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TRADER'S Be & Po

vol.269 June.27.2016
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
トピックス 米国の食肉産業、経済規模1兆ドル突破
市況ニュース 牛カットアウト価格、ミドルミートが支え
供給トレンド 肥育牛の積極的な出荷で枝肉重量低下
業界ニュース 中西部に豚肉3工場の新設計画
穀物関連ニュース トウモロコシ先物上昇、今後の天候を注視
輸出動向 牛肉輸出、メキシコ向け増、アジアは停滞
ポーク関連ニュース 豚肉輸出、中国向け倍増
USMEFインフォメーション 「アーバンBBQキャンペーン」6月22日〜
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2016年4月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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トピックス

米国の食肉産業、経済規模1兆ドル突破

 
 

NAMI(北米食肉協会)の最新の委託調査によると、米国の食肉・家きん類産業が米国内に与える経済効果の規模は、1兆ドルを超えたという。食肉・家きん肉産業の経済規模は、GDPの5.6%に相当する約1兆200億ドル。これは、米国のトラック産業・高級ファストフード産業・司法産業よりも大きく、政府予算(国防総省を除く)と同規模である。

食肉・家きん肉類製造業者、卸売業者、小売業者における就労者数はおよそ200万人で、産業従事者の年間賃金は716億ドル。連邦・州・地方への納税額は1080億ドル以上で、食肉・家きん類製品の消費税額は32億6000万ドルに及ぶ。

調査結果は、州別のデータを含めて下記で閲覧できる。

http://meatfuelsamerica.com/

 

※2016年6月14日 Meatingplace.com

  米国の食肉産業の経済的影響直接部門の経済
 
市況ニュース

牛カットアウト価格、ミドルミートが支え

 
 

牛肉卸売価格はメモリアル・デー後も上昇気配を維持している。祝日に向けた小売での積極的な販促により、牛肉の売れ行きが昨年よりはるかに良かったことで、祝日前に上昇した価格の下方修正は昨年より少ない。

チョイスのカットアウト価格で見ると、昨年は5月第3週に100ポンド当たり259.70ドルの新記録を更新したが、その後3週間で15.56ドル下落。今年は対照的に、ここ2週間は上昇基調で推移している。

ただし、牛肉卸売価格は前年よりも著しく低い。5月最終週のチョイスのカットアウト価格は215.44ドルで、前年同期比16.3%安。さらに、50CL(赤身率50%の牛ひき材)は28.3%安、90CL(同90%)は26.8%安。

アナリストは「カットアウト価格は6月第2週にピークを迎えるかもしれないが、昨年ほど急激に下落することはないだろう」と予想する。50CL・90CLの価格が低迷している中、これまではミドルミート(ロイン系)がカットアウト価格を支えてきた。今後4週間でステーキ用ミドルミートの価格がどう推移するかが焦点となるが、小売業者は6月後半も牛肉の積極的な販促を続けると見られる。

父の日(6月19日)に向けたステーキの販促は昨年よりも活発であり、独立記念日(7月4日)に向けた販促も強化されるため、それまでミドルミートは値下がりしないだろう。

 

※2016年6月13日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
供給トレンド

肥育牛の積極的な出荷で枝肉重量低下

 
 

今年1月から4月までのフィードロット出荷頭数は、前年同期比で2.7%、17万4000頭増加した。値下がりの逆風にもかかわらず、肥育業者は肥育牛を保持して重量を付加するよりも売却することを選択している。これは、昨年9月の生体牛価格の暴落時とは正反対の状況だ。

昨年5月から8月までの出荷頭数は42万頭減少(5.8%減)。去勢牛は9月初めから10月中旬まで、未経産牛は9月中旬から11月下旬まで、それぞれ枝肉重量の記録更新が続いた。こうした出荷遅れと枝肉重量の増加により、9月の生体牛価格は4週間で100ポンド当たり16.25ドルも下落した。

