米国産牛肉と豚肉の輸出は4月に勢いを取り戻した。USMEFのフィリップ・セング会長兼CEOは「西海岸の港湾争議の影響から立ち直り、米ドル高や競合国が主要な市場で関税面において有利な状況にある中でも米国の食肉輸出は健闘している」とコメントしている。
4月の牛肉輸出は、金額ベースで引き続き記録的なペースを維持し、豚肉はこの1年間で月間の最多数量となった。牛肉輸出は季節的な増加で9万2263トンと昨年12月以降で最も多くなった。前年同月比では7%減だが、輸出額は5億5530万ドル(前年同月比3%増)。1〜4月の累計輸出数量は34万1927トン(前年同期比9%減)、輸出額は21億2000万ドル(同4%増)。
豚肉輸出量は20万125トン(同4%増)と、昨年の3月以降で最も多い。輸出額は価格の低下により5億1210万ドル(同14%減)。1〜4月では72万6102トン(同7%減)、19億3000万ドル(14%減)。
牛肉はアジア向けの輸出額が記録的なペースを維持。1〜4月の日本向けは7万972トン(同5%増)と、数量でも前年を上回った。輸出額は4億5770万ドル(同8%増)。同様に韓国向けも3万8828トン(同4%増)、2億7720万ドル(同8%増)と好調。韓国ではこれまで伝統的に外食店で米国産牛肉が支持されてきたが、小売での需要が増加しており、USMEFがこの1年間、スーパーでのプロモーションに力を注いできた成果が顕著に表れているという。
低迷していた台湾向けも、4月には大きく回復。1〜4月で8969トン、6%減。輸出額8800万ドル、13%増となっている。メキシコはペソが弱いものの、米国産牛肉の需要は維持している。
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