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TRADER'S Be & Po

vol.272 Aug.8.2016
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛価格は底値、カットアウト上昇か
生体豚の先物大幅安、11〜12月の出荷増で
ワールドトレード 米国とブラジル間で牛肉輸出入の条件合意
供給動向 フィードロット導入頭数は低下、出荷は順調
ワールドトレード 食肉の総在庫は増加、豚肉は減少
USMEFインフォメーション 9〜12月に乾杯!アメリカン・ビーフキャンペーン
9月2日に東京で2016トレードセミナー開催
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2016年6月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛価格は底値、カットアウト上昇か

 
 

生体牛の現金取引価格は、先物価格の安値に引きずられて下落していたが、ようやく今夏の底値に達したようだ。7月第2週の平均価格は、100ポンド当たり114.64ドルまで落ち込んだ。これは前年の同週に比べて21.2%も安く、アナリストの多くは「昨年より積極的な出荷体制を考慮すれば、あまりにも安すぎる」という。

今年上半期(1〜6月)の去勢牛・未経産牛のと畜頭数は前年同期比4.7%増。1月の出荷頭数は前年同月比3万6000頭減だったが、その後は出荷が順調に増加し、2〜6月の5カ月間では前年を45万8000頭以上も上回っている。

7月中旬以降の週間当たりの牛肉生産量は、前年比9〜10%増と推測される。前年同時期の生産量が低かったこともあるが、この前年比の増加率がカットアウト価格の値下げ圧力となり、生体牛の現金価格を下押す要因となっていた。

しかし一方では、生体牛の現金取引価格が低下してきたことで、肥育業者の出荷がより積極的になり、パッカーマージンが黒字化。カットアウト価格の下落で小売業者のマージンも回復し、夏季後半から秋季に牛肉の販促が増加し、これらが結果的に肥育牛価格の回復に繋がるだろう。

今年これまでの牛肉生産量は3.4%増。対して豚肉生産量は0.5%減、家きん類は2.8%増。牛肉は輸出も好調になり、生産増の中でも6月末在庫は前年より4.9%減少している。アナリストは「2年間の生産減を経て、牛肉の生産と需要が回復し、安定しつつあるのは明らかだ」という。

肥育牛の格付けでは、チョイスの割合が歴史的に高い状態が続いている。7月11〜15日の週のチョイスの割合は71.83%。これは今年2月第3週の71.96%に次いで2番目に高い。カットアウト価格が前年より大幅に安いことで、小売業者が積極的な販促を継続。ここ3週間の売上は猛暑にもかかわらず安定している。一方で、この安値は輸出を伸ばす要因にもなっている。

 

※2016年8月1日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

生体豚の先物大幅安、11〜12月の出荷増で

 
 

7月第3週の生体豚の12月先物取引は100ポンド当たり58.475ドルで、前週より約2ドル高いが、それでも6月初旬に比べると12.5%安い。主な原因は、今秋の生体豚供給が増加して、11月と12月の数週間はパッカーの処理能力を超過する可能性が予測されていることだ。

市場関係者の多くは、最新のレポートよりも輸出需要やトウモロコシ生産への干ばつの影響の可能性などに注目している。トウモロコシの先物が25%下落、カットアウト価格が堅調を維持している一方で、生体豚の現金価格は確実に下がってきている。

指標となるアイオワ・ミネソタの豚枝肉価格は、6月末には100ポンド当たり82ドル付近で取引されていた。7月24日にUSDAが公表した価格は70ドルで、15%の下落だ。この期間にはカットアウト価格はほとんど変化していない。

最新のホッグ&ピッグスレポートに基づく出荷予測では、全米の主要な豚肉処理工場の週間と畜能力244万2000頭を超える週が11月中旬と12月に発生する可能性があり、生体豚価格の大幅な下落が懸念される。

過去の例を見ると、1998年11月にアイオワ・ミネソタの平均価格がおよそ25ドルと7月の水準から約50%ダウンしたことがある。これは、ここ2週間で起こった生体豚の先物市場の混乱と先行きを予想する手掛かりになる。最近の生体豚価格の下落は、7月のと畜稼働日の減少による一時的なものである可能性が高い。

しかし、8月から9月上旬に生体豚価格が反発に転じたとしても、市場関係者は11〜12月に予想されると畜能力を上回る大量出荷をにらんだ動きとなるため、反発は短期的なものになりそうだ。11〜12月の祝日のない週のと畜頭数は246万1000頭と予測される。昨年はと畜能力を超えたのは1週間だけだったが、今年は6週間となることが予想される。

 

※2016年7月25日 Pork Merchandiser's Profit Maximizer

  2016年12月までのトウモロコシの先物価格
  豚枝肉価格の推移(アイオワ/ミネソタ)
 
ワールドトレード

米国とブラジル間で牛肉輸出入の条件合意

 
 

USDA(米国農務省)は、ブラジル政府と米国産牛肉および牛肉製品の輸出再開で合意したことを発表した。ブラジルへの輸出再開は2003年以来。同時にブラジル産の冷蔵・冷凍牛肉の米国への輸出も認められる見通しだ。

ブラジルの動きは、OIE(国際獣疫事務局)のBSEの国別ステータスにおける米国の評価を受けいれたもので、トム・ヴィルザック農務長官は「農業生産と貿易の主要国であるブラジルが、科学的根拠に基づく国際基準と同調したことを喜ばしく思うとともに、他の国が同じく対応することを期待する」とコメントを述べている。USDAは昨年以降、16カ国とBSE関連規制の撤廃に取り組み、米国産牛肉の販路を再獲得している。

ブラジルのブライロ・マジ農務大臣は「両国の衛生機関による行政手続きを経て、90日以内にブラジルから米国への出荷が開始されることになるだろう」とMAPAのウェブサイトで述べた。両国の生鮮牛肉の貿易再開が発表されたのは2015年6月だったが、これまで衛生基準と認定手順に関する詳細の合意については協議が続けられていた。ブラジル政府は、米国向け生鮮牛肉の輸出額を年間9億ドルと予測している。

 

※2016年8月1日 MEATINGPLACE.com

 
供給動向

フィードロット導入頭数は低下、出荷は順調

 
 

フィードロット(収容能力1000頭以上)の飼養動向報告によると、6月の総導入頭数は152万5000頭で前年比3%増。アナリストの平均予想(6.1%増)よりかなり少ない。一方でパッカーのマージンが好転し、フードサービスや小売での牛肉の売れ行きも好調であることから、6月の総出荷頭数は191万2000頭(前年比9.4%増)で、アナリストの平均予想(9.7%増)とほぼ一致する。

出荷が多いため、今後の肥育牛の供給数は減少するが、これまでの出荷は無理に早出してきたわけではない。今年のフィードロットは肥育状況と出荷の歩調が合っている。以前は重量化していたが、肥育期間の短期化で出荷重量は適正化している。

過去3カ月の報告をみると、800ポンド以上の肥育牛供給は前年同期比(4〜6月)で31万頭増加。一方で、600ポンド以下の素牛の導入頭数は10万1000頭減少している。これは、飼養頭数を維持する導入は継続されていることを意味し、フィード ロットは今後も積極的な出荷を継続することが見込まれる。

アナリストの予想よりも少なかったものの、導入頭数が前年を上回って推移し続けていることから、肥育牛の市況は201年と同様、全体的には弱気なままだ。このため、今のところはパッカーマージンが良好なため、秋季に向けて、フィードロットが積極的な出荷を継続するかどうか、パッカーとフィードロット間での取引動向が注視される。

 

※2016年7月25日 Pork Merchandiser's Profit Maximizer

  フィードロットの牛飼養頭数の推移
 
需給動向

食肉の総在庫は増加、豚肉は減少

 
 

USDA(米国農務省)が発表した6月末の食肉・家きん類の合計在庫は23億5700万ポンドで前月比1.7%増、前年同月比では2.7%増加した。

豚肉の在庫は5億8590万ポンドで5月から4.7%減少し、前年同月比では7.7%の減少。アナリストの平均予想(5億5900万ポンド)よりも多かったが、これは5月から6月の在庫の減少率が過去5年平均で5000ポンドだったのに対して、2860万ポンドの減少にとどまったことが要因。

カット別にみると、モモの在庫は1億6660万ポンドで前月比15.4%増加、前年同月比では7.8%減少。過去5年平均(1億4830万ポンド)より12.3%多い。

バラの在庫は6290万ポンドで前月から1480万ポンド減少した。

牛肉の在庫は4億5120万ポンド、前月比で1.2%増加しているが、前年同月比では4.9%の減少。予想では4億2260万から4億3400万ポンドだった。

過去5年平均比では1.9%増加。6月のと畜頭数は前年同月に対してかなり多かったものの、輸出も好調で5月に比較してわずかな増加となった。

家きん類は8億1490万ポンドで、前月比1%増、前年同月比12.5%増。このうち七面鳥の在庫は5億500万ポンドで、5月から11.2%増加した。

 

※2016年7月25日 FOODMARKET.COM

 
USMEFインフォメーション

9〜12月に乾杯!アメリカン・ビーフキャンペーン

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、9月〜12月に合計1000名にお酒とアメリカン・ビーフがあたる!「乾杯!アメリカン・ビーフ ホリデーキャンペーン」を展開します。秋冬のお酒を飲むシーンや機会が増えるシーズンに合わせ、お酒とアメリカン・ビーフのマリアージュを訴求するクロスMDを提案します。

9月はビール×ステーキ、10月は焼酎×牛カツ、11月は日本酒×すき焼き、12月はワイン×ローストビーフをテーマに、4カ月連続で店頭を賑やかにするお酒×アメリカン・ビーフの楽しみ方を提案し、毎月250名に賞品があたるクローズドキャンペーンとオープンキャンペーンを同時展開することで、店頭現場と周辺広告で需要の盛り上がりを創出します。

キャンペーン用にシズルインパクトのある店頭POP/レールPOPや各種広告とビジュアル的に連動したトレイパックステッカーを新たに作製、配布します(ツールの発送は8月29日より)。店頭プロモーションツールは専用申込書に必要事項をご記入の上、メールにてUSMEF事務局菱沼chishimuma@usmef.orgまで。

 
店頭プロモーションツール / レールPOP 2層式トレイパックステッカー / 広告展開
 
 

9月2日に東京で2016トレードセミナー開催

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は9月2日午後3時から東京・港区ザ・プリンスパークタワー東京で「U.S.ミートトレードセミナー & テイスティングセッション」を開催します。今年のセミナーでは〜売上アップのカギは、お客様と築く『共創マーケティング』にあり〜をテーマに掲げ、米国より来日する生産者団体の代表らによるアメリカン・ビーフ & ポークの最新動向に加え、USMEFのプロモーション戦略をご紹介します。また、アンバサダーマーケティングで著名なアジャイルメディア・ネットワークのCMO、徳力基彦氏による特別講演で、共創マーケティング時代を勝ち抜くための重要な考え方を伝授。テイスティングセッションではアメリカン・ビーフ & ポークのトレンドを取り入れた新しいメニューをご紹介します。

主なプログラムは以下のとおり。

◇セミナー(15:00〜)

  • 講演① アメリカン・ビーフ/ポークの市場最新動向(USMEF ジェシカ・ストラッツェル)
  • 講演② アメリカの最新養豚技術(全米豚肉委員会(NPB) 会頭 ジャン・アーチャー氏)
  • 講演③ ソーシャルメディア活用の基本と事例 〜Webでのクチコミマーケティングとは??〜(アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 取締役 CMO ブロガー 徳力基彦氏)
  • 講演④ USMEFのSNSを活用したマーケティング戦略(USMEF)
  • 講演⑤ アメリカン・ビーフ/ポーク プロモーション活動のご案内(USMEF)

◇テイスティングセッション(18:00〜20:00)

参加は無料ですが、定員(約600人)になり次第締め切らせていただきますので、予めご了承ください。問い合せはアメリカンミートセミナー事務局、電話03-6447-3858、FAX03-3470-3084まで。

   
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート