USDA・FSIS(米国農務省食品安全検査局)は1月19日、豚のと畜検査に関する新たな規則を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。「NSIS」(新・豚と畜検査制度)は、これまで5施設で15年間にわたる試験を踏まえて導入されるもので、先行して導入されてきた家きん業界の任意の規則であるHIMPと同様のシステム。
パブコメ期間は60日間。新制度の導入を選択しない施設は、現行の検査制度を継続することができる。いずれもFSISによると体、頭部、内臓のすべての検査は継続されるが、NSISを導入する施設には、食品安全を保障する上で、FSISがより高い有効性を認めたオフラインの検査規則が追加される。
提案された規則は、すべての豚と畜施設に対し、HACCP、衛生標準作業手順(SSOP)、その他の必須のプログラムにより、全生産工程を通じて汚染を防止するための措置を実施することを求めている。
それらを前提として、FSISがと体の検査を行う前に、施設の職員が不適当な豚を選別・除去すること、枝肉や各部位の欠陥部分を切断し、特定して整理しておくこと、さらにと畜処理の間、糞便による汚染防止と抗菌措置のための工程管理が維持できるよう、施設側が能力に合わせたライン速度を定めことができる。
NAMI(北米食肉協会)のバリー・カーペンター会長兼CEOは「NSISは5つの豚肉処理工場で15年間にわたって試験的に実施され、より良い検査モデルとなることが証明されている。科学的根拠に基づく検査モデルとしてサポートしたい。規則の最終版が完成し、NSISを通して食品安全を高水準かつ最も効果的な方法で維持できるようになることを期待している」という。
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