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TRADER'S Be & Po

vol.268 Jun.13.2016
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛先物下落、4月の導入頭数増に反応
トピックス 中国の豚価高騰、備蓄品放出でも鎮静化せず
市況ニュース 全畜種生産増で価格軟調、豚肉は輸出増で維持
業界ニュース 牛カットアウトの乱高下でフォーミュラ取引増加
フードサービス グルメ・ハンバーガーの需要増、今後5年で2倍
ポーク関連ニュース 豚肉在庫、前月比より増加、ベリー11%増
ワールドトレード 豪州の牛飼養頭数、2017年へ向け減少
日本が豪州産生体牛の輸入を一時停止
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2016年4月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛先物下落、4月の導入頭数増に反応

 
 

4月のフィードロット導入頭数は、予想された166万4000頭より9%近く多かった。生体牛の先物市場はこれに反応し、5月23日・24日とも下落。6月・8月契約分の取引も、それぞれ65ポイント・214ポイント下落し、現金取引価格を2週連続で急落させる一因となった。

4月の出荷頭数は導入頭数より6000頭少なく、5月1日現在の総飼養頭数は1078万3000頭(前年同月比1.3%増)。飼養頭数の増加が大きいのは南部プレーンズで、導入頭数が昨年よりもかなり多かったためだ。導入頭数が特に多いのはカンザス(17.5%増)、オクラホマ(64.7%増)、テキサス(13%増)。ネブラスカ(2.6%減)やサウスダコタ(14.3%減)は前年を下回った。

重量別にみると、最重量級の2区分が2カ月連続で増加。前年同月と比べて700〜799ポンドは4万2000頭、800ポンド以上は7万5000頭増加した。600ポンド未満も1万4000頭増加したが、600〜699ポンドは1万5000頭減少。

ミシシッピ州立大学のブライアン・ウィリアムス氏は、「4月の導入頭数の多さは、9〜10月にフィードロットから供給される肥育牛の増加を意味し、今秋の肥育牛価格の値下げ圧力となる」という。だが一方では、「現状の積極的な出荷パターンが継続すれば、年間を通して供給過多にはならない。120日以上の飼育頭数をみると、出荷は8月に向けて前年以下で推移すると見込まれる。また枝肉重量も減少している。季節的増減を考慮すると、去勢牛の重量は10月前半までに前年を23ポンド下回り、平均では14ポンド下回ると予測される」という。

肥育牛の平均重量が8ポンド減るごとに、週間の牛肉生産量が1%減る計算になる。月第2週の枝肉重量は去勢牛が前週比1ポンド増の863ポンド、未経産牛は2ポンド減の799ポンド、全体平均は1ポンド減の812ポンド。

現金取引の平均価格は、生体牛が100ポンド当たり130.75ドル、枝肉は204.07ドルで、前週からそれぞれ1.81ドル、4.32ドル下落した。

 

※2016年5月30日 CATTEL BUYERS WEEKLY

 
トピックス

中国の豚価高騰、備蓄品放出でも鎮静化せず

 
 

世界一の豚肉消費国である中国で、豚肉価格が高騰している。政府は冷凍備蓄品を大量に販売することで市場の鎮静化に乗り出したが、加速は収まらない。5月25日に発表された政府のデータによると、中国の豚肉価格は今週、記録的水準となた。2014年に大量の母豚を淘汰したこと、繁殖の再構築のためにと畜を控えていること、2010年に導入された環境規制で小規模の養豚家が廃業したことなどで、供給が減少していることが要因。

急速な価格上昇は、米国やドイツなどの豚肉輸出国にとっては追い風となっている。中国の2016年の豚肉輸入量は150万トンと見込まれ、世界第1位の輸入国である日本を上回る可能性がある。

豚肉産業関連サイトのチーフアナリスト、フェン・ヨンヒ氏は「人民の食を満たすことは、中国政府にとって果たすべき絶対的な命題。これは単に政治的な事柄ではなく、社会の安定に関わる大きな問題だ」という。

中国は世界の豚肉消費量のおよそ半分を占めており、豚肉価格は中国の消費者物価指数の4%を占める。北京の地方政府は5月初旬、冷凍豚肉備蓄品のうち3050トンを流通させることを発表した。備蓄品が製造されたのは、最も長いもので7年以上も前。大連・青島などいくつかの都市も同様の措置を行い、と畜場への出荷増の支援やスーパーマーケットへの助成金といった手段も取っている。

しかし、先週の国内産豚肉の平均価格は1キロ当たり31.20元(4.73ドル)。年初から14%以上、前年比では40%近くも上昇している。「政府の備蓄品保有量は多くない。放出の効果は限定的だろう」と香港ラボバンクのシニア・アナリストは話す。「中国政府は過去にも備蓄品を放出したことがあるが、あまり効果はなかった。今回も同様だ。理由は量が非常に限定的だからだ。だが政府は市場に介入して警鐘を鳴らしたいのだ」と言う。中国の豚肉総消費量は、2016年に約5400万トンを記録するとみられているが、小規模なレストランや街頭の露店ではメニューから豚肉が消えつつある。上海JCインテリジェンス(JCI)の家畜アナリストは、「豚肉の価格は、供給が多少なりとも増加が見込まれる2017年の前半までは高いままだろう」と予想する。

 

※2016年6月1日 FOODMARKET.COM

 
需給動向

全畜種生産増で価格軟調、豚肉は輸出増で維持

 
 

5月1〜28日までの4週間の牛肉・豚肉・家きん類の合計生産量(枝肉換算)は前年同期比3%増、2014年比では7%も多い。牛肉と家きん類の生産量の増加が主な原因だか、輸出面では大きな変化がなく、結果として多くの製品が国内市場に残り、価格が下落している。

牛肉生産量は3月以降から大幅に増加し、肥育牛価格が急落した。これには2014年後半から始まった飼養頭数の拡大が影響している。

2014年から2015年前半、フィードロットは子牛生産者が雌の子牛を保留したことで、肥育素牛の確保に苦戦を強いられ、その結果、枝肉重量の最大化に焦点が当てられた。現在は飼育頭数がゆっくりと増加し、フィードロットはよりタイムリーな出荷を強いられ、第2四半期のと畜頭数が増加している。

3〜5月の週間牛肉生産量は、平均4億6300万ポンド(同5.4%増)。牛肉輸出は緩やかに増加しているが、その増加は週当たり200〜250万ポンドと少なく、生産増の大部分は国内市場に供給されている。従って、牛肉価格は前年水準・過去5年平均を下回って推移すると予想する。

豚肉の供給増は小幅である。輸出も力強くなり、生体豚とカットアウト価格は前年水準を維持している。3〜5月の週間豚肉生産量は平均4億6500万ポンド(同0.8%増)。一方で中国および香港向け輸出量は前年水準の2倍を超え、生産増の大部分は、この2カ国への輸出で消費されている。

3月以降のカットアウト価格は前年より10%高いが、過去5年間平均比ではいまだ11%低い。夏季に向けた今後の供給の増加は、前年比では小幅だが、2013・2014年をかなり上回ると予想される。このため、と畜頭数は秋季に向け拡大を続け、前年比で1〜1.5%増加するだろうが、増加分の多くは堅調な輸出により消費され、今年後半の豚カットアウト価格は平均で前年比3%高と予想される。

 

※2016年5月31日 Pork Merchandiser's Profit Maximize

  週当たりの牛肉生産量の前年比増減
  週間当たりの豚肉生産量の前年比増減
 
業界ニュース

牛カットアウトの乱高下でフォーミュラ取引増加

 
 

ボックスビーフ価格は前年を大きく下回って推移しているが、牛肉の買い付け量の増加には必ずしも直結しない。今年はこれまでにカットアウト価格が大きな上下動を4回繰り返しており、牛肉の買付けには慎重な姿勢が目立つ。5月初旬に牛肉価格が予想よりも大幅な安値となった際には、卸・小売業者ともに父の日(6月19日)に向けた買付を強化したが、相場の乱高下から、小売業者が通常の牛肉販売価格を下げることは難しい。

バイヤーたちは価格の上下動リスクを回避するため、フォーミュラ取引での仕入れを増やしている。特に5月第2週にはこの動きが顕著だった。USDA(米国農務省)のレポートによれば、販売数量5784ロード(≒コンテナ)のうち60.8%がフォーミュラ取引で売買された。これは祭日のない週としては新記録。フォワード取引は12.3%、スポット取引(21日以内)は26.9%だ。

チョイスのカットアウト価格(100ポンド当たり)は、1月13日に235.21ドルまで上昇し、1月29日までに218.76ドルへと反落。2月2日には222.47ドルと回復したが、2月19日には211.66ドルへと急落。3月16日までに233.92ドルに反発し、4月7日に214.62ドルへと下落。その後8日間で225.13ドルに回復するものの、5月6日には再び203.74ドルと急落。直近の回復ピークは5月18日の227.76ドル。

アナリストは「この極端な上下動は、バイヤーが今年から来年にかけて牛肉の生産量が増加することを知っているからだ。買いに踏み切るタイミングを注意深く計っている」という。納期別に見ると、先物取引の相当量が7月4日(独立記念日)前後に目標を定めている。パッカーは7月4日の週に向けて、フォワード価格を上昇させようとしたが、22-90日契約で量と価格が示されているのは7品目しかなく、うち6品目の価格はスポット市場よりも低い。契約量も少なく、小売業者からかなりの抵抗にあったようだ。

 

※2016年5月30日 CATTEL BUYERS WEEKLY

 
フードサービス

グルメ・ハンバーガーの需要増、今後5年で2倍

 
 

米国の消費者、特にミレニアル世代がよりおいしくて新鮮な牛肉のハンバーガーを求めるにつれ、さらに多くのレストランが「ベター・バーガー」(より良いハンバーガー)を提供し、その市場規模は5年以内に2倍になるとの予測を、シカゴの調査会社テクノミックス社が発表した。

同社によると、こうしたベター・バーガー類の昨年の売上高は50億ドルで、前年比15%増と急拡大した。いずれも原料の牛肉は冷凍よりも冷蔵肉を使用し、エキゾチックな要素などを付加しているのが特色。「クイックサービスレストランの総売上800億ドルの中で、まだ一部にすぎないが、トップエンドのハンバーガーの売上は普通のハンバーガーの成長速度を上回り、2021年までに2倍の10億ドルに成長するかもしれない。ミレニアル世代(2000年以降に成人した世代)が年をとるにつれ、ベビーブーマー世代のようなマクドナルドではなく、ブランドを重視するようになる」という。

このジャンルでは、シェイクシャックが新たに16店舗の「シャック」を展開する計画であるほか、チポトレ・メキシカングリルもバーガーチェーンの新ブランドの出店に乗り出す。国内最大手の牛肉サプライヤーの1社であるカーギルフーズは、プレミアムグルメハンバーガーの人気は、同社が3月にサウスカロライナの牛ひき肉加工工場を買収した1つの要因であったという。

消費者調査会社NPDグループによれば、米国の2015年の国民1人当たりの消費量は30食で、第2位の豪州(24食)を上回る世界最大のハンバーガー消費国だが、「レストラン各社は、よりおいしく健康的なハンバーガーに対して出費を厭わない新たな顧客層をターゲットにしている」という。

シェイクシャックのダブルチーズバーガーは約8ドル、ラスベガスのマンダレーベイカジノにあるレストラン「フルール」が提供する和牛、トリュフ、フォアグラを使ったグルメなハンバーガーは65ドル。対してシカゴのマクドナルドは約2ドル。

マクドナルドも冷凍肉に替わって冷蔵肉の使用を検討している。ダラス地区の14店舗で、冷凍肉に替わって冷蔵肉を試験的に導入しているという。

 

※2016年6月2日 FOODMARKET.COM

 
ポーク関連ニュース

豚肉在庫、前月比より増加、ベリー11%増

 
 

4月末の豚肉在庫は6億3540万ポンド(前年同月比9.4%減)。前月比では3.5%増だが、この時期の在庫量としては例年並みの範囲内。気がかりなのは、ハム(モモ)の在庫が合計1億3020万ポンド(4.4%増/前月比35%増)と通常のこの時期よりも速いペースで増加していることだが、これはイースターのタイミングにより3〜4月の在庫量が例年よりも低かったことも影響している。

ベリーの在庫は3月末から一気に11.6%増加。前年同月比では3.1%増、過去5年平均比で7.2%増。この在庫増は需要が軟調なことを暗示しており、今後の価格動向が注視される。食肉全種類の潤沢な在庫量によって、夏季の食肉価格の上昇は抑えられることになりそうだ。

 

※2016年5月31日 Pork Merchandiser's Profit Maximize

 
ワールドトレード

豪州の牛飼養頭数、2017年へ向け減少

 
 

豪州では、国内の大部分を襲った近年の厳しい干ばつで牧草地が枯れ、牛の生産者は過去3年間で飼養頭数の著しい削減を余儀なくされた。MLA(ミート&ライブストックオーストリア)によれば、今年から2017年にかけて豪州の牛飼養頭数はさらなる縮小が見込まれ、過去24年間で最低となる。

最新の推定では、2017年6月30日時点の飼養頭数は2589万4000頭で、2013年から11.6%減少する見込み。2018年から回復に向かうが、2015年水準まで回復するのは2020年と予想されている。

豪州の気象庁によると、昨年7月以降、西ビクトリアと南東部サウスオーストラリア地域の過去12ヵ月間の合計降水量は最低を記録した。若干の緩和はあるものの、特定の地域では他の地域よりも長期的な不足が続くとのこと。

今週発表された最新予想では、豪州本土の大部分で平均以上の降水量が見込まれている。北部および南東部の大部分では平均気温を上回るが、本土南部では下回る見込み。平均降水量を超えるとの予報が現実になれば、牧草地のコンディションは回復し、牛の重量化への転換も早まるかもしれない。

 

※2016年6月1日 FOODMARKET.COM

 
 

日本が豪州産生体牛の輸入を一時停止

 
 

日本政府は豪州から生体輸入された乳用繁殖牛がヨーネ病の試験で陽性反応が出たとし、豪州からの生体牛輸入を一時的に停止する措置を講じた。感染した牛は空輸で日本に到着し、隔離中にパラ結核症としても知られるヨーネ病が疑われた。

輸入停止措置は5月27日から講じられたが、感染牛の正確な数は明らかにされていない。日本は豪州から年間約1万頭の生体牛を輸入、そのうちの約400頭が乳用繁殖牛である。

この感染症は、下痢、急速な体重減少を引き起こし、牛乳の生産を激減させる恐れがあるが、人間に危害はない。日本の当局者は「豪州に問題の調査と感染症の原因を発見するよう依頼している」とAFPに話し、豪州農業省のスポークスマンは「これらの乳牛が輸入国の条件に沿って取り扱われているかを確認するため、当局が調査に当たっている」としている。

 

※2016年6月1日 FOODMARKET.COM

 

 

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート