米国の2015年の牛肉(バラエティーミート含む)の輸出量は107万トン(前年比11%減)、輸出額は63億ドル(同12%減)といずれも前年を下回った。2015年の牛肉総生産量に占める輸出割合は13%、正肉単体では10%。いずれも前年に比べて1%低下した。と畜肥育牛1頭当たり換算の輸出額は平均277.87ドル。過去最高を記録した2014年との比較では7%減だが、2013年比では13%増。
国別動向では、韓国向けは米国産チルドビーフに対する小売業とフードサービスの強い需要がけん引し、12万6093トン(同7%増)と増加。輸出額は8億1040万ドル(同4%減)。輸出量のうちチルドビーフは約40%増。韓国の輸入牛肉市場での米国のシェアは31%に達した。
台湾向けは3万5286トン(4%増)、輸出額は新記録となる3億1850万ドル(8%増)。台湾のチルドビーフ市場における米国のシェアは60%以上に達し、アジアの輸出先国の中では最高のシェアを確保している。
カリブ海諸国向けは2万3208トン(1%増)、1億6570万ドル(7%増)。輸出増の大部分はドミニカ共和国(5870万ドル、5%増)の強い需要によるものだが、バハマ(2460万ドル、11%増)およびジャマイカ(1650万ドル、10%増)でも2ケタ台の成長。
日本向けは20万4927トン(同15%減)、12億8000万ドル(同19%減)。輸出額は2012年以来で最低だが、依然として第1位。日本は牛肉の総輸入が減少したことに加え、日豪EPAで豪州産牛肉の関税が米国産より10%ほど低いことも響いた。
メキシコ向けは22万5574トン(7%減)、10億9176万ドル(6%減)。ペソの弱さが響いて前年を下回ったが、輸出量ではトップの座を維持。輸出額も2年連続で10億ドルの大台を維持した。特に牛バラエティーミートは11万85トン(同8%増)、2億9030万ドル(9%増)と好調で、エジプト向けの落ち込みをカバーした。エジプト向け牛バラエティーミートは10万3276トン(同15%減)、1億4860万ドル(同3%増)。
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