2017年の第1四半期は、肥育業者とパッカーにとって予想以上の好結果となった。フィードロットからの活発な出荷と、国内外での良好な牛肉需要により、生体牛の現金価格は年初の予想をはるかに上回る水準で推移。ボックスビーフ価格は2月中旬から3月末にかけて大幅に回復した。
1月のフィードロット出荷頭数は、前年同月比3.6%増、5万7000頭増加した。2月の出荷ペースはさらに速まり、同10.2%、16万2000頭増加。3月も前年同月を上回り、およそ5.4%、9万頭増加したと推定される。アナリストは「過去5年平均と比較すると、3月はおよそ12万9000頭が前倒しで出荷されたことになる。今後10月までは前年比、過去5年平均比とも10%以上割り込んだままだろう」と予想する。
アナリストの年初の第2四半期の生体牛価格予想は平均で112ドルだったが、第1四半期の状況を踏まえると、117ドル周辺で推移しそうだ。期間中の週間最高値は129ドル、最安値は108ドルの予想。第3四半期は平均115ドル、週間最高値126.50ドル、最安値106ドル。第4四半期は平均110ドル、最高値121ドル、最安値104.50と予想されている。
第1四半期はボックスビーフ価格も予想を上回り、2月中旬から上昇。カット、ひき材、トリムを合わせたUSDAの総合ボックスビーフカットアウト価格は、1月第1週の平均が198.33ドル、2月10日までの週に最安値の190.37ドルまで値下がり、その後6週間続伸し、3月24日までの週に216.60ドルへ達した。
興味深いのは、チョイスの上昇率より総合カットアウト価格の上昇率が顕著だったことだ。カットアウトの強さは、セレクトおよびひき材やトリムの反騰が要因と思われる。去勢・未経産牛の50CLは週間最安値が1月第1週の45.57ドル、週間最高値は3月第3週の106.86ドルと、今四半期中に2倍以上に高騰した。
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