生体豚の現金取引価格は、年間の最高値まで上昇した。生体豚価格が夏季に上昇するのは珍しいことではないが、この高騰は一部の市場関係者を驚かせている。上昇要因の1つは、ベリーの高騰だ。ポークカットアウト価格は100ポンド当たり101.9ドル、2カ月前と比較すると38%高、前年同期比でも13%高。4月の底値からの28ドル上昇したが、その大半はベリーの価格上昇(12.5ドル高)によるものだ。
下のグラフは、ベリーの卸売価格とスライスベーコンの特売価格(USDA週間レポートに基づく)の関連を示している。6月のベーコンの小売価格が5月に比べて8%安いのに、同時期の卸売価格が年間の最高値にあるのは不可解に見えるかもしれないが、6月の販促分が予約されたのはおそらく4月だろう。小売価格は卸売価格より2カ月遅れるため、現在の小売価格に対応するベリーの卸売価格は4月にさかのぼることになる。
ベリーの冷凍在庫は例年より大幅に減少しており、さらなる高値になることもあり得る。しかし現在のベリー価格の高騰は、ベーコンの小売価格が急上昇する前段階であり、消費者の需要次第で今後の上昇は制限されるだろう。
ロイン価格もこの数週間好調だ。この時期に手頃なグリルアイテムとして、ポークチョップの需要が高まる。ハム(モモ)、リブ、バットも上昇しているが、カットアウト価格への貢献度はそれほど高くない。その他では、ポークトリミング価格が100ポンド当たり105ドルと、今月初めから21ドル、前年同月比では30ドル近く高い。
72CLポークトリミングの価格は、50CLビーフトリミングと対比される。50CLビーフトリミングの価格が急上昇したことで、ポークトリムへの需要が強まってきたためだ。さらにトリムの上昇は数多くの品目、特にハムの最低価格を押し上げることに繋がっている。
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