のリーダーとして、プレミアム品質のブラックアンガスビーフをウォルマートの顧客へ提供し、同時に最先端の工場で雇用を拡大できるこの機会を歓迎する」。FPL Foodのフランソワ・レーガー社長兼CEOは「小売業界におけるウォルマートのリーダーシップは、多くの関係者に利益をもたらす。FPLの従業員だけでなく農場経営者、牧場主、牧畜業者といった農業コミュニティに対し、等しく多くのチャンスを与え、その好影響を多くの人が実感するだろう」と述べた。
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