USDA公表・USMEF編さんの食肉輸出データによると、7月の輸出量は牛肉・豚肉ともに前年を上回った。輸出額は牛肉が月間最高記録に迫る勢いだった一方、豚肉はメキシコと中国が課した報復関税の影響を受け減少した。
【豚肉】輸出量は17万6413トン(前年同月比1.5%増)。輸出額は4億6530万ドル(同5%減)で2016年2月以来の低水準となった。1-7月累計の輸出量は145万トン(同2%増)。輸出額は38億3000万ドル(3%増)。
7月の豚肉生産量に占める輸出割合は内臓を含む全体で24.7%、正肉単体では21.7%。前年同月(同25.9%、同21.3%)に比べ低下した。豚肉輸出額はと畜豚1頭当り換算で48.49ドル(前年同月比11%減)、1-7月累計は54.27ドルでわずかに前年を上回っている。
メキシコは米国産豚肉の多くの製品に対し、6月上旬に関税を0%から10%へ引き上げ、さらに7上旬には20%へと引き上げた。これにより、7月のメキシコ向け輸出量は5万6484トン(同4%減)となり、輸出額は単価の低下を反映した9200万ドル(同25%減)と大幅に減少した。
中国は、米国産豚肉およびバラエティーミートに対する関税率が4月1日に12%から37%へ、さらに7月6日に62%まで引き上げた。7月の中国・香港向け輸出量は2万2199トン(同31%減)、輸出額は5590万ドル(同19%減)となった。特にバラエティーミートの輸出量が7446トン(同49%減)と大きく影響を受けた。この減少は関税の引き上げが要因だが、中国国内の豚肉生産量が増加していることも一因。
豚肉輸出額をけん引する日本向けは3万1248トン(同10%増)、1億2720万ドル(同6%増)と好調。韓国も著しい成長を持続し、コロンビア、中南米、アセアンなども高い伸びを続けている(国別輸出は最終面のポークファクシートを参照)。
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