肥育業者の積極的な出荷が続く限り、昨年のような暴落は起こらないだろう。去勢牛の枝肉重量は5月第1週に前年水準を下回っており、5月第4週には前年同期比5ポンド減となった。未経産牛も同様の傾向を見せている。

アナリストは、2016年の残りの期間の枝肉重量は前年水準以下で推移すると予測。「パッカーが昨年に匹敵する、あるいはそれ以上の生産量を求めるとすれば、さらに多くの牛を買い付ける必要があり、生体牛市況は引き締まる」という。

 

※2016年6月13日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
業界ニュース

中西部に豚肉3工場の新設計画

 
 

家畜経済専門家のスティーブ・マイヤー氏は、中西部で新たに豚肉工場3施設が建設されることにより、生体豚の集荷などの競合が激化するだろうと指摘する。

シーボードフーズとトライアンフフーズによるアイオワ州スーシティの工場は、2017年夏の稼働予定で2億6400万ドルを投下して建設が進んでいる。クレメンスフードグループは、ミシガン州コールドウォーターに2億5600万ドルの工場を建設中で、同じく来夏の稼働予定。プレステージファームスはアイオワ州に2億4000万ドルの工場建設を検討中で、2018年の操業開始を目指している。

大規模な新工場2施設が開業する来年の夏以降、既存工場の全てがフル稼働するには生体豚の供給が十分でなく、「新施設よりもコストの高い旧施設にどれだけの圧力がかかるかは、養豚業者の生産拡大のスピードによる」という。マイヤー氏は、2015年から2016年現在までの高利益が生産拡大の動機付けとなり、豚肉供給は増加すると予測しているが、「それでも2017年後半から2018年初めに各工場がフル稼働するのに十分ではないだろう」という。

同氏によれば、来夏に始動する2大工場に加えて、ムーンリッジポークがミズーリ州プレザントホープに、プライムポークはミネソタ州ウィンダムにそれぞれ今秋、小規模施設を開業する予定で、2015年春の一日当たりと畜能力に対して、2017年夏以降は6.3%増となる見込みだ。

「2017年秋までにそこまでの生産拡大は不可能だ。単純に母豚数が足りず、分娩頭数が追い付かない」という。

 

※2016年6月15日 Meatingplace.com

 
穀物関連ニュース

トウモロコシ先物上昇、今後の天候を注視

 
 

ここ数週間、トウモロコシの価格は現物・先物ともに上昇している。在庫が潤沢にあり、作付けも前年より多いものの、12月取引分の先物価格はブッシェル当たり4.3350ドルと、4月上旬に比べて18%上昇した。

この上昇の原因は、トウモロコシの受粉にとって重要な7月を前に、市場関係者の間でラニーニャ現象の発生時期への憶測が広がり、エルニーニョ現象が3年続いた後に干ばつが再来するのではとの危惧が出始めたこと。最近ブラジルで発生した干ばつ被害も記憶に新しく、干ばつ再来への警戒感が先物のプレミアムを形成している。

昨年にも似たような状況があった。2015年の5月中旬、12月取引分の先物価格は約3.77ドルだったが、作付けの遅れと干ばつへの恐れから、6月には4.37ドルまで跳ね上がった。実際には干ばつにはならず、前年のトウモロコシの収穫量は記録史上2番目に多かった。

今後、トウモロコシの市況と食肉価格は密接に関わっていく。6月末にUSDA(米国農務省)が発表する報告で明らかになる春季の作付面積を注視する必要がある。また、6月下旬から7月の気温はトウモロコシの収穫に大きな影響を与える。下層土の湿度の状況は通常通りとされ、作物にストレスの兆候はほとんど見られない。

もし収穫量がUSDAの予想に近ければ、トウモロコシの価格は来春まで4ドル周辺で推移しそうだ。しかし、世界的な供給がタイトになりつつある中で、大規模な干ばつや輸出需要が強まれば、バランスシートはすぐに変化し、今年後半から2017年の価格が5ドル台となる可能性もある。今後6週間の天候がカギとなる。

