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TRADER'S Be & Po

vol.320 Oct 9.2018
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
トピックス 日米TAG交渉開始を歓迎、すみやかな進展期待―USMEF
市況ニュース 生体牛現金取引価格、大幅に回復
豚肉市場は不確実性強まる、洪水と中国ASFなど
業界ニュース ハリケーンの洪水被害、生体豚・家きん類の損失拡大
ワールドトレード 生体豚価格、中国値下がり、メキシコは上昇
USMEFインフォメーション 11月から「三ツ星アメリカン・ポーク」キャンペーン
FABEX関西に6社と共同出展、ブランドビーフを紹介
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2018年8月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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トピックス

日米TAG交渉開始を歓迎、すみやかな進展期待―USMEF

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は9月26日、日米両国が「物品貿易協定(TAG)」の交渉開始で合意したことを受けて、ダン・ホルストロム会長兼CEOによる以下の声明を発表しました。

日本は米国の牛肉・豚肉にとって価値のある重要な市場であり、さらなる輸出増加の可能性が非常に高い市場でもあります。しかしそのためには、関税の見直しが絶対的に必要であり、それによって米国産牛肉・豚肉は主な競合国と同じ条件に立つことができます。米国食肉輸出連合会は、特に農産物のマーケットアクセスに関する米国と日本の貿易合意に向けたオープンな交渉へのコミットメントに非常に期待するとともに、こうした交渉がすみやかに進展することを願っています。

 

※USMEF News release

 
市況ニュース

生体牛現金取引価格、大幅に回復

 
 

生体牛の現金取引価格は、先物価格が2週連続で上昇したことに連動して大幅に回復した。9月第3週の主要5州の平均取引価格は100ポンド当たり110.66ドル、枝肉は同174.05ドル。それぞれ前週比2.99ドル高、3.80ドル高で、8月第2週以降で最も高値を付けた。

回復の発端は第2週の金曜日に、先物の10月受渡し契約分の終値が113.80ドルをつけ、日次で300ポイントのストップ高となったことだ。週間では358ポイント上昇。12月分も265ポイント高の118.05ドル、週間では363ポイント上昇。2月分も365ポイント上昇した。

現金取引価格は前週、南部平原では木曜日まで108ドルのままだった。週前半の先物相場が小幅安で推移していたためだ。ベーシス(先物と現物取引の価格差)が縮小あるいは逆転を繰り返すようになると、ヘッジ取引を行う投資家は、10月受渡し分価格より2ドル以上安い取引はしないだろう。一方でフィードロットはベーシスが縮まるまで、出荷を遅らせる可能性もある。

昨年10月の平均ベーシスは100ポンド当たり0.66ドル、現物が先物を下回った。過去10年間で現金価格が最も弱かったのは2014年、先物価格比2.26ドル安。過去7年間の平均は0.53ドル安で、これが今年の目安になりそうだ。

先週のビーフカットアウト価格は横ばいから弱含みで推移。全体(カット・ひき材・トリム)の平均価格は100ポンド当たり203.69ドル、前週比2.75ドル安。チョイスは2.62ドル安。軟調の理由は、レイバー・デイの祝日週の売れ行きが期待されたほどには動かず、補充買いが少なかったこと、また連休の特売がステーキアイテム主体となり、牛ひき材が値下がりする中で通常稼働週に戻ったことが影響したためだ。90CL(赤身率90%)は3.14ドル下落、50CL(同)は9.56ドル下落した。

 

※2018年9月24日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

豚肉市場は不確実性強まる、洪水と中国ASFなど

 
 

9月中旬にポークのカットアウト価格は一時的に急上昇した。アイオワ・ミネソタの枝肉価格は、この2週間で約34%上昇した。ハリケーン・フローレンスの影響で、ノースカロライナ州の2大処理施設が稼働を停止、豚肉の供給が激減したことが要因。スミスフィールド社のタール・ヒール工場は1日3万2500頭、クリントン工場は1万頭の処理能力を備えている。

週末にかけて多くの製品が値上がりし、金曜のポークカットアウト価格は100ポンド当たり74.53ドルと、週初めに比べて7ドル(10%)近い高値となった。特に影響が大きいのはベリー(17%高)とロインプライマル(11%高)。ハム(モモ)もプライマルで7%値上がりし、トリミングも上昇した。

豚肉価格がこのまま底上げされるかどうかは、ハリケーンの被害状況次第だ。洪水はインフラと生体豚供給の双方に影響し、大きな問題となることがある。現在の肥育豚の平均生体重量は前年比約1%減。洪水の被害地域の豚のと畜データが出始めれば様相は急変するかもしれない。今後2週間は枝肉重量の動きを注視したい。

しかし、当面の豚肉・生体豚の供給は引き続き潤沢で、長期的には価格上昇は抑制されるだろう。9月15日までの週のと畜頭数は、推定250万頭強。今月末までに週当たりと畜頭数は260万頭近くまで増え、10月はその水準を維持する見込み。

中国ではアフリカ豚コレラ(ASF)が拡大しているが、中国向け輸出は依然低迷している。ASFは今後の重要なリスクだが、短期的には、米国産豚肉に対する高い関税(62%)が引き続き中国向け輸出を抑制するだろう。

ベルギーで確認されたASFは、西ヨーロッパでの拡大の一例目かもしれない。欧州は世界最大級の豚肉輸出元であり、うち5カ国がその大変を占める(グラフ参照)。アジア諸国の多くは、地域化の原則(1例でも確認されればその国の豚肉は全てアクセスを失う)を受け入れることを拒否している。このことは潜在的な大きなリスクの1つで、長期的な市況見通しを不透明にする一因にもなっている。

  世界の主要な豚肉輸出国の国別輸出量
 
業界ニュース

ハリケーンの洪水被害、生体豚・家きん類の損失拡大

 
 

ハリケーン・フローレンスによる洪水は、ノースカロライナ州の生体豚および家きん類の生産農家に、この20年間で最大の被害を及ぼしている。初期の被害見通しは家きん類340万羽、生体豚5500頭。同州の飼養頭数はそれぞれ1500万羽、890万頭。牛・子牛は81万頭を飼養しているが、被害予想は公表されていない。

州の検査官は調査の優先地域を決定するために各企業と連絡を取り、洪水の水位が安全な水準に落ち着くのを待って視察調査を開始したが、生体豚と家きん類の被害はさらに膨らむ可能性があるという。

同州農業委員会のスティーブ・トロックスラー氏は「今回のハリケーンは、記憶にある限りのどの前例をも超えた洪水被害をもたらすことが予想される、先週火曜の航空作量によると、洪水は州の主要6大地域に及んでいることから、農産物の被害は甚大になるだろう」と語った。

 

※2018年9月24日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
ワールドトレード

生体豚価格、中国値下がり、メキシコは上昇

 
 

中国・カナダ・メキシコの豚肉需給、市況関連の今月のポイントは以下のとおり。

【中国】中秋節が終わり、来週の祝日に向けて生体豚平均価格は全国的に横ばいから弱含み。だが、生体豚・豚肉の損益は地域間で格差が広がっている。ASF発生で需要の落ち込みが伝えられているが、上海や北京など東部の人口過密地域で高値がつくことから輸入需要が増え、欧州はじめカナダ、ブラジルの利益につながっている。

今週、浙江省の豚肉価格はキロ当たり19.9元(=ポンド1.32ドル)に高騰、江蘇省では14.5元(同0.96ドル)に落ち着いた一方、遼寧と黒竜江省では10.9〜11.8元(同0.72-0.78ドル)に下落した。全国平均価格はおよそ14元で、前年比7%安。

【カナダ】海外農業局(USDA・FAS)の予想によると、カナダの豚肉生産量および輸出量は2019年もおおむね横ばい。豚肉業界は、今秋に米国の生体豚価格が安値になるのを見越して、カナダ政府に対して援助を要請している。

マニトバ州とケベック州に養豚場が新設され、処理施設も少しずつ増加するに伴って、2019年の母豚の飼養頭数は1万2千頭増加する見込み。業界では来年以降、と畜能力が推定15万頭増加するが、その一部は改修工事であることから、実質的な影響は最小限に抑えられるとみられる。

