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TRADER'S Be & Po

vol.322 Nov 12.2018
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛現金価格ジリ高も、在庫消化に懸念
豚と畜頭数は予想下回る、生体豚の価格回復
ワールドトレード ロシアのブラジル産食肉の輸入再開、米国にはプラス
ポーク関連ニュース 豚肉輸出は緩やかに回復、バラエティーミートは減少
生産動向 牛肉生産量予想、2018年は下方修正―USDA
業界ニュース 特別な冷凍プログラム「Suspended Fresh」に人気
USMEFインフォメーション 11月12日から冬のアメリカン・ポークキャンペーン
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2018年9月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛現金価格ジリ高も、在庫消化に懸念

 
 

生体牛価格は先物市場の高値に連動してジリ高となったが、この基調が続くかどうかはフィードロットの在庫状況と今後の出荷次第だ。去勢牛・未経産牛のここ数カ月のと畜頭数を見るかぎり、肥育業者は出荷を加速する必要がある。

今年これまで(10月27日現在)の累計と畜頭数は、推定で前年同期を65万3000頭上回っている。うち半分は経産牛の増加で、去勢牛・未経産牛の増加は32万7000頭。1月1日の牛飼養動向調査で、肥育牛は前年を88万4000頭上回っていた。10月1日時点では58万7000頭増まで低下したが、これは9月の導入頭数が予想より少なかったことが一因。

10月上旬には、コーンベルト地帯で降雨量が多かったことから、生体重量は低下したが、11月以降は統計的にみても気候による出荷重量が市況に大きな影響を与える可能性が高い。10月第1週の去勢牛・未経産牛の枝肉重量は、それぞれ前週比3ポンド増、5ポンド増、前年比では8ポンド増、15ポンド増だったが、その後の2週間でいずれも9ポンド減少。10月第4週の平均重量は去勢牛894ポンド(前年比5ポンド減)、未経産牛826ポンド(同3ポンド減)。この重量減は、肥育頭数の増加による供給増を緩和するかもしれない。

一方、週当たりの平均と畜頭数は8月51万2765頭、9月52万756頭、10月は3週間平均で50万5323頭と当初の予想を下回っている。出荷待ちの牛が意外に少ない可能性もあるが、アナリストは「処理業者はこれまで1頭当たり200ドル以上のマージンを享受している。これを維持するために処理頭数を絞っていることも考えられる」と指摘する。

10月第3週は、主要5州で去勢牛の平均価格が100ポンド当たり113.81ドル、前週比3.76ドル高と上昇した。枝肉価格は179.70ドルで同5.86ドル高。南部平原では生体牛が114〜115ドル、北部では109〜115ドルで取引された。第4週はアイオワ・ミネソタで生体牛が114ドル弱、枝肉価格は18.0ドル。アナリストは「現金取引価格は11月下旬へ向けて上昇傾向をたどる」と予想している。

 

※2018年11月5日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

豚と畜頭数は予想下回る、生体豚の価格回復

 
 

生体豚と畜頭数は予想値より少ない。10月第2週のと畜頭数は248万9000頭(前年比0.9%減)。8月27日〜10月13日までのと畜頭数は同0.4%、16,891頭減。USDAの飼養動向調査から予想された3.5%増とは大きく異なっている。

と畜頭数・豚肉生産量の減少によって豚肉のカットアウト価格は下支えされ、100ポンド当たり80ドル近辺で推移している。加えて、中西部の生産者は比較的活発な出荷を続けており、生体豚重量はわずかしか増加していない。

短期的には、中西部における生体豚の供給と豚肉価格の強さにより、パッカーは生体豚を確保するためのコストを支払えている。カットアウト価格と生体豚現金価格の差(ミートマージン)は現在100ポンド当たりおよそ11ドル。極端ではないもののアナリストやパッカーの予想よりもかなり低い。副産物の価格が輸出の停滞で値下げ圧力を受けている。

12月の先物市場はこのところ売りが強い。その要因は生体豚供給が11〜12月下旬には大量流通すると危惧されているためと考えられる。現時点では、と畜頭数・豚肉生産量が予想を下回っているため、生体豚の現金取引価格は劇的に回復している。今後も短期的にはと畜頭数と重量が注視されるが、供給増加にかかわらず、輸出市場でアフリカ豚コレラ(ASF)のリスクが広がっていることから、生体豚価格は2019年へ向け割高を維持する可能性もある。

 

※2018年10月15日 Pork Profit Maximizer

 
ワールドトレード

ロシアのブラジル産食肉の輸入再開、米国にはプラス

 
 

ロシアは11月1日、ブラジル産牛肉・豚肉の輸入を再開した。ブラジルが輸出を再開できるのは9施設だが、米国食肉輸出連合会(USMEF)は、これによってロシア向け以外のブラジル産食肉の流通量が減少する可能性があるとして、米国産食肉の輸出にはプラスに作用するとの見通しを示した。

ロシアは2017年12月、ブラジル産食肉にラクトパミンが含まれているとして輸入を停止した。USMEFによると、この反動もあり、2018年には中国・香港、シンガポール、アルゼンチン、アンゴラ、チリ、フィリピンなどへのブラジル産豚肉の流入が増加。またブラジル産牛肉は中国・香港、エジプト、チリ、ウルグアイで大幅に前年を上回っている。

本紙の質問に対して、USMEFのスポークスマン、ジョー・シューイ氏は「米国産豚肉・牛肉はロシア市場へのアクセスがない。ブラジルの食肉輸出がロシアへ流れれば、米国の輸出業者にとってはプラスになる」との見方を示した。

今回、ロシアへの輸出を許可された施設は、牛肉については「Minerva S.A.」「Barra Mansa Comércio de Carnes e Derivados Ltda」「Agra Agroindustrial de Alimentos S.A.」「Frigorífico Astra do Paraná Ltda」「Frigorífico Vale do Sapucaí Ltda」。豚肉は「「Alibem Alimentos」が所有する2施設と「Adelle Indústria de Alimentos Ltda」「Aurora Alimentos」。

ブラジルのブライロ・マギー農牧食糧供給相は、ロシアの決定を歓迎し、「市場は得難く失いやすい、再開はいっそう成し難い。この知らせは非常に嬉しいことだ」とフェイスブックにメッセージを投稿した。

禁輸以前、ロシアはブラジル産豚肉の最大の輸入国だった。ブラジルの豚肉業界団体であるABPAによれば、ロシアの禁輸によって輸出販路を失ったブラジル産豚肉は概算で23万400トン。これは同期間に輸出されたブラジル産豚肉の4割に相当するという。

 

※2018年11月2日 Meatingplace.com

 
ポーク関連ニュース

豚肉輸出は緩やかに回復、バラエティーミートは減少

 
 

8月の豚肉輸出量は増加傾向を示したが、生産量が過去最高記録を更新していることを考えると、第4四半期はさらなる増加が必要になる。8月の日本向けは3万3646トン(前年同月比8.8%増)。日本向け輸出量は1〜8月累計で1.8%増、輸出額は同1.8%増の10億7100万ドル。韓国向けは非常に好調で、8月としては新記録となる9674トン(同27.8%増)。1〜8月累計は4万3525トン(同41%増)。

メキシコ向けは5万1827トン(同3.8%減)。4月以降では最高だが、輸出ペースを維持するため、米国のパッカーは報復関税の影響を打ち消すために値引きを強いられたようで、輸出額は8640万ドル(同22%減)と大幅に減少した。

中国向けは二段階の関税引き上げが影響し、4987トン(同22%減)と減少。香港向けも前年比65%減と急減した。中国・香港は米国産豚バラエティーミートの主要市場であるため、関税引き上げによる影響はより顕著だ。

8月の豚バラエティーミートの総輸出量は2万8683トン(同24%減)。中国向けはわずか3826トン(同65%減)。香港向けも7428トン(同35%減)と大幅に減少した。パッカーは他の市場へ安値でも販売する必要があり、豚バラエティーミートの価格はさらに下落。8月の輸出額は4490万ドル(同34%減)となった。

 

※2018年10月15日 Pork Profit Maximizer

  米国産豚肉の月別輸出量の推移/米国産豚バラエティーミートの月別輸出量の推移
 
生産動向

牛肉生産量予想、2018年は下方修正―USDA

 
 

USDAは2018年第3・4四半期の去勢牛・未経産牛のと畜頭数が予想より少ないとして、2018年の牛肉生産量予想を269億ポンドへ下方修正した。前回予想から1億5000万ポンドの減産で、一部の産業アナリストが予想する272億ポンドを下回っている。

一方、2019年の牛肉生産量予想は1億9000万ポンド増の279億ポンドへ上方修正した。アナリスト予想はこれより少なく、276億ポンド周辺だ。USDAは、今年後半から来年前半に、より多くの素牛が導入されることを予想して修正を行ったという。これは、2019年に出荷頭数、と畜頭数が増加することに等しいが、その増加の一部は2019年初めの枝肉重量の低下によって相殺される見込みだという。

輸出農作物製品のうち、牛肉および子牛肉は最も単価が高い。USDA経済調査局(ERS)によると、現在のところ今年の平均輸出額はポンド当たり2.36ドル。主にアジア各市場の輸出額の高さに引き上げられている。

 

※2018年10月29日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
業界ニュース

特別な冷凍プログラム「Suspended Fresh」に人気

 
 

スーパーや外食の食肉バイヤーの一部で「Suspended Fresh」という特殊な冷凍プログラムを利用するケースが増えている。通常の冷解凍の「先を行く」と言われるこのプログラムを使用すると、バイヤーは製品を数週間から数カ月間キープすることができ、「水分量」や「やわらかさ」「色味」など生鮮品と同等の商品を受け取ることができる。長期間貯蔵しても賞味期限は変わらず、品質が保証されるという。

このプログラムを開発したのは、元IBP(現タイソンフーズ=2001年に買収)の社員だったBrandon Lobaugh氏。同氏は12年前、こうしたプログラムのニーズを予見して開発に取りかかり、当時のIBP社のロバート・ピーターセン社長兼CEOのサポートを受けて、他では真似できないテクノロジーを使った新たなビジネスを創設・発展させた。

同氏は2006年、アーカンソー州にiQ Foodsを発足し、単独所有者兼社長を務めている。プログラムは各顧客の求める特定の要件に合わせて調整されるとして、その仕組みや規模について詳細を開示していない。顧客が食肉を購入すると、iQ Foodsは冷蔵保管中の商品所有権を取得。全米各地にある保管場所で冷凍保管し、顧客の要望する期間を保管した後、購入した価格に容積と保管期間に基づく料金を加算して顧客に販売する。

食肉のバイヤーは、添加物の使用やラベルの変更を行うことなく、季節に合った品を欠かすことなく提供できる。ナチュラルおよびオーガニックビーフなどの価格変動や仕入れ量の確保といった季節的な問題を解決するのにも役立つ。すべての製品に同社特有のパッカーボックスID、日付および製品コードがつけられる。

 

※2018年10月29日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
USMEFインフォメーション

11月12日から冬のアメリカン・ポークキャンペーン

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、アメリカン・ポークの高い品質を伝える新しいコンセプト「ジューシー、おいしい、やわらかい。三拍子そろった、まさに三ツ星です。アメリカン・ポーク」と共に、食肉の大きな需要期である冬のイベントシーズンに向け、11月12 日(月)から12月31日(月)まで、消費者向けクローズドキャンペーン、冬のアメリカン・ポークキャンペーンを実施いたします。

当キャンペーンは、期間中にアメリカン・ポーク(米国産豚肉)を税込200円以上購入いただき、次の2通りの方法で応募ができます。@米国食肉輸出連合会ホームページの特設キャンペーンサイトより、米国産であることがわかる値付けラべルとレシートの画像をアップロードして応募A特設キャンペーンサイトからダウンロードした専用ハガキ、もしくは通常ハガキに必要事項を記載し、値付けラベルを貼って応募する。

賞品として、アメリカン・ポーク1kgが200名、豚肉に合う塩セットが1,800名に抽選で当たります。アメリカン・ポークの需要が増える冬のイベントシーズンに向け、交通広告、雑誌、ウェブバナー及びFacebook等のソーシャルメディアを通し、キャンペーンを盛り上げてまいります。

  三ツ星アメリカン・ポーク
 

「冬のアメリカン・ポークキャンペーン」サイト
https://cp2.americanmeat.jp/csm/present/181101/

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート