シールドエアー社のフードケア部門/クライオバックが食肉消費に関する210の分析を編さんした報告書「Power of Meat 2019」(第14版)によると、アメリカ人が食料品店で食肉を購入する方法と、家庭でそれを調理する方法に、微妙な、しかし明確な変化が起こっていることが明らかになった。
注目すべき変化の1つは、インターネットでの食品購入が増加する中、食肉(家きん肉含む)は後れを取っていること。もう一つは、精肉売り場だけでなく冷凍食品や惣菜売り場などでも食肉製品の購入が増えていることだ。報告書では、売り場・部門ごとの管理から離れて、食事のシーンから商品や販売方法を考え直す時が来ているとしている。
2018年には、利便性を重視した食肉製品の売れ行きが好調だった。付加価値型(5.1%増)、調理済(2.5%増)、冷凍食品(2.2%増)などが伸びている。さらに買い物客の25%は、一食分の食肉製品をその都度購入。特にZ世代およびミレニアル世代ではその都度購入する割合が高い。
買い物客はソーシャルメディアやレシピサイトを使って献立のヒントを得ている。74%は決まった献立を繰り返しがちだといい、47%がレシピサイト、31%が料理番組、29%がフェイスブック、26%がPinterest、24%がYouTubeを見てヒントを得るという。ソーシャルメディアを利用する買い物客は、インターネットでの購入や都度購入の頻度、ミールキットや付加価値型食肉を購入する頻度が高く、販促に非常に敏感であるという。
インターネット販売を利用して食肉を購入するのは全体の1%未満だが、サプリメントのインターネット購入者は39%にのぼる。食肉は他の分野の後を追う形だ。21%が何らかの食肉をインターネットで購入したことがあり、14%がチルドでの購入経験がある。
消費者の食肉の調理方法は平均4〜5パターン、主にコンロ、オーブン、グリル、クロックポット(電気鍋)だが、インスタントポットやノンフライヤーの利用も急速に広がりつつあり、調理方法と食事をもとにした食肉のマーチャンダイジングやレシピ開発を行うことが重要になっている。
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