降雪と厳しい寒波の影響で枝肉重量は前年を下回り、と畜頭数も減少している。1月最終週は、北部から南部にかけて非常に寒さの厳しい日が多かったことから、肥育牛の増体率鈍化が懸念される。
肥育頭数は前年を上回っているものの、短期的には枝肉重量の低下で出荷増が相殺される可能性があり、先物市場にプレミアムがつき始めた。現金取引価格は1月第2週以降、横ばいから弱もちあいで推移している。
枝肉重量は例年より早い12月中旬に落ち始めた。連邦政府の閉鎖でデータの公表が遅れているが、直近の公表データでは、12月15日までの週の去勢牛の平均枝肉重量は892ポンド(前週比4ポンド減、前年同週比10ポンド減)。未経産牛は829ポンド(同6ポンド減、同13ポンド減)となっている。
アナリストは「枝肉重量はさらに減少する」という。少なくとも肥育牛の増体効率は1日当たり0.5ポンド低下、1日当たりの肥育コストは当初の推定よりも1ポンド当たり0.10ドル上昇し、肥育期間は15〜30日延長すると予想される。
寒波は家畜の輸送や従業員の通勤にも影響し、牛と豚のと畜頭数が低下している。先週の牛のと畜頭数は、当初60万3000頭と予想されていたが、金曜日のと畜が少なく59万3000頭となった。水曜日の豚のと畜頭数は、当初予想の46万6000頭に対してわずか25万3000頭に留まった。
生体牛の現金取引価格に及ぼす天候の影響はまだ明らかではないが、2月受け渡し契約分の先物取引は、木曜日の終値が100ポンド当たり124.80ドルと、前週の平均価格は上回った。
生体牛の現金取引の平均価格は123.29ドル(前週比0.69ドル安)。枝肉の平均価格は197.22ドル(同0.23ドル高)だった。アナリストは「天候要因から見て、現金取引価格は近く上向きに転じるはずだ」と予想する。
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