ボックスビーフ価格の反発は、短期間で終わる可能性がある。牛肉販売が年間で最も盛り上がる7月4日(独立記念日)の連休に向けた手当がほぼ終了したからだ。6月第3週のと畜頭数は54万9000頭と、第2週の54万2000頭よりも多く、当初の予想をかなり上回った。第4週のと畜頭数も連休向けで比較的多いかも知れない。
年初から6月第3週までのと畜頭数は、推定で前年同期比11%減、19万8000頭も少ない。これは牛肉販売の縮小というより、生体牛の供給がタイトであることが要因。7月前半も、と畜頭数は前年割れで推移するだろう。
6月第2週のカットアウト価格(100ポンド当たり)は、チョイス244.14ドル、セレクト236.92ドル、全体で243.84ドルとなった。4週間で13.02ドルも低下し、2月第4週以来の安値となった。このため、パッカーはカットバックを実行し、第3週の月曜日から木曜日までにチョイスは5.14ドル、セレクトは4.31ドル上昇したが、週間販売量は382ロード(≒コンテナ)と前週を下回った。
生体牛の現金取引価格も、先物価格の安値に引っ張られている。6月の先物契約は、6月10日の終値が155.00ドル。しかし、その後の取引は各月ともに値を下げ、150.42ドルとなった。木曜日には152ポイントの損失となり、テクニカルサポートが必要なレベルに達した。
一方、金曜日に発表されたキャトル・オン・フィードでは、5月のフィードロット導入頭数が前年同月比10.2%減と大幅に減少したことが明らかになった。アナリストは「この大幅な減少は生体牛の現金取引価格を上昇させる要因になる」という。
6月1日現在のフィードロットの飼養頭数は1056万1000頭(前年同月比0.6%増)。導入頭数171万4000頭(同10.2%減)、出荷頭数171万1000頭(同8.3%増)。
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