米国向け生体豚の輸出は毎年600万頭弱で安定しており、今年の米国出荷は肥育素豚458万頭、と畜用豚80万頭と予想される。カナダで生産される生体豚の約19%が米国へ輸出される見込み。豚肉も同様の割合となりそうだ。

今年のカナダの豚肉生産量は213万トン、2019年は微増の214万トンと予想される。今年の輸出量は135万トン、米国向け鈍化がアジア・メキシコ向けの成長を相殺していることから、2019年も横ばいと見込まれる。

【メキシコ】メキシコでは生産能力の拡大へ向け、重点的な垂直統合をはじめとする大幅な業界投資が行われていることから、豚肉生産量は拡大を続けている。国内の豚肉価格上昇と飼料価格の低下が、生産者の利益率向上を示している。

生産ペースを上回る消費量の増加が引き続き貿易を下支えするだろう。2018年の輸入量は115万トン(前年比6%増)、2019年は120万トン(同4%増)と予想されている(枝肉重量ベース)。

今年の消費量は前年比5%増、来年はさらに4%増の237万トン、一人当たりの消費量は今年の17.3kg(3%増)から来年には17.78kg(同3%増)に増える見込み。今年の生産量は131万トン(同3%増)、来年は136万トン(同4%増)の予想。

8月の生体豚価格は上昇し、平均価格はポンド当たり0.85米ドル、前年比4%高で2015年1月以来の高値となった。米国の生体豚価格は低迷しており、2国間の生体豚価格差は史上最大に拡大。こうした価格差にもかかわらず、報復関税も影響して、メキシコ向け輸出は2016年7月以降で最低の水準。ペソ換算で、8月のメキシコの生体豚価格は前年比10%高、2014年の最高値を更新した。

豚肉輸入量は7月までの累計で53万5500トン(前年比4%増)、うち米国からは45万9580トン(2%増)。カナダからは6万8850トン(15%増)、欧州からは倍以上の3217トン。国別シェアは米国86%、カナダ13%。

 

※USMEF PRICEINDEX

 
USMEFインフォメーション

11月から「三ツ星アメリカン・ポーク」キャンペーン

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は2015年から開始した「ごちポ」(ごちそうポーク アメリカン)の提案に続き、今秋からアメリカン・ポークの新しいご提案「三ツ星アメリカン・ポーク」を打ち出し、11月〜12月まで抽選で賞品をプレゼントするクローズドキャンペーンとして「三ツ星アメリカン・ポーク キャンペーン」を実施します。

「三ツ星アメリカン・ポーク」は食品検査機関で実施したアメリカン・ポークと国産豚肉の成分分析の結果に基づき、「ジューシー」「おいしい」「やわらかい」というアメリカン・ポークの特長3点を、品質の高さを感じさせる「三ツ星」という表現で訴求していきます。

「三ツ星アメリカン・ポーク」の専用サイトを開設いたしましたので、検査結果や各種販促ツール、キャンペーンの内容は下記をご参照願います。

  三ツ星アメリカン・ポーク
 

「三ツ星アメリカン・ポーク」の専用サイト
https://www.americanmeat.jp/csm/topics/mitsuboshi_pork/

 
 

FABEX関西に6社と共同出展、ブランドビーフを紹介

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は10月23〜25日、インテックス大阪で開催される「ファベックス関西2018」に出展します。日本企業6社と共同でアメリカン・ビーフ パビリオンを設置し、各社のこだわりが詰まったそれぞれ独自のブランドビーフ製品を紹介・提案します。

パビリオン内のUSMEFブースでは、試食やガイドブック配布の他に「ポンドステーキ」「USビーフバーガー」「アメリカン・ビーフプレゼントキャンペーン」等の販促提案、説明を行います。共同出展社と主な展示ブランドは下記のとおりです。 

皆様の来場をお待ちしております。

■ ファベックス関西2018 開催概要

会場:インテックス大阪(USMEFブース:2号館/小間番号:2K-12)
   〒559-0034 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目5-102
   会期:2018年10月23〜25日10:00〜17:00(3日間共通)

  食肉の在庫量の推移
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート