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TRADER'S Be & Po

vol.291 June.12.2017
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛下げ基調、今後は連休の売れ行きが影響
ポーク関連ニュース 4月の豚肉在庫、前年同月比6%減
5月の豚肉輸出は推定8%増、中国向け回復
トピックス オーガニック・ミートの販売は17%以上増加
生体牛は現金取引が28%と増加
生産動向 フィードロット飼養動向、4月の導入11%増
リテール 米国にリドル進出、9店舗同時開店、年内100店舗に
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2017年4月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛下げ基調、今後は連休の売れ行きが影響

 
 

メモリアル・デー(5月最終月曜日)の週は、小売の牛肉販売量が年間で最も増える時期だ。年初から好調だった輸出がやや停滞しつつあるため、同週の販売動向が6月から7月の生体牛・牛肉市況に影響を与えるだろう。

5月24日のFed Cattle Exchangeで販売された生体牛は1333頭と少なかった。平均価格は100ポンド当たり132.54ドル、前週比2.27ドルの下落。USDA公表の5月第3週の主要5州の去勢牛平均価格は134.26ドル。

5月第4週の生体牛現金取引は、南部地方では平均132.00ドル、ネブラスカでは生体牛が平均130ドル、枝肉は平均208.00ドルだった。これに対して先物取引は依然として大幅安で推移。6月分契約の終値は123.92ドルだった。

6月第1週の生体牛の現金取引価格は、良くて横ばいだろう。連休の牛肉の売れ行き次第だが、例年、6月の生体牛価格は値下がりが進む傾向にある。今年は牛枝肉の重量が前年水準を大幅に下回っており、5月3週は去勢牛・未経産牛ともに前年同週比で27ポンド減。アナリストは「生体牛の現金価格は続落傾向だが、それでも肥育業者は活発な出荷を継続する必要があるだろう」という。

チョイスのカットアウト価格は、4日間で100ポンド当たり1.03ドル値下がり、セレクトは同2.44ドル値下がりし、チョイスとセレクトの価格差は27.13ドルとこの時期としては歴史的な開きを保っている。これはチョイスの需要の強さを伺わせるものだか、祝日が終わればチョイスのカットアウトは10〜15ドル値下がりすると予想される。

 

※2017年5月29日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
ポーク関連ニュース

4月の豚肉在庫、前年同月比6%減

 
 

USDAの最新の「冷凍在庫」レポートによると、主要食肉(牛肉、豚肉、鶏肉、七面鳥)の4月末の冷凍在庫は合計23億3300万ポンド(前年同月比1%増)となった。前月比では5.7%増、過去5年平均比では4.4%増。4月は牛肉、豚肉、鶏肉の生産が激増したが、冷凍在庫には大きな影響を与えておらず、需要の高さがうかがえる。

ボンレスビーフの在庫は4億1560万ポンド(同4%減)、過去5年平均比では3%減。高脂肪の牛ひき材の価格が高騰し、豪州・NZからの輸入も少ないことから在庫が減少した。

豚肉の冷凍在庫は5億9910万ポンド(同6%減)、前月比では9%増、過去5年平均比では8.8%減。4月はポークカットアウト価格が急落したため、一部が冷凍在庫として積み増しされたが、それでも在庫過多という状況ではない。2013年の4月の在庫は7億ポンドを超えていたのに対し、今年は6億ポンドを割っている。

ハム(モモ肉)の在庫は1億1400万ポンド(同12.5%減)、過去5年平均比2.9%減。前月比では26%増加したが、過去5年間の3月から4月にかけた在庫の増加率は平均28%増であり、季節的な増加の範囲だ。

ベリー(バラ肉)の在庫は3400万ポンド(同53%減)、前月比では66%増だが、前年水準よりは依然として少ない。ピクニック850万ポンド(同26%減)、過去5年平均比42.5%減。トリミングは4080万ポンドで前年とほぼ同水準だが、過去5年平均比では26%少ない。ベリー、ピクニック、トリミングの在庫が低水準で推移していることは、5〜6月の豚肉全体の価格を下支えするだろう。

 

※2017年5月30日 Pork Merchandiser's Profit Maximizer

  豚肉冷凍在庫量の推移
  ポークベリーの在庫量の推移
 
 

5月の豚肉輸出は推定8%増、中国向け回復

 
 

第1四半期(1-3月)に順調だった豚肉の輸出は、4月にやや減速したが、5月は中旬までメキシコ、日本、中国などの主要市場向けが着実に増加している。USDAの週間レポートから推測すると、5月の輸出量は4億9500万ポンド前後になりそうだ。これは前年同月比で3600万ポンド、8%の増加となる。

5月の米国の豚肉生産量は推定で20億400万ポンド。豚肉の輸出量比率は24%前後となる見通し。特に中国への輸出回復が追い風となり、豚肉の輸出需要は引き続き堅調さを保っている。

 

※2017年5月30日 Pork Merchandiser's Profit Maximizer

 
トピックス

オーガニック・ミートの販売は17%以上増加

 
 

オーガニック事業者協会(OTA)が5月24日に公表した調査では、2016年の米国のオーガニック食品の売上額は430億ドルに達し、初めて400億ドルを超えた。米国の2016年の食品市場全体の売上伸び率が0.6%であるのに対して、オーガニック食品は前年比8.4%増と急拡大した。米国の食品売上全体に対するオーガニック食品の割合は5.3%。食品以外の含むオーガニック製品全体の売上は470億ドル。

2016年のオーガニック・ミート、家きん類の売上は17%以上増加し、9億9100万ドルとなった。オーガニックのディップやスパイスは小規模なカテゴリーではあるが、2ケタ台の成長を記録。オーガニック・ディップは41%増の5700万ドル、オーガニック・スパイスは35%増の1億9300万ドル。

オーガニック食品で最大のカテゴリーである果物と野菜は、8.4%増の156億ドルと、オーガニック食品全体の40%近くを占めた。2016年にアメリカ人が消費した農作物のうち、オーガニックの果物と野菜が約15%を占めたことになる。

同調査では従業員5名以上の全企業のうち、60%以上がフルタイム雇用を増加したと報告。同協会のエグゼクティブ・ディレクター、ローラ・バッチャ氏は「オーガニック生産農家の経営は拡大している。生産農家だけでなくサプライヤー、処理業者が国中で新たな雇用を創出している」という。

この調査は、OTAの委託を受けてニュートリション・ビジネス・ジャーナルが実施し、200社以上から回答を得たもの。

 

※2017年5月26日 MeatPoultry.com

  米国のオーガニック製品の売上高推移(2007-2016)
 
 

生体牛は現金取引が28%と増加

 
 

2017年1〜4月の生体牛取引に占める現金相対取引の比率は28%に上昇した。この傾向が今年いっぱい維持されれば、2011年(32.6%)以来で最高を記録する見込みだ。歴代最低だった2015年の21.3%から、2016年には25.6%に上昇しており、2年連続の上昇となる。

この回復にはいくつかの要因がある。2015年以降、出荷頭数が急増する中で、肥育業者がフォーミュラ方式による価格決定を減らし、現金相対取引での販売を増加させたこと。さらにパッカーも高品質牛の仕入れを増やすために、現金市場での購入を増やしている。

牛の全取引のうち、現金取引の比率が最後に50%を超えたのは2005年(52.1%)。その後、肥育業者がフォーミュラ方式での価格決定に合意したことから、この比率は低下傾向をたどっていた。フォーミュラ取引の比率は2005年の33.2%から、2013年には59.8%まで達した。2016年は57.6%だった。

個体別評価による現金相対取引は、2016年1−4月の4.1%に対して、今年は3.7%。先物取引は2016年1−4月12.7%、今年は14.4%を占める。USDA公表の主要5州の取引でも現金取引の比率が高まっている。

 

※2017年5月29日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
生産動向

フィードロット飼養動向、4月の導入11%増

 
 

USDAが公表したCOFレポートによると、4月のフィードロット導入は184万8000頭(前年同月比11.1%増)とアナリストの平均予想よりも4%ほど多く、先物市況は夏後半に向けて弱気配となった。

ただ、4月の出荷も170万3000頭(同2.7%増)と、アナリストの予想を1%上回った。4月のと畜稼働日数は前年より1日少ないことを加味すると、出荷は7.2%増に相当する。5月1日現在のフィードロット飼養頭数は1099万8000頭(同2.0%減)。

4月の導入頭数の重量別内訳を見ると、700ポンド以上が124万5000頭と全体の67.4%を占める。600ポンド未満は前年同月比で1万4000頭増、600〜699ポンドは3万頭増、700〜799ポンドは10万頭増、800〜899ポンドは3万頭増、900〜999ポンドは1万5000頭増といずれも増加。1000ポンド以上は5000頭減少した。

最も飼養頭数が多いのはテキサスの246万頭だが、前年比では3万頭の減少。次いでネブラスカ245万頭(前年同月比3万頭減)、カンザス228万頭(同13万頭増)。

 

※2017年5月29日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
リテール

米国にリドル進出、9店舗同時開店、年内100店舗に

 
 

ドイツに本拠地をもつスーパーマーケット・チェーン「リドル」が、米国での店舗展開を本格化する。6月15日午前8時に、ノースカロライナ、サウスカロライナ、バージニアで9店舗を同時オープン。各店舗では7時40分のテープカットから4日間のグランドオープン記念セールを開催する。

バージニア州のアーリントン群に本社を置く米リドルの社長兼CEO、ブレンダン・プロクター氏は「米国での初出店に心が躍る。最新の設備で気分も新鮮に、生活を豊かにする食料品を豊富に提供する。リドルの焼き立てパン、冷蔵・冷凍の鮮魚など認定済みサステナブル製品、世界中から厳選した最高級ワインなどを衝撃価格で提供する。私たちの毎日のミッションは、お客様へわかりやすさとお求め安い価格、そして品揃えの豊富さと厚い信頼をお届けすることだ」と語った。

同社によると、どの製品も米国の他のスーパーより最大50%安く購入できるという。事前のプレスイベントで、多彩なプライベートブランド商品が展示され、2017年の終わりまでに、人口密度の高い東海岸沿いに100店舗を展開する計画が発表された。リドルは欧州全域の27カ国に1万店舗以上を展開している。

 

※2017年5月30日 Meatingplace.com

 
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ポーク・ファクト・シート