 

※2016年6月13日 Pork Merchandiser's Profit Maximizer

  米国のトウモロコシ需給見通し
 
輸出動向

牛肉輸出、メキシコ向け増、アジアは停滞

 
 

USMEFによれば、米国の4月の牛肉総輸出量は8万8190トン(前年同月比4%減)、輸出額は4億8100万ドル(同13%減)となった。輸出額の肥育牛1頭当たり換算は252.42ドルで、前年同月比15%減だが、今年これまでで最も高い。

USMEFは、「メキシコ向けが回復し、他の西半球市場でも前向きな成長を達成した。これらの市場では価格面の課題に対応し、小売やフードサービスと一体になって未活用のカットの販売促進に取り組み、確実な成果を上げている」という。

4月の対メキシコ輸出量は2万534トン(同19%増)、輸出額は8950万ドル(同11%増)。1〜4月累計では6万9450トン(同6%減)、3億890万ドル(同16%減)。4月の中央・南アメリカ向けはチリ、コロンビア、パナマ、ホンジュラス向けの増加が牽引し、3035トン(同19%増)、1440万ドル(同33%増)。1〜4月累計でも1万1437トン(同3%増)、5460万ドル(同5%増)と前年を上回っている。

4月のアジア向け輸出は停滞した。昨年4月は西海岸の港湾争議後の輸出増があり、この反動があるものの、アジアでは豪州産牛肉との競合が増している。4月の日本向けは2万481トン(同9%減)、1億2220万ドル(同9%減)と今年初めて前年水準を割り込んだ。ただ、日本向けのチルドビーフは拡大基調で1〜4月では3万604トン(同37%増)と大幅に増加している。

韓国向けは1万953トン(同2%減)、6720万ドル(同8%減)。台湾向けは3276トン(同27%増)、香港向けは6487トン(同39%減)。

 

※2016年6月13日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
ポーク関連ニュース

豚肉輸出、中国向け倍増

 
 

米国産豚肉の中国向け輸出が著しい増加をみせている。今年後半も中国の強い需要が見込まれるため、市場関係者は豚肉生産が増加しても価格は維持されると予想する。

4月の豚肉類(冷蔵・冷凍・加工品)の輸出量は14万7362トン(前年同月比9.3%減)。このうち中国向けは2万1032トンで、前年の2倍以上である。日本向けは29%減だが、昨年4月は西海岸港湾争議の直後で輸出量が多かった反動もある。

最大の輸出市場であるメキシコ向けは4万2574トン(同6.2%減)。1−4月累計では10%減で、やや改善の兆しが見られることや中国向けの増加などから、全体の輸出量は第2四半期が4.6%増、今年後半は9.7%増と予想する。

 

※2016年6月13日 Pork Merchandiser's Profit Maximizer

 
USMEFインフォメーション

「アーバンBBQキャンペーン」6月22日〜

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)では、夏のBBQ(バーベキュー)シーズンに向けて、6月22日(水)から9月9日(金)まで、WEBオープンキャンペーン「アーバンBBQキャンペーン」を実施致します。

「アーバンBBQ」とは、場所を選ばず、グリルなどの特別な調理器具を必要としない都市型のBBQスタイルで、気軽に楽しく、赤身のかたまり肉のおいしさを贅沢に味わえるBBQです。

今回のキャンペーンでは、アーバンBBQキャンペーンサイトにあるクイズに答えて応募すると、抽選で100名にご家庭でのアーバンBBQにぴったりなアメリカン・ビーフの高級部位の一つであるサーロイン約1kgが当たります。

また、はずれた方の中からWチャンス賞として、夏のアウトドアBBQにも便利なアメリカン・ビーフオリジナルクーラーバッグを1,000名にプレゼント。

本格的なBBQシーズンおよび肉の需要期である夏に向けて、WEBメディアでの告知を通じて幅広くキャンペーンを盛り上げてまいります。

  アーバンBBQキャンペーン概要
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

ポーク・ファクト